業績

3【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の状況の分析

  ①業績

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前年同期比

(百万円)

前年同期比

(%)

売上高

312,789

416,901

104,112

33.3

 売上原価

 販売費および一般管理費

 その他の損益

△144,498

△105,870

8,305

△180,994

△121,132

△41

△36,496

△15,262

△8,346

25.3

14.4

営業利益

70,726

114,734

44,008

62.2

 営業利益率

22.6%

27.5%

4.9%

 金融損益

△1,108

1,609

2,717

税引前利益

69,618

116,343

46,725

67.1

 法人所得税費用

169

△29,042

△29,211

当期利益

69,787

87,301

17,514

25.1

当期利益の帰属:

 親会社の所有者

 

69,787

 

87,301

 

17,514

 

25.1

 当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルスの収束の見通しが不透明なものの、ワクチン接種が進んだことで社会活動の正常化が進み、総じては前年度での歴史的な景気後退から回復を遂げました。一方で、半導体などの部材不足の長期化、インフレの進行、さらに2022年に入ってからのウクライナ危機などを受け、世界経済の先行きに対する懸念が一層強まりました。

 半導体市場においては、巣ごもり需要の継続や社会のデジタル化進展により、データセンター、AI、パソコン関連の半導体需要が堅調に推移しました。また5Gスマートフォンの性能進化や販売台数の伸びに呼応し、スマートフォン向け半導体の高機能化や需要拡大が進みました。加えて、コロナ禍からの経済回復とあいまって自動車、産業機器、民生機器向けの半導体不足が顕著となったことで、多様な半導体に対して生産能力増強投資が積極的に進められました。

 半導体市場の活況を受け、半導体試験装置に対する需要も拡大が続きました。とりわけデータセンターやスマートフォン向けのハイエンドSoC半導体に対し先端技術投資が促進されたことで、SoC半導体用試験装置市場が力強く成長しました。

 このような環境下で、当社は、強みとする幅広い製品ポートフォリオとグローバル販売・サポート網を活かし、拡大する半導体試験装置需要を着実に取り込みました。一方で半導体などの不足が広範なサプライチェーンに影響を及ぼす中、当社の部材調達環境も過去に例のない厳しい状況が継続しました。

 当連結会計年度の平均為替レートは、米ドルが112円(前期106円)、ユーロが130円(前期123円)となりました。

(売上高)

 社会のデジタル化進展から、データセンター投資の拡大、5Gスマートフォンの高機能化、微細化をはじめとする半導体の高性能化を背景に、積極的なテスタ投資がSоC半導体メーカーを中心に年度を通し継続して行われました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前年度に比べ104,112百万円(33.3%)増加の416,901百万円となりました。

 

(売上原価)

 当連結会計年度の売上原価は、前年度に比べ売上高の増加により、36,496百万円(25.3%)増加の180,994百万円となりました。売上原価率は、高機能半導体に向けた付加価値の高いテスタ比率が増加したため、前年度に比べ2.8ポイント減少の43.4%となりました。

 

(販売費および一般管理費)

 当連結会計年度の販売費および一般管理費は、前年度に比べ売上高の増加に伴いサポート人員のリソース強化を行ったものの、費用の伸びを抑えられたことにより、前年度に比べ15,262百万円(14.4%)増加の121,132百万円に留まりました。

(その他の損益)

 当連結会計年度のその他の損益は、前年度に比べ8,346百万円減少の41百万円の損失となりました。これは主に、前年度において事業譲渡益やドイツ子会社の年金制度を統一した確定給付型年金制度へ移行したことに伴う利益など一過性の利益約81億円を計上したことによります。

 

(営業利益)

 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前年度に比べ44,008百万円(62.2%)増加の114,734百万円となり、売上高に対する営業利益の比率は、前年度比4.9ポイント増加の27.5%となりました。

 

(金融損益)

 当連結会計年度の金融収益と金融費用を合わせた金融損益は、前年度に比べ2,717百万円増加の1,609百万円の利益となりました。これは主に、円安ドル高、ユーロ安ドル高により為替差益が発生したことによります。

 

(税引前利益)

 以上の結果、当連結会計年度の税引前利益は、前年度に比べ46,725百万円(67.1%)増加の116,343百万円となりました。

 

(法人所得税費用)

 当社グループの法人所得税費用の実際負担税率は、当連結会計年度は25.0%、前年度は△0.2%でありました。当社グループの当連結会計年度および前年度の法人所得税に関しては、連結財務諸表の注記16に記載しております。

 

(親会社の所有者に帰属する当期利益)

 以上の結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年度に比べ17,514百万円(25.1%)増加の87,301百万円となり、売上高に対する親会社の所有者に帰属する当期利益の比率は、前年度比1.4ポイント減少の20.9%となりました。

 

 ②生産、受注および販売の実績

 a.生産実績

 当社グループは、原則として受注に基づいた生産を行っており、生産実績は販売実績と傾向が類似しているため、記載を省略しております。

 b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

半導体・部品テストシステム事業部門

537,501

136.6

309,329

409.7

メカトロニクス関連事業部門

58,588

39.2

31,083

110.0

サービス他部門

104,293

66.9

54,248

62.7

内部取引消去

△66

合計

700,316

111.8

394,660

262.7

 (注)セグメント間の内部売上高(振替高)を含めて表示しております。

 

 c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

半導体・部品テストシステム事業部門

288,859

39.4

メカトロニクス関連事業部門

42,305

5.7

サービス他部門

85,803

28.5

内部取引消去

△66

合計

416,901

33.3

 (注)1.セグメント間の内部売上高(振替高)を含めて表示しております。

    2.販売先が総販売額の10%以上におよぶ販売先は前年度、当年度ともにありません。

 

 ③セグメントの業績

(半導体・部品テストシステム事業部門)

 当部門は、当連結会計年度において売上高の69.3%を占めております。

 当部門では、SoC半導体用試験装置は、アプリケーション・プロセッサやHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)デバイスなどハイエンドSoC半導体において一段の微細化や性能向上が計画されていること、半導体不足に対する供給能力拡大投資が推進されていることを背景に、受注高が大きく伸長しました。メモリ半導体用試験装置も、メモリ半導体の高性能化が継続する中で堅調に受注高を伸ばしました。一方、売上高については、半導体不足などにより供給リードタイムの長期化を余儀なくされましたが、SoC半導体用試験装置の販売がハイエンドSoC半導体向けを中心に増加しました。

 以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて81,656百万円(39.4%)増加の288,859百万円、セグメント利益は前年度に比べて44,038百万円(71.5%)増加の105,655百万円となりました。

 

(メカトロニクス関連事業部門)

 当部門は、当連結会計年度において売上高の10.1%を占めております。

 当部門では、半導体試験装置に対する顧客の旺盛な投資意欲やEUV露光技術の採用拡大を背景に、デバイス・インタフェース製品、テスト・ハンドラ、ナノテクノロジー製品の受注がそれぞれ伸長しました。販売面においては、製品ミックスが改善し、当セグメントの収益性向上に寄与しました。

 以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて2,300百万円(5.7%)増加の42,305百万円、セグメント利益は前年度に比べて1,146百万円(23.1%)増加の6,101百万円となりました。

 

(サービス他部門)

 当部門は当連結会計年度において売上高の20.6%を占めております。

 当部門では、堅調なデータセンター投資やスマートフォン高性能化を背景に、システムレベルテスト製品の需要が大幅に伸長しました。また当社製品の設置台数が拡大する中、保守サービスの需要も高水準に推移しました。

 以上の結果、当部門の当連結会計年度の売上高は、前年度に比べて19,050百万円(28.5%)増加の85,803百万円、セグメント利益は前年度に比べて7,394百万円(71.0%)増加の17,813百万円となりました。

 

④地域別売上高

 当連結会計年度の海外売上比率は96.1%(前連結会計年度95.5%)となりました。

 

(日本)

 当連結会計年度の日本における売上高は、前年度に比べ2,360百万円(16.8%)増加の16,381百万円となりました。

(日本以外のアジア)

 当連結会計年度の日本以外のアジアにおける売上高は、前年度に比べ108,088百万円(41.5%)増加の368,690百万円となりました。これは主に、台湾と中国において、SоC半導体用試験装置が好調だったことによります。

 

(米州)

 当連結会計年度の米州における売上高は、前年度に比べ9,914百万円(32.9%)減少の、20,250百万円となりました。

 

(欧州)

 当連結会計年度の欧州における売上高は、SоC半導体用試験装置が好調だったため、前年度に比べ3,578百万円(44.7%)増加の、11,580百万円となりました。

 

(2)財政状態およびキャッシュ・フローの状況の分析

  ①流動性および資金源

 当社グループの資金・財務政策は、当社の経理部門が所管しております。当社は資金需要に関して、営業活動により稼得した現預金ならびに手許の現金および現金同等物から充当するほか、必要に応じて債券の発行および株式等の発行ならびに金融機関からの借入により資金を調達することが可能であります。

 また、中期的に半導体業界および半導体・部品テストシステム業界の状況が低迷する場合、当社は将来の設備投資またはその他の運転資金需要のために債券の発行または希薄化効果を伴う株式等の発行等を行う可能性があります。

 

  ②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末の現金および現金同等物は前年度末より32,582百万円減少の116,582百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度は、78,889百万円の収入となり、前連結会計年度と比べ11,059百万円の収入の増加となりました。これは税引前利益116,343百万円、棚卸資産の増加(△28,004百万円)、営業債権およびその他の債権の増加(△19,368百万円)、法人所得税の支払額(△14,486百万円)の他、減価償却費などの非資金項目等の損益を調整した結果によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度は、46,907百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ30,076百万円の支出の増加となりました。これは主に、子会社の取得(△28,976百万円)、有形固定資産の取得(△17,158百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度は、68,736百万円の支出となり、前連結会計年度と比べ38,321百万円の支出の増加となりました。これは主に、配当金の支払(△25,456百万円)と自己株式の取得による支出(△70,148百万円)によるものであります。

③資産、負債および資本

 当連結会計年度末の資産は、前年度末に比べ72,055百万円増加の494,696百万円となりました。この主な要因は、現金および現金同等物が32,582百万円減少したものの、のれんおよび無形資産が30,764百万円、棚卸資産が30,673百万円、営業債権およびその他の債権が25,127百万円、有形固定資産が9,779百万円、それぞれ増加したことなどによります。

 負債は、前年度末に比べ57,803百万円増加の200,075百万円となりました。この主な要因は、借入金が30,598百万円、未払法人所得税が18,195百万円、それぞれ増加したことなどによります。

 資本または親会社の所有者に帰属する持分は、前年度末に比べ14,252百万円増加の294,621百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は前年度末に比べ6.7ポイント減少の59.6%となりました。この主な要因は、自己株式が66,546百万円、借入金が30,598百万円、それぞれ増加したことなどによります。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載しております。

 

(4)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

 当社の連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。

 この連結財務諸表を作成するために、会計方針の適用ならびに資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす会計上の判断、見積りおよび仮定を用いております。見積りおよび仮定は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づく経営者の最善の判断に基づいております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大については、見積りおよび仮定に重要な影響はないと判断しております。しかしながら実際の結果は、その性質上、見積りおよび仮定と異なることがあります。

 重要な会計方針および見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」(以下、「連結財務諸表の注記」という。)の注3、注4および「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)、(重要な会計上の見積り)に記載しております。

 

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