我が国では生産年齢人口の減少が将来に亘って予見され、経済規模の拡大が期待できない一方、我が国を取り巻くアジア諸国は人口の増大と一人当たりGDPの上昇により引き続き経済規模を拡大していくことが予想されることから、今後もASEAN諸国を中心とした製造業の海外投資の拡大が予想されます。こうした中、客先製造業の海外生産が地理的側面及び生産品目的側面で今後益々多様化、複雑化されることが予想され、それに当社グループが対応するためにはより多くの経営資源を海外事業に投入する必要がありますが、主として人材面で海外事業に投入できる経営資源には制約があり、客先製造業の展開スピードに追いつかなくなるリスクがあります。
当社グループでは海外事業等における優秀な人材の確保並びに社内教育を継続的に行い、海外子会社等を通じて海外の情報収集及び海外事業の拡大に取り組んで参ります。
また、昨今のIT技術の進歩は目覚しく、顧客ニーズも日々激しく変化を遂げている環境下、研究開発型の当社グループとしてもこの激しく変化する顧客ニーズの中長期的な方向性を的確に見定めることは極めて重要であり、この方向感を読み間違い、当社グループの技術及び製品が時代の要請に応えられなくなることも当社の抱えるリスクの一つであります。
当社グループでは常に顧客ニーズを把握し、最新の技術動向に目を向け、付加価値の高いソリューションを提供できるように継続的に努めているほか、さらなる業容拡大に向け、取扱製品の拡大も図っております。
新型コロナウイルス感染症に関し、社員に対して徹底した衛生管理を呼びかけ、在宅勤務の推進や出張・イベントの中止等、柔軟且つ迅速に対応しながら事業活動を継続しておりますが、従業員が感染した場合、国または地方公共団体から自粛要請があった場合等には、感染拡大防止のために事業活動が制限されるリスクがあります。当社は引き続き状況を積極的に監視し、社員及び顧客企業をはじめとするあらゆるステークホルダーの安全と健康を守ることを念頭に、必要と判断した場合において事業運営の変更等、さらなる措置を講じる可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化した場合には、景気が減退し、当社グループの事業に影響を及ぼすリスクがあります。具体的には、顧客の経営状況の悪化によるIT投資の抑制及び先送りによる新規案件の減少及び既存案件の規模縮小並びに顧客の代金支払遅滞による当社グループキャッシュ・フローの悪化等のリスクが想定されます。
これらのリスクを正確に見通すことは困難でありますが、当社グループの財政状態、経営成績等に影響を及ぼすリスクがあるものと認識しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末における当社グループが判断したものであります。
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