業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により引き続き厳しい状態となっておりますが、一部の消費活動に持ち直しの基調が見られます。一方、当社の主たる商品であるペットフードやペット用品は犬猫の日常生活に必要な消費財であるため、景気による影響を受けにくい商品であります。なお、新しい生活様式の浸透による様々な情報通信技術の活用が、デジタル分野にプラスの影響を及ぼしている可能性がございます。

当社が属するペット業界におきましては、犬の飼育頭数が減少傾向、猫の飼育頭数は横ばい傾向でありますが、1年以内新規飼育者の飼育頭数は、犬猫ともに増加しております。また、医療技術の進歩やペットオーナーのペットに対する意識が変化しており、ペットの平均寿命が長くなると同時に、ペットに使うペットオーナー1人当たりの年間消費額も増加傾向となっております。

以上のような環境の中で、当社は「ハッピーペットライフ・ハッピーワールド~ペットライフを幸せに・世の中を幸せに」という当社のスローガンを実現すべく事業に取り組んで参りました。

ペットヘルスケア事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により海外で製造されているナショナルブランド商品にサプライチェーン問題が発生し、一部商品の欠品が長期間に渡る状況が続きました。そのような状況の中で新規店舗をオープンし、継続して販促投資を実施した結果、アクティブユーザー数が61万人、累計ユニーク購入者数が200万人となりました。

サブスクコマースは、お客様の利便性向上に向けた機能改善を継続して実施した結果、自社オンラインサイトに占める定期購入の比率は41%まで増加しております。

D2Cブランド製品は、新規製品の上市による品揃えの拡充や広告販促投資を継続して実施した結果、D2Cブランド製品の売上高は大きく成長しました。

また、新しい倉庫管理システムの導入や外部への業務委託によって、増加する取り扱い物量に対応するとともに、物流業務の安定性及び生産性の向上を図ってまいりました。

以上の結果、売上高は9,650,237千円(前連結会計年度比2.1%増)、営業利益は165,148千円(前連結会計年度比65.3%増)、経常利益は152,801千円(前連結会計年度比35.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は105,128千円(前連結会計年度比47.8%増)となり、増収増益となりました。

なお、当社グループは、ペットヘルスケア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

また、自社オンラインサイトと他社オンラインモール等別の売上高、自社オンラインサイト内の都度購入及び定期購入の売上高は以下のとおりとなります。

・自社オンラインサイトと他社オンラインモール等別の売上高

(単位:千円)

販売経路別

第17期

第18期

増減

自社オンラインサイト

1,962,913

2,388,013

425,100

他社オンラインモール等

7,493,033

7,262,223

△230,809

合 計

9,455,947

9,650,237

194,290

 

 

・自社オンラインサイト内の都度購入及び定期購入の売上高

(単位:千円)

購入形態別

第17期

第18期

増減

都度購入

1,312,693

1,408,060

95,367

定期購入

650,220

979,953

329,732

自社オンラインサイト合計

1,962,913

2,388,013

425,100

 

 

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して、194,340千円増加し、2,488,031千円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末と比較して、208,869千円増加し、2,411,399千円となりました。これは主に、売上の増加に伴い商品が248,428千円増加したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比較して、14,529千円減少し、76,632千円となりました。これは主に、一時差異の減少により繰延税金資産が5,742千円、減価償却の進捗に伴い有形固定資産が6,088千円とそれぞれ減少したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して、88,857千円増加し、2,033,241千円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末と比較して、10,456千円減少し、1,789,548千円となりました。これは主に、課税所得の減少によって未払法人税等が31,585千円減少したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比較して、99,314千円増加し、243,693千円となりました。これは主に、資金需要に応じて調達を行ったことにより長期借入金が99,712千円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、105,482千円増加し、454,789千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益105,128千円の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末と比べ79,074千円減少し、782,886千円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、220,673千円の支出(前連結会計年度は242,550千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として、税金等調整前当期純利益の計上152,801千円(前連結会計年度比39,909千円増加)があった一方で、減少要因として、売上債権の増加額41,151千円(前連結会計年度は売上債権の増加額96,550千円)及び棚卸資産の増加額248,193千円(前連結会計年度は棚卸資産の増加額49,234千円)があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、6,360千円の支出(前連結会計年度は15,648千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,460千円(前連結会計年度は有形固定資産の取得による支出11,925千円)があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、147,959千円の収入(前連結会計年度は216,474千円の支出)となりました。これは主に、減少要因として、長期借入金の返済による支出217,410千円(前連結会計年度は長期借入金の返済による支出253,860千円)があった一方で、増加要因として、長期借入れによる収入350,000千円(前連結会計年度は長期借入れによる収入なし)があったことによるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b. 受注実績

当社グループは、受注に該当する事項がありませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c. 仕入実績

当社グループは、ペットヘルスケア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

事業の名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

ペットヘルスケア事業

7,334,696

105.9

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

 

d. 販売実績

当社グループは、ペットヘルスケア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

事業の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ペットヘルスケア事業

9,650,237

102.1

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。

(売上高、売上原価、売上総利益)

新型コロナウイルス感染症の影響により海外で製造されているナショナルブランド商品にサプライチェーン問題が発生した影響があった一方で、主力商品である食事療法食及び動物用医薬品においてD2Cブランド製品の品揃えの拡充を行うとともに、自社オンラインサイトの定期購入の利便性向上に対する施策、他社オンラインモールでの知名度向上及び適切な販売促進の施策を実施した結果、出荷件数が増加し、売上高は9,650,237千円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。

また、売上の増加により仕入高が増加したため、売上原価は7,076,410千円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。その結果、売上総利益は2,573,826千円(前連結会計年度比0.4%減)となりました。

なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことで、従来の方法と比べて売上高は216,379千円減少し、売上総利益は214,307千円減少しております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

出荷件数の増加に比例して、運賃及び荷造費が849,757千円(前連結会計年度比4.9%増)、販売手数料が463,808千円(前連結会計年度比10.0%減)、決済手数料が248,555千円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。結果として販売費及び一般管理費は2,408,678千円(前連結会計年度比3.0%減)となりました。その結果、営業利益は165,148千円(前連結会計年度比65.3%増)となりました。

なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」等を適用したことで、従来の方法と比べて販売費及び一般管理費は212,614千円減少し、営業利益は1,691千円減少しております。

 

(営業外損益、経常利益)

一部敷地の転貸による受取賃貸料23,156千円(前連結会計年度と同額)を計上した結果、営業外収益は26,156千円(前連結会計年度比39.1%減)となりました。

金融機関に対する支払利息7,230千円(前連結会計年度比11.1%増)及び一部敷地の転貸のための支払賃料22,328千円(前連結会計年度と同額)を計上した結果、営業外費用38,503千円(前連結会計年度比28.5%増)となりました。

その結果、経常利益は152,801千円(前連結会計年度比35.4%増)となりました。

 

(法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)

課税所得の増加による法人税増加により法人税等合計は47,672千円(前連結会計年度比14.2%増)となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は105,128千円(前連結会計年度比47.8%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。また、持続的な成長を図るための投資を行っており、これらに必要な資金については金融機関からの借入を中心として調達しております。

運転資金の主要な使途としては、仕入代金、人件費、運賃及び荷造費、販売手数料、支払家賃等があります。持続的な成長を図るための投資としては、広告宣伝費及び研究開発費があります。

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は782,886千円であり、借入金残高は882,583千円で短期借入金と1年内返済予定の長期借入金の合計は665,949千円のため、流動性を確保しております。

 

③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高、営業利益、アクティブ購入者数、累計ユニーク購入者数としております。

当社グループが継続的に成長をするためには、また、新規でのペットヘルスケアサビースを展開するにも顧客基盤が必要不可欠となるため、累計ユニーク購入者数を重要な経営指標としております。また、業績の進捗を図るため売上高、営業利益及びアクティブ購入者数を重要な経営指標としております。

当該指標に対する今後の方針としては、「マルチコマース」、「サブスクコマース」、「D2Cブランド」の3つの戦略をそれぞれ強化していくことで、アクティブ購入者数及び累計ユニーク購入者数を拡大し、その結果として売上高、営業利益の成長に繋げていきたいと考えております。

決算情報等

第17期連結会計年度

第18期連結会計年度

(自  2020年4月1日

  至  2021年3月31日)

(自  2021年4月1日

  至  2022年3月31日)

売上高(千円)

9,455,947

9,650,237

営業利益(千円)

99,878

165,148

アクティブ購入者数(人)

589,371

608,720

累計ユニーク購入者数(人)

1,727,880

1,997,981

 

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

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