当連結会計年度の研究開発活動としましては、自動車・建設産業機械・燃料電池等の関連分野の新製品開発・改良開発に取り組むと共に、中長期的成長の基盤となる基礎研究にも努めてまいりました。
その主たる活動は日本で行っておりますが、日本以外でも、米国、インド、中国にも研究開発拠点を設置し、これにより日系及びローカルメーカーの要求を満足する製品をこれまで以上に強化した体制にて開発することで、さらなるビジネス拡大に貢献する事が可能となっております。
更に、車両電動化含め大きく変化する市場に対応して、技術本部と生産技術センターの統合を実施しました。これにより製品開発と生産技術開発が一体となり、高い競争力を持った画期的な商品開発を目指していきます。
(1)研究開発活動
① 新製品開発と現有製品の改良開発
・研究開発活動では、主に環境・エネルギー関連に着目し環境対応自動車分野・建産機分野における新製品の開発・改良開発に注力しております。
・環境対応自動車分野におきましては、ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池車等の車両電動化に対応した冷却システムの開発を進めております。ここには、従来の熱交換器の技術の他、先進的な当社独自の技術も盛り込み、高性能・小型軽量かつ低コストを実現してまいります。
・建産機分野におきましては、これまでのように高性能かつ高強度の熱交換器の他、超大型機械に対応した熱交換器の開発も完了し、市場に投入することができました。
また、小型建機の電動化も視野に入れた開発も進めております。
・その他の分野を含めて、多種にわたる現有製品群の更なる高性能・小型軽量化及び低コストを目指した製品の開発を進めております。また、冷却系のモジュール化や機能の複合化等の他、リサイクル性に配慮した製品やエンジン排気ガス・燃費の改善に貢献する熱交換器の改良開発を日々続けております。
② 基礎研究
材料及び新加工の基礎研究、すなわち熱交換器用各種材料、表面処理やろう付け接合技術の研究を推進すると共に、特にコンピュータによる数値解析・基礎評価技術の向上に注力し、開発の効率化を推進しております。さらに熱から電気を生み出す新しい熱エネルギー変換技術の研究開発等、将来の視点にたった研究を進めております。
③ 2022年3月31日現在の産業財産権の総数は215件であります。
(2)支出した研究開発費は以下のとおりであります。
(単位=百万円)
セグメントの名称 |
前連結会計年度 研究開発費 |
当連結会計年度 研究開発費 |
増減 |
増減率 |
日本 |
2,291 |
|
113 |
4.7% |
米国 |
78 |
|
△10 |
△14.9% |
欧州 |
11 |
|
22 |
66.7% |
アジア |
42 |
|
11 |
22.1% |
中国 |
87 |
|
8 |
8.5% |
その他 |
3 |
|
△3 |
- |
合計 |
2,513 |
|
142 |
5.4% |
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