業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、半導体を含む部品供給不足、原材料価格の高騰、及び新型コロナウイルス感染の影響により、非常に厳しい状況が続きました。

このような状況のなか、部品の確保や生産計画の見直し等を行うことで、1台でも多く、お客様にお車をお届けできるよう努めてまいりました。加えて、収益改善の取組みとしまして、販売面の努力や緊縮予算等の施策を年間を通して継続してまいりました。

 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は3兆5,684億円となり、コロナ禍で落ち込んだ前連結会計年度に比べると3,902億円(12.3%)増加しました。営業利益は原材料価格の高騰等により1,915億円と前連結会計年度に比べ29億円(1.5%)減少しました。
 経常利益は金融収支改善等により2,629億円と前連結会計年度に比べ146億円(5.9%)増加、親会社株主に帰属する当期純利益は1,603億円と前連結会計年度に比べ139億円(9.5%)増加しました。
 

事業別セグメントの業績は、次のとおりです。

なお、報告セグメントの区分について、従来の「マリン事業他」を、当連結会計年度より「マリン事業」および「その他事業」の2区分に分けました。前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しています。

 

 ① 四輪事業

売上高は3兆2,048億円と前連結会計年度に比べ3,282億円(11.4%)増加しましたが、営業利益は原材料価格高騰等により1,528億円と前連結会計年度に比べ192億円(11.2%)減少しました。

 

 ② 二輪事業

売上高は新型ハヤブサ等高価格モデルの拡販等により2,535億円と前連結会計年度に比べ470億円(22.7%)増加、営業利益は109億円と前連結会計年度に比べ83億円(321.6%)増加しました。

 

 ③ マリン事業

北米での船外機の販売が引き続き堅調に推移しており、売上高は980億円と前連結会計年度に比べ146億円(17.5%)増加、営業利益は240億円と前連結会計年度に比べ69億円(40.5%)増加しました。売上高、営業利益とも過去最高となりました。

 

 ④ その他事業

売上高は121億円と前連結会計年度に比べ4億円(3.4%)増加、営業利益は38億円と前連結会計年度に比べ11億円(39.3%)増加しました。

 

所在地別の業績につきましては、日本、欧州、及びその他は、コロナ禍で落ち込んだ前連結会計年度に比べ増益となりましたが、アジアは鉄鋼に加え樹脂やアルミ等の原材料の価格高騰の影響を大きく受け減益となりました。

 

また、ROEにつきましては、当連結会計年度は9.0%となりました。当社では株主還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、引き続き資本効率の向上に取り組んでまいります。

 

生産、受注及び販売の状況は、次のとおりです。

 ① 生産実績

セグメントの名称

当連結会計年度(千台)

前年比(%)

四輪事業

2,821

+6.9

二輪事業

1,177

+23.1

マリン事業

160

+35.5

 

 

 ② 受注実績

当社グループは主に見込み生産を行っているため、受注生産について該当事項はありません。

 

 ③ 販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度(億円)

前年比(%)

四輪事業

32,048

+11.4

二輪事業

2,535

+22.7

マリン事業

980

+17.5

その他事業

121

+3.4

合計

35,684

+12.3

 

(注) 販売実績は外部顧客への売上高を示しています。

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の財政状態は、総資産は4兆1,552億円(前連結会計年度末比1,188億円増加)となりました。負債の部は、1兆8,915億円(前連結会計年度末比1,129億円減少)となりました。純資産の部は、2兆2,637億円(前連結会計年度末比2,317億円増加)となりました。
 借入金につきましては、前第1四半期連結累計期間において新型コロナウイルス感染拡大にあたり4,000億円の借入を実施しましたが、半導体不足等の今後の経営環境の不透明さを踏まえ、現在の借入水準を維持していく考えです。自己資本比率につきましては、当連結会計年度末では45.2%となり、2020年3月期末の水準にまで回復しました。
 

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は8,580億円となり、前連結会計年度末に比べ664億円減少しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

2,213億円の資金増加となりました。税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ増益となりましたが、仕入債務の減少等により、前連結会計年度の4,154億円の資金増加に比べ、1,941億円の減少となりました。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

1,535億円の資金減少となりました。有形固定資産の取得による支出は増加しましたが、豊川工場跡地等の有形固定資産の売却による収入の増加等により、前連結会計年度の2,330億円の資金減少に比べ、795億円の増加となりました。
 これらの結果、フリー・キャッシュ・フローは678億円の増加となり、前連結会計年度の1,824億円の資金増加と比べ、1,146億円の減少となりました。
 

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

1,546億円の資金減少となりました。新型コロナウイルス感染拡大を踏まえた資金調達等により3,026億円の資金が増加した前連結会計年度に比べ、4,572億円の減少となりました。

 

 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものの内容及び金額は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。

 

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得