課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「消費者の立場になって価値ある製品を作ろう」を社是の第一に掲げています。

今後もお客様に喜ばれる真の価値ある製品・サービスの提供に努めてまいります。

法令遵守のもと、安全及び品質を第一とし、「小・少・軽・短・美」を徹底し、効率的な健全経営に取り組んでまいります。

スズキのこだわりは「世界の『生活の足』を守り抜く」こと、「新興国は今後も成長の柱」としていくことです。次の100年もお客様の立場になって、「小・少・軽・短・美」による価値ある製品・サービスの提供に挑戦してまいります。

 

(2) 会社の対処すべき課題

当社は、昨年2月、「中期経営計画(2021年4月~2026年3月)~「小・少・軽・短・美」~」を策定いたしました。

「小・少・軽・短・美」の考え方は、1993年以来、スズキの思想、文化の端的な表現として定着してきましたが、現在のカーボンニュートラル化の取組みにおいても、まさに相応しいものであります。

 

<中期経営計画で優先的に取り組む3つの課題>


 

 ① 走行時CO2排出

当社は、積極的にCO2削減に取り組んできました。全世界でCO2排出量の少ない車の販売を進めており、当連結会計年度の当社の販売において、日本ではハイブリッドシステム搭載車が52%、インドではハイブリッドシステム搭載車が10%、CNG車が17%を占めています。今後とも、ハイブリッドシステム搭載車、CNG車の販売を拡大するとともに、2025年までにEVを投入してまいります。

四輪以外につきましても、二輪ではEVスクーターの投入を計画しております。船外機でも電動化等の新技術への対応に取り組んでまいります。

 

 ② 製造時CO2排出

2050年の製造時CO2排出「0」に向けて挑戦いたします。カーボンニュートラルに向けて、省エネや再生可能エネルギーの活用などを通したCO2削減とともに、様々なカーボンニュートラル化の技術開発を積極的に進めてまいります。第一歩に実証実験モデルとして、浜松工場のカーボンニュートラルの2030年達成に挑戦してまいります。
 

 

 ③ 高品質な製品づくり

品質につきましては、お客様の立場になって品質が良くお求めやすい価値ある製品をつくってまいります。迅速な原因究明と対策、ばらつきを抑えた製品づくり、トレーサビリティ管理の拡充など、品質問題の発生防止、早期発見、流出防止に取り組んでまいります。

 

    <各事業において取り組むべき課題>

 ④ 四輪事業

日本は、軽自動車シェア30%以上、登録車販売1.5倍(2021年3月期比)を目標に取り組んでまいります。業販網の維持強化を図るとともに、拠点の大型化と、それに伴って人材確保も進めることで、直販力を強化し、登録車拡販を目指します。ソフト面でも販売のデジタル化を進めます。

インドは、ハイブリッド車の普及促進、CNG車の展開及びEVの投入に取り組み、環境問題に対し社会から求められる電動化を率先して推進してまいります。さらに、販売力の強化や商品力の強化、及び生産体制の整備を通して、乗用車シェア50%以上を目指してまいります。

 

 ⑤ 二輪事業

プラットフォームの共通化や魅力的で多様なラインナップを構築し、中期経営計画で掲げた販売200万台・営業利益率5%以上を目指し活動してまいります。
 

 ⑥ マリン事業

「THE ULTIMATE OUTBOARD MOTOR」のスローガンのもと、中期経営計画で掲げた売上高目標1,000億円を目指し活動してまいります。 また、SUZUKI CLEAN OCEAN PROJECT を推進し、美しい海を守る活動を世界中で展開いたします。

 

 <基盤強化に向け取り組むべき課題>

⑦ 半導体を含む部品の安定した調達

昨年からの半導体を含む部品供給不足は、生産へ甚大な影響を及ぼしており、今後の見通しも不透明な状況です。その中、在庫の積み増しや長期契約による調達強化、部品不足が発生した際に迅速な対応ができる体制作りに加え、お取引先様とのコミュニケーションを重ねお互いの信頼関係を構築していくことで、安定した部品調達ができるよう取り組んでまいります。

 

 ⑧ SDGsへの取組み

当社は環境に配慮した製品の開発・普及、新興国の雇用創出に、これまでも貢献してまいりました。今後も、サステナブルな社会の実現に向け、スズキの特長を活かした事業活動を通じて、収益を上げながら、様々な社会課題の解決に取り組んでまいります。


 ⑨ 人材への取組み

カーボンニュートラル化やCASEへの取組みを含め、会社の持続的な成長にとって、今後、人材の重要性がますます高まっていきます。人を大切にする風土作りを進め、従業員一人一人が積極的にチャレンジすることができる環境をつくっていきます。そのために、人材育成、リスキル、人事制度をさらに整備し、個人の生産性の向上を加速してまいります。

 

 ⑩ トヨタとのアライアンス

電動車の協業、アフリカでの協業、商品・ユニット補完など提携を深化させてまいります。電動車の協業につきましては、ハイブリッド車の相互供給、インドで生産するハイブリッド車用の電池の相互利用、小型EVプラットフォーム開発を推進してまいります。アフリカでの協業につきましては、インドからの商品投入、物流・サービス体制構築の推進など、市場開拓を推進してまいります。商品・ユニット補完につきましては、車両とパワートレインの相互補完を拡大してまいります。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得