事業の内容

3【事業の内容】

当社は持株会社として当社グループの経営方針策定・経営管理を担当しており、当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成され、フォトウエディング等のサービスを提供するスタジオ事業の他、パーソナルトレーニングを中心とするフィットネスジムの運営を行っています。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

 当社グループは「Happiness」「Beauty」「Wellness」をテーマとして、既成のサービスには無いもの、「こんなサービスがあったらいいな」という考えを形にして店舗展開していくことを意識し、お客様の幸福に寄り添いながら事業を展開しています。

 当社がスタジオ事業の中核として提供しているフォトウエディングとは、結婚式や披露宴とは別の日に結婚写真を撮影する、或いは結婚式や披露宴を行わずに結婚写真を撮影するサービスを指し、前者は結婚写真の「前撮り」「別撮り」とも呼ばれています。

国内の人口減少や結婚に対する価値観の変化等に伴い結婚式や披露宴を実施する人々が減少する中においても、挙式を行ったカップルが別撮りを利用する比率は増加しており、新郎新婦がホストとして慌ただしく過ごす結婚式当日を避けしっかりと記念に残る写真を撮影したい、或いは当日とは異なる衣裳や場所で思い出に残る写真を残したいというニーズが高まっているものと当社は考えています。下表のとおり株式会社リクルートマーケティングパートナーズが実施した「ゼクシィ結婚トレンド調査」によれば、挙式を行った組数のうち、別撮りの実施率は2014年の56.7%から2022年には73.3%にまで上昇しています。今後もフォトウエディングの利用者は増加傾向で推移すると当社では考えています。

 

挙式を行った組数のうち、別撮りを行った組数の割合

(単位:%)

2014年

2015年

2016年

2017年

2018年

2019年

2020年

2021年

2022年

56.7

59.4

63.0

63.7

64.3

62.6

67.8

70.8

73.3

(出所:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシィ結婚トレンド調査」2014~2022)

 

当社は、2018年において全婚姻組数58万6千組(*1)の50%超にあたる約30.9万組(*2)がフォトウエディングを利用していると推計しています。また、当社は、フォトウエディングの国内市場規模は2018年時点で年間約521億円(*3)であると推計しており、上記のような動向を背景に今後も成長していくと見込んでいます。

当社グループの提供するフォトウエディングサービスは、屋内に設営した専用スタジオにて撮影を行う「スタジオ撮影」と屋外で撮影を行う「ロケーション撮影」を提供しています。当社が「ターミナル店舗」と位置付ける主力の大型店舗では、利便性の高い都市部のターミナル駅から徒歩10分程度の立地に130~150坪前後の面積を基準とするフォトウエディング専用のフォトスタジオを出店し、店舗内には接客・衣装選び・メイク・着付け・撮影の各工程に必要な設備を全て備え、同一店舗内でサービスを完結することを可能としています。特にスタジオ撮影の充実に注力し、店舗毎に独自のテーマを持ったハウススタジオに加えて、半数以上の店舗に設置した屋内和庭園には本物の日本家屋と同じ素材を使用して和室と庭園を再現、ビル内のスタジオにいながら和の雰囲気を創り出す取組が多くの顧客の支持を得ていると当社は考えています。ロケーション撮影では、四季の美しい風景や自然、公園・寺社等の撮影スポットでの撮影を行っています。撮影にあたっては当社グループが保有する和装(白無垢、色打掛等)・洋装(ウエディングドレス等)のラインナップからお客様に衣裳を選択いただき、当社グループで教育研修を施した正社員のメイクアップアーティスト、フォトグラファーがメイク・撮影を行うことで、成果物としての写真を提供するだけでなく、撮影体験そのものも含めて顧客の思い出に残るサービスを提供しています。

サービスは以下の流れで提供しています。

 ①相談:プランの説明や和装・ドレス見学等の打合せ、撮影日候補を決定

 ②衣裳合わせ:衣裳の試着及び撮影当日に使用する衣裳の決定

 ③メイクアップ:フォトウエディング専門のメイクアップアーティストが小物選び、ヘアメイクをサポート

 ④撮影:フォトウエディング専門のフォトグラファーによる撮影、成果物(写真データ、アルバム等)の納品

アニバーサリーフォトサービスは屋内に設営した専用スタジオ(HAPISTA)において、子供写真や家族写真の撮影を提供しています。「HAPISTA」では、オリジナルの衣裳作成や、ロケーション撮影を行います。また、「HAPISTA」では、あらかじめ定められた立ち位置、ポージングで撮影するだけでなく、お客様に自由に動いていただき、ありのままの表情を撮影しています。

フォトウエディングサービスは、首都圏を中心に「スタジオAQUA」、関西圏を中心に「スタジオTVB」を展開しているほか、名古屋に「スタジオ 8」、福岡に「スタジオAN」、沖縄に「スタジオSUNS」、北海道に「スタジオSOLA」を展開しています。またアニバーサリーフォトサービスを提供する店舗として「HAPISTA」を、成人式写真やペット写真等への新たな取組として「ハレイ」を展開しています。その他は兵庫県でフィットネスジムである「40minutes」を2店舗展開しています。

 

当社グループが運営しているスタジオ事業の店舗の状況は以下のとおりです。

ブランド

展開地域

店舗数

スタジオAQUA

東京都、神奈川県、埼玉県、静岡県、長野県

8

スタジオTVB

大阪府、京都府、兵庫県、奈良県

5

スタジオ8

愛知県

2

スタジオAN

福岡県

1

スタジオSUNS

沖縄県

3

スタジオSOLA

北海道

1

HAPISTA

東京都、大阪府

5

ハレイ

東京都

1

当社グループが実施している事業を事業系統図によって示すと以下のとおりです。

[事業系統図]

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(*1)厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(確定数)の概況」より

(*2)フォトウエディングの利用組数は以下の算式により当社で推計しています。

(a)挙式あり組数のうち、フォトウエディングを行う組数

挙式あり組数:

全婚姻組数58.6万組(厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(確定数)の概況」)×挙式実施割合64.9%(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ「結婚総合意識調査(2018)」)=38.0万組

フォトウエディング実施組数:

挙式あり組数38.0万組×別撮実施率64.3%(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシイ結婚トレンド調査(2018)」)=24.4万組

(b)挙式なし組数のうち、フォトウエディングを行う組数:

挙式なし組数:

全婚姻組数58.6万組-挙式あり組数38.0万組=20.6万組

フォトウエディング実施組数:

挙式なし組数20.6万組×ナシ婚撮影比率31.4%(ウェディングパーク「ナシ婚に関する実態調査」(2018/12/17))=6.4万組

(c)推計フォトウエディング利用組数

(a)24.4万組+(b)6.4万組=30.9万組

(*3)フォトウエディングの国内市場規模は以下の算式により当社で推計しています。

撮影単価 169千円(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ「ゼクシイ結婚トレンド調査2018」のスタジオ撮影単価159千円とロケーション撮影単価178千円の平均値)×フォトウエディング利用組数30.9万組=521億円

(*4)フォトウエディング利用組数(*2)、市場規模推計(*3)は、一定の前提の下、外部の統計資料や公表資料を基礎として当社グループが推計したものであり、基礎となる統計資料や推計には固有の限界があるため、実際の市場規模は推計値と異なる可能性があります。

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