文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、経営理念に基づき、社会生活に密着し、消費者のニーズに沿った企業活動を旨とし、仕入先の商品、あるいは自社オリジナル商品を、得意先を通じて生活市場に提供していく過程で、仕入先、得意先の業績向上、あるいはその他取引先の利益に貢献し、その適正な対価として得た利益を株主に還元するとともに、社員の処遇・福利厚生・教育の充実を図り、新たな経営資源に投資することで「社業」を拡大し、より大きな経済活動を担うことで、経済社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、「ホームユース製品の販売と情報発信を通じて、社会の発展、自社の成長を実現するとともに、人々の暮らす環境を豊かにする。」を当社の経営ビジョンとし、以下の経営戦略に取り組んでまいります。
① 物流体制の強化
物流ネットワークの構築・強化、人的資本の的確な分配等を行い、安定した物流体制を維持すると同時に、物流体制の高度化・効率化を推進していく過程で運送方法・保管方法の見直し等を実施し、環境への負荷を低減させる。
② 卸売事業の拡充
DtoCやSPA等が発展する中、変容する消費者ニーズを的確に捉え、販売先あるいは製造メーカーへの情報発信力を強化すると同時に、在庫管理の徹底・納品率の向上を図ることで、コア事業である卸売事業の存在価値をこれまで以上に高めていく。加えて、人材に関わる施策への投資を充実させ、新たな発想を生む人材の育成や効率的な働き方を促進していく。
③ ものづくり事業の強化
経営資源を投下し、自社オリジナル商品「ベストコ」の販売強化を図り、収益構造の変革に注力する。グリーンパル㈱の製造技術、㈱インターフォルムのデザイン力、㈱ENICYのインターネット販売力をより一層活用し、グループシナジー効果を最大限追求する。あわせて自社オリジナル商品「ベストコ」の安定供給を行うために、海外での製造拠点開拓も同時に行っていく。そして、ものづくり事業を強化していく企業として、環境に配慮し国内外における安心・安全な製品を提供することを目指す。
④ EC事業の拡大
「新しい生活様式の定着」による実店舗からインターネットへと変化する消費者行動を好機と捉え、新しく立ち上げたEC事業部をコントロールタワーとして、EC事業を持つ販売先への営業強化、EC直営店での自社オリジナル商品「ベストコ」の販売強化を図り、グループ会社との連携も推進し、2025年3月期に売上20億円を展望。同時に、情報収集力・マーケティング力を充実させ、変容する消費ニーズを捉えた魅力的な商品開発に繋げていく。また、環境に配慮した品質の高い商品も積極的に取り扱うことを通じ、消費者の生活の質の向上にも寄与していく。
(3)経営環境
景気は、新型コロナウイルス感染症拡大による経済への影響に加え、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギー価格及び資源価格の高騰、円安による物価の上昇等により個人消費の落ち込みが懸念され、経済の先行きは一層不透明な状況が続くものと予想されます。当社グループにおきましては、引き続き価格競争や物流コストの上昇が見込まれ、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況が続くものと予想しております。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、グループシナジー効果を最大限追求するとともに、自社オリジナル商品「ベストコ」の販売強化に努め、また、安定した物流体制を維持すると同時に物流体制の高度化・効率化を推進することにより、市場環境の変化に対応してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く国内外の事業環境を踏まえ、以下の課題に対処することが不可欠であると考えております。
① 消費者ニーズや市場動向など情報収集力・マーケティング力の強化
② 消費者の購買チャネルの変化に応じたセールス体制の強化
③ グループ会社とのシナジー効果の発揮等による自社ブランドの強化
④ 在庫の圧縮や納品率の向上など物流の品質改善とコスト削減
⑤ 若手社員、女性社員の登用促進による人材活用の強化
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、創業100周年にあたる第79期(2025年3月期)に売上430億円を計画し、引き続き「NF10 NAKAYAMAFUKU NEXT10」における経営戦略に基づき、収益力増強を推進してまいる所存です。
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