文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度から4,825,285千円減少して5,983,791千円となり、その大部分は子会社株式を譲渡して食料品・生活雑貨小売事業から撤退したことによるものであります。
その他の要因としては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急対応として積み増したキャッシュ・ポジションの解消のため金融機関から借り入れた資金の返済を進めたことや、新規設備投資を抑制した結果として固定資産が減少したことなどであります。
負債合計は、前連結会計年度から5,004,781千円減少して3,114,402千円となり、その大部分は子会社株式を譲渡して食料品・生活雑貨小売事業から撤退したことによるものであります。
その他の要因としては、金融機関からの借り入れの返済を進めたこと、不採算店舗の整理、新規設備投資を抑制した結果として割賦未払金が減少したことなどであります。
なお、子会社株式の譲渡により得た資金は、金融機関から借り入れた資金の返済に充てることにより、有利子負債を大幅に削減しております。
純資産は、前連結会計年度から179,495千円増加して2,869,388千円となりました。
主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益として103,182千円、自己株式の処分により144,971千円増加する一方で、配当により48,135千円減少したことなどによります。なお、子会社株式の譲渡による影響などで、自己資本比率は前連結会計年度から大幅に上昇して47.4%となりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高8,115,099千円(前年同期比37.7%減)、営業利益160,653千円(同39.9%減)、経常利益135,697千円(同41.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益103,182千円(同135.7%増)であり、繰延税金資産の計上により法人税等調整額87,707千円(前年同期は△1,050千円)が発生いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しており、売上高、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ2,096千円減少しております。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
当社は、2021年10月1日に当社の連結子会社である株式会社音通エフ・リテールと株式会社ニッパンの株式の全てを譲渡し、当セグメントから撤退いたしました。そのため、第2四半期連結会計期間末日までを計算期間としており、売上高は4,279,249千円と前年同期と比べ5,340,289千円(55.5%)の減収、セグメント損失(営業損失)は11,426千円と前年同期と比べ316,033千円の減益となりました。
当セグメントにおきましては、コロナウイルス感染拡大の波はあるものの、顧客店舗が徐々に営業活動を再開するなどした結果、売上高は1,772,546千円と前年同期と比べ154,827千円(9.6%)の増収となりました。また、新規設備投資の抑制を継続しており、固定資産の減価償却が進むなどした結果、セグメント利益(営業利益)は237,085千円と前年同期と比べ86,011千円(56.9%)の増益となりました。
度重なる緊急事態宣言や措置の発令などの影響を受けてはいるものの、途切れることなく施設の営業を継続することができた結果、売上高は1,601,514千円と前年同期と比べ293,181千円(22.4%)の増収となりました。また、新規設備投資の抑制を継続しており、固定資産の減価償却が進むなどした結果、セグメント利益(営業利益)は59,554千円と前年同期と比べ234,682千円の増益となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」を適用したことにより、売上高及びセグメント利益がそれぞれ2,096千円減少しております。
子会社株式の譲渡により管理物件が減少した影響を受け、売上高は461,789千円と前年同期と比べ20,391千円(4.2%)の減収となりました。一方で、新規設備投資の抑制を継続しており、固定資産の減価償却が進むなどした結果、セグメント利益(営業利益)は41,688千円と前年同期と比べ22,792千円(120.6%)の増益となりました。
当連結会計年度は、子会社株式の譲渡やコロナ対応キャッシュ・ポジションの正常化による影響などにより、前連結会計年度からの減少額は1,638,752千円となり、現金及び現金同等物の期末残高は1,320,418千円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度の期中において子会社株式を譲渡して食料品・生活雑貨小売事業から撤退したものの、カラオケ関係事業の業績が堅調に推移するとともに、スポーツ事業の業績が大幅に改善したことなどにより、前連結会計年度から73,976千円減少して976,388千円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、引き続き設備投資を抑制すると同時に、株式を譲渡した子会社に貸し付けていた資金を回収したことなどにより、前連結会計年度から1,621,473千円増加して1,296,994千円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の譲渡により回収した資金やコロナ対応のために積み増していた資金で金融機関からの借入残高を大幅に圧縮したことなどにより、前連結会計年度から4,334,499千円減少して3,912,134千円の支出となりました。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.食料品・生活雑貨小売事業における大きな変動の理由は、期中において、子会社株式を譲渡することにより同事業から撤退した影響であります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.食料品・生活雑貨小売事業における大きな変動の理由は、期中において、子会社株式を譲渡することにより同事業から撤退した影響であります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度における売上高は8,115,099千円(前連結会計年度比37.7%減)となりました。
コロナウイルス感染拡大の影響は続いているものの、カラオケ関係事業とスポーツ事業においては売上高が回復してきた一方で、子会社株式を譲渡することにより、期中に食料品・生活雑貨小売事業から撤退したことなどにより、大幅な減収となりました。
当連結会計年度における営業利益は160,653千円(同39.9%減)となりました。
営業利益の主な変動要因は、カラオケ事業において営業利益が堅調に推移するとともに、スポーツ事業においても営業利益を確保することとなった一方で、食料品・生活雑貨小売事業において大幅に業績が悪化したことなどによります。
当連結会計年度における経常利益は135,697千円(同41.6%減)となりました。
営業外収益は、新型コロナウイルス感染症関連の給付金等の受給などにより17,965千円となる一方で、営業外費用は、有利子負債の支払利息などにより42,921千円となりました。
当連結会計年度における特別利益は485,277千円(同3,182.8%増)、特別損失は345,953千円(同106.4%増)となりました。
特別利益におきましては、子会社株式の譲渡に伴い関係会社株式売却益が468,943千円発生するなどした一方で、特別損失におきましては、スポーツ事業において減損損失が239,732千円発生するなどいたしました。
税金等調整前当期純利益は275,021千円(同245.0%増)となり、税効果会計適用後法人税負担額は171,839千円(同378.1%増)となりました。
その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は103,182千円(同135.7%増)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況-2 事業等のリスク」に記載しております
食料品・生活雑貨小売事業
当社は、2021年10月1日に当社の連結子会社である株式会社音通エフ・リテールと株式会社ニッパンの株式の全てを譲渡し、当セグメントから撤退いたしました。そのため、第2四半期連結累計期間について記載しております。
当セグメントでは、「FLET'S」及び「百圓領事館」等の総合100円ショップを運営しており、第2四半期連結累計期間における新規出店店舗は、次の4店舗であります。
一方で、6店舗が閉店し、第2四半期連結会計期間末日現在、「FLET'S」「百圓領事館」等の100円ショップ直営店舗141店舗、同FC店舗5店舗の合計146店舗を運営しておりました。
店舗運営におきましては感染拡大防止策を徹底して営業を継続しておりましたが、前年同四半期ほどの需要を取り込むことができず、当セグメントの業績は、売上高4,279,249千円(前年同期比55.5%減)、セグメント損失(営業損失)11,426千円(前年同期は304,607千円のセグメント利益)となりました。
カラオケ関係事業
当セグメントでは、業務用カラオケ機器及び周辺機器の賃貸並びに卸売事業を行なっております。顧客であるカラオケ関係事業者の多くは、相当期間にわたり営業自粛又は営業時間の短縮を余儀なくされてまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の波はあるものの、徐々に営業活動を再開し、多くの店舗が再び正常営業に戻るなどして明るい見通しも出ております。
当セグメントの事業活動におきましても、長期にわたり従業員の一時帰休を行うなど事業活動の縮小を強いられてまいりましたが、顧客店舗の営業活動が再開するとともに事業活動も正常化し、顧客店舗の状況を把握するとともに、営業再開に向けてのサポートに努めてまいりました。
このような状況により停滞していた受注が増加するなどした結果、当セグメントの業績は、売上高1,772,546千円(前年同期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)237,085千円(同56.9%増)となりました。
スポーツ事業
当セグメントは、スポーツクラブ「JOYFIT」を2店舗、24時間型フィットネス・ジム「JOYFIT24」を18店舗、フィットネス・ジム「FIT365」を7店舗、ホットヨガスタジオ「LAVA」を1店舗、合計28店舗を運営しており、引き続き徹底した感染拡大防止策を実施するとともに、利用者に対しましても協力をお願いしております。なお、JOYFIT百舌鳥八幡を24時間営業としたことに伴い、JOYFIT24百舌鳥八幡に変更いたしました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて業績が低迷しておりましたJOYFIT24大正区役所前を2021年10月31日に閉店、業績回復が遅れている3店舗の固定資産の減損処理を実施するなど、一部店舗においては引き続き厳しい運営が続いております。
会員数につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて大幅に減少しておりましたが、ペースは遅いながらも着実に回復傾向が続いております。
このような状況により当セグメントの業績は、売上高1,601,514千円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益(営業利益)59,554千円(前年同期は175,128千円のセグメント損失)となり、特別損失として減損損失239,732千円及び店舗閉鎖損失5,037千円を計上いたしました。
なお、「収益認識に関する会計基準」を適用したことにより、売上高及びセグメント利益がそれぞれ2,096千円減少しております。
IP事業
当セグメントは、店舗及び住宅の賃貸並びにコインパーキング「T.O.P.24h」の運営をしており、併せて当社グループの不動産関連資産の管理を行っております。
店舗及び住宅の賃貸事業におきましては、目立ったテナントの退去もなく、賃貸物件の賃料収入が安定的に推移いたしました。
コインパーキング事業におきましては、当連結会計年度末日現在、大阪府、兵庫県、京都府におきまして53ヵ所846車室のコインパーキングを設置しており、近隣の競合状況や利用実績などを分析してきめ細かな運営を行なっております。コロナウイルス感染拡大の波の影響は軽微であり、堅調に推移いたしました。
このような状況により当セグメントの業績は、売上高461,789千円(前年同期比4.2%減)、セグメント利益(営業利益)41,688千円(同120.6%増)となりました。なお、特別損失として、店舗閉鎖損失54,918千円を計上いたしました。
当社グループの主要な資金需要は、商品仕入費用、労務費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの新規店舗の出店、改修、賃貸用資産の購入等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金の他、金融機関からの借入による資金調達や割賦販売契約の締結によることとしております。
なお、キャッシュ・フローの見通しが不透明であったことから緊急避難的な対応として実施しておりました、金融機関からの借入による手元資金の積み増しは、すべて解消いたしました。
資金の流動性については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしております。
経営計画において想定しない突発的な資金需要に対応するための契約は締結しておりません。しかしながら、経営計画に沿った資金調達をより機動的に行うため、金融機関との情報交換を密接に行うなどして経営状況を常に共有しております。当社グループ内の資金効率を高めるため、金融機関からの資金調達はすべて当社で行い、資金状況を勘案してグループ会社に配分する制度を運用しています。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
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