研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループは、創立以来「人々が安心して働ける環境づくり」を永久のテーマとし、電気・物理・化学など幅広い技術力をベースに、センサの研究開発から、最先端技術を駆使した新製品の開発を最も重要な経営課題としております。

 製品の開発では、ユーザーニーズにそった使用目的・使用場所に応じた新技術開発を行っており、世界で最も信頼されるトップブランドとしての地位を維持し続けるように、積極的な研究開発活動を行っております。

 

(1)研究開発目的

・ガスセンサの高機能化(高感度化・対象ガス選択性向上・インテリジェント化)の研究開発

・産業災害(ガス爆発・ガス中毒・酸欠)を防止する製品・システムの開発

・環境汚染・公害を防止する製品・システムの開発

・各種センサを応用した新市場向けの製品開発

・新技術・各種ソフトを取り入れた新分野向けの製品開発

 

(2)主要課題

・高信頼性センサの確立

・製品の小型化・多機能化の追求、操作性・メンテナンス性の向上

・新技術・新ソフト・各種通信技術の導入

 

(3)研究開発体制

 当社グループの研究開発は、当社の技術開発本部が担い、研究開発に係わるスタッフは総従業員数の15.8%に当たり、当連結会計年度における研究開発費は、2,135百万円(対売上高比5.7%)であります。

 基礎研究については、理化学研究所をはじめ、大学等の研究機関との交流を積極的に行い、基礎技術の向上と先端技術の導入を図っております。

 なお、ガスセンサ及びその他のセンサの研究開発は当社研究部が担当し、製品・部品の研究開発は当社技術部が担当し、システムの研究開発は当社カスタムエンジニアリング部が担当し、新製品の開発についてはプロジェクト体制により行っております。

 

(4)研究開発成果

 当連結会計年度における機種別の主な研究成果は、次のとおりであります。

① 定置型ガス検知警報機器

・新型コロナウイルス感染防止対策として人の呼気から発生するCO2を監視することでオフィス、病院、飲食店等での3密(密閉、密室、密集)状態を監視するためのCO2モニター(型式:CO2RK-Lite)を開発しました。本製品は経済産業省が策定したガイドラインに準拠しています。

・物質の表面状態を大気中で分析できる光電子収量分光装置(型式:AC-2S)を開発しました。アカデミック向けに基本性能に絞って価格を抑えたBasicモデルと機能を強化したハイエンドのProモデルをラインナップしました。用途としては有機ELやコピー用感光体材料のイオン化ポテンシャルの測定、半導体やリードフレームの表面酸化状態の測定などとなります。

 

② ガスセンサ

・ポータブル検知器用センサ

 SC-04に搭載するNH3センサ(ESR-B134)、CL2センサ(ESR-B136)を開発しました。

・定置型検知器用センサ

 GD-84D、SD-3に搭載するFセンサシリーズを開発しました。

 接触燃焼式(NCF)、半導体式(SGF)、熱線型半導体式(SHF)、赤外線式(IRF)、定電位電解式(ESF)の5原理をラインナップしました。

 

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