(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「社会益」「会社益」「個人益」の三益を一つのごとく扱い、どれか一つでも欠けてはならないという「三益一如」を経営信条とし、その実践を通じて、当社を取り巻く社会、環境、そして顧客をはじめとしたさまざまなステークホルダーと調和しながら持続的に成長することを目指しております。
当社グループを取り巻く環境については、新型コロナウイルス感染症の影響により企業や社会におけるさまざまな局面でデジタルトランスフォーメーション(DX)の活用が拡大し、ペーパーレス化やデジタル化などの構造的な変化が加速しています。またニューノーマルに対応した働き方改革の推進や少子高齢化の進展に伴う労働人口の減少を背景に、エンゲージメントの向上やさらなる業務効率化に向けた取り組みの必要性がより一層高まっています。
こうした事業環境の変化をとらえ、持続的な成長を実現していくため、当社グループは次の4つを経営課題とし、重点的に取り組んでまいります。
1.デジタルハイブリッド企業としてのプレゼンスのさらなる向上
高度な専門性を持つ人材の積極採用やIT分野を中心とした人材育成の拡充を図るなど、自社および得意先のDXを推進する上で必要となる組織能力を強化してまいります。またそれにより、デジタルハイブリッドの取り組みを加速させることで、社会に貢献する独自性の高い企業としての立ち位置を早期に確立してまいります。
具体的には、企業と生活者をつなぐメッセージ配信や手続きなどのプラットフォームを、金融機関や行政機関だけでなく、あらゆる業界において展開し、さらなる利用の浸透・拡大を図ります。
2.社会課題解決に資する新たな価値の提供
ニューノーマルにおけるさまざまな社会課題の解決と持続的な発展を両立する新たなビジネスの創出に注力いたします。オープンイノベーションの積極的な活用により、多様なアイデアや技術を掛け合わせることで、独自性の高い新事業を生み出します。
3.環境変化に適応する強靭な組織の構築
引き続き、事業ポートフォリオマネジメントを徹底し、成長性と収益性を踏まえた事業の選択と集中を行い、経営効率の向上を図ります。また人事処遇制度の改定やIT環境の整備、健康経営の推進など、社会環境の激変に対応し得る就業環境の構築にグループ全体で取り組み、持続的かつ強靭な組織の実現を目指します。
4.サステナビリティをもたらす攻めのCSRの実践
法令や社内規定の順守は元より、高い倫理観を持った誠実な行動を徹底し、社会からの信頼を高めてまいります。また進化するデジタル技術に即したセキュリティと品質管理を追求するとともに、環境分野を中心に、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた行動をしてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、収益性ならびに投資効率を持続的に高めていくことが企業価値の最大化に繋がるものと考えております。具体的に収益性については、売上高営業利益率を指標として改善に取り組んでおります。また投資効率については連結自己資本当期純利益率(ROE)および投下資本利益率(ROIC)を重要な経営指標と捉え、その向上に努めてまいります。
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