業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当社は当事業年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、前事業年度と比較しての増減額及び前事業年度比(%)を記載せず説明しております。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化を背景に、ワクチン接種の普及など感染対策の広がりから、徐々に経済活動が正常化に向かう動きも見られました。しかし、円安の進行や世界的な原油価格の高騰を始めとした資源価格の値上がりが進んでいるなか、2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻によって、資源価格の高騰に拍車をかけるとともに世界情勢の不安感の高まりが経済活動にも深刻な影響を及ぼす状況となっております。

 当社が属する住宅業界におきましては新設住宅着工戸数の回復に伴い、前年同月比を上回る状況が続くなど、市況は堅調に推移いたしましたが、「ウッドショック」と呼ばれる世界的な木材資源の需給バランスの不均衡を背景とした資材価格の高騰及び供給体制に混乱が生じており、厳しい経営環境下で推移いたしました。

 当事業年度、当社においては会社設立60周年を迎えたことから、改めて設立時の原点に立ち返り、社是の理念の一つである「全員がプロになろう ~Be Professional!~」をスローガンに掲げ、従業員一人ひとりが、この理念を共有し業務・製品に対する付加価値を追求するとともに収益力とブランド力の向上に取り組んでまいりました。

 内装建材事業においては、顧客ニーズに即したきめ細やかな営業展開に努めるとともに既存製品の更なる省施工化の推進(エコプレ階段)や機能性を活かした商品群の展開(ユニット階段、Sシリーズ等)、これら商品を主軸とした需要深耕及び顧客開拓を進めてまいりました。住宅のトレンドの変化に伴い和風造作等化粧貼り関連商品が低迷した一方、事業領域の拡大を狙う非住宅分野へのアイテムの拡充及び拡販に努めるとともに特注対応力を発揮したカウンターを中心に、受注は底堅く推移し、販売は堅調に推移いたしました。しかし、木材資源の価格高騰により原価上昇が進み、収益性の観点において課題を残す厳しい結果となりました。

 木構造建材事業においては、かねてから強化・推進しているプレカット、パネル、建装の三位一体の事業戦略を進めるなか、特に非住宅分野への取り組みは、その成果が如実に表れ事業部門の成長戦略として確固たる道筋を付けることができました。その他、収益力強化に資するポートフォリオの構築等が奏功し、安定した受注と収益性改善により、いずれの事業も好調に推移いたしました。尚、ウッドショックを背景とした資材価格高騰並びに調達面の混乱等、極めて舵取りが難しい局面にありましたが、前述した事業戦略を進めるための柔軟かつ効率的な生産体制及び資材調達体制の構築を図るなど独自の強みを発揮してきたことにより、堅調な事業運営で推移いたしました。

 会社設立60周年を迎えたこともあり、改めて企業ブランドの構築を進める一環として、ホームページの全面リニューアルを行うと同時にコーポレートスローガンの設定など企業理念の体系を整理し、社内に対する周知・啓蒙を図ってきました。また、SDGs宣言を行うなど、現代に生きる企業としての在り方を模索し、かかる施策を推進してまいりました。

 これらの結果、当事業年度の売上高は、160億16百万円(前事業年度は126億86百万円)、営業利益は4億63百万円(前事業年度は1億56百万円)、経常利益は4億78百万円(前事業年度は2億19百万円)、当期純利益は当社子会社であったSEVEN GUAM CO.,LTD.の清算が結了したことに伴う子会社清算益49百万円を加え、3億61百万円(前事業年度は2億75百万円)となりました。

 

 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。

(内装建材事業)

 売上高は、主にカウンター及び階段が増加し、80億28百万円(前事業年度は75億95百万円)となりました。営業損失は、資材価格高騰等により、1億40百万円(前事業年度は営業損失19百万円)となりました。

(木構造建材事業)

 売上高は、主にプレカット及びパネル等が増加し、79億72百万円(前事業年度は50億75百万円)となりました。営業利益は、増収及び収益性の改善が奏功し、5億97百万円(前事業年度は1億68百万円)となりました。

(その他)

 売上高は、14百万円(前事業年度は15百万円)となりました。営業利益は、6百万円(前事業年度は7百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、41百万円減少し、7億51百万円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は3億32百万円(前事業年度は6億23百万円の収入)となりました。これは主に仕入債務の増加8億33百万円、税引前当期純利益5億24百万円及び減価償却費2億49百万円等があったものの、売上債権の増加14億54百万円及び棚卸資産の増加4億51百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は71百万円(前事業年度は1億4百万円の支出)となりました。これは主に子会社の清算による収入84百万円等があったものの、有形固定資産の取得による支出1億55百万円及び無形固定資産の取得による支出22百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は3億60百万円(前事業年度は5億44百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出3億59百万円及び配当金の支払額62百万円等があったものの、短期借入金の純増額5億円及び長期借入れによる収入3億円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

内装建材事業(百万円)

7,868

木構造建材事業(百万円)

8,034

合計(百万円)

15,903

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。

2.金額は販売価格によっております。

 

b.商品仕入実績

当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

内装建材事業(百万円)

161

木構造建材事業(百万円)

合計(百万円)

161

(注) 金額は仕入価格によっております。

 

c.受注状況

当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

木構造建材事業

8,460

521

合計

8,460

521

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.当社の受注生産品は、主に木構造建材事業であり、他は概ね見込生産品であります。

 

d.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

内装建材事業(百万円)

8,028

木構造建材事業(百万円)

7,972

  報告セグメント計(百万円)

16,001

その他(百万円)

14

合計(百万円)

16,016

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

㈱エヌ・シー・エヌ

993

7.8

1,748

10.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 また、当社は当事業年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、前事業年度と比較しての増減額及び前事業年度比(%)を記載せず説明しております。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の状況

当事業年度末における総資産は119億84百万円、純資産は69億48百万円、自己資本比率は58.0%となりました。

流動資産については、増収による売上債権の増加及び資材価格の高騰による棚卸資産の増加等により、77億27百万円(前事業年度は58億13百万円)となりました。

固定資産については、主に内装建材事業において造作材加工設備等の固定資産の取得があったものの、有形固定資産及び無形固定資産の減価償却及び子会社の清算による関係会社株式の減少等により、42億57百万円(前事業年度は43億40百万円)となりました。

流動負債については、長期借入金の返済により1年内返済予定長期借入金が減少したものの、増収及び資材価格の高騰による仕入債務の増加及び短期借入金の純増により、43億22百万円(前事業年度は27億66百万円)となりました。

固定負債については、長期借入金の返済により、7億13百万円(前事業年度は7億36百万円)となりました。

純資産については、配当金の支払いがあったものの、当期純利益の計上により69億48百万円(前事業年度は66億50百万円)となりました。

b.経営成績の状況

売上高については、新型コロナウイルス感染拡大の市況への影響がある程度和らいだことに加え、内装建材事業においては受注拡大の施策が奏功し、80億28百万円(前事業年度は75億95百万円)、木構造建材事業においては、柔軟な資材調達と生産体制により安定した受注を確保し、79億72百万円(前事業年度は50億75百万円)となりました。その他の賃貸事業においては14百万円(前事業年度は15百万円)となりました。その結果、全社では160億16百万円(前事業年度は126億86百万円)となりました。

売上原価については、増収及び資材価格の高騰に伴い134億69百万円(前事業年度は105億88百万円)となり、売上原価率は84.1%となりました。

販売費及び一般管理費については、主に増収による販売運賃の増加等により、20億83百万円(前事業年度は19億40百万円)となりました。

営業利益については、増収及び木構造建材事業において収益性改善の施策が奏功したことにより、4億63百万円(前事業年度は1億56百万円)、経常利益は、4億78百万円(前事業年度は2億19百万円)となりました。

税引前当期純利益は、当社子会社であったSEVEN GUAM CO.,LTD.の清算が結了したことに伴う子会社清算益49百万円を加え、5億24百万円(前事業年度は2億22百万円)となりました。

法人税、住民税及び事業税については、増収及び増益により課税所得が増加し、1億69百万円(前事業年度は42百万円)となりました。法人税等調整額については、△6百万円(前事業年度は△95百万円)となりました。

この結果、当期純利益は3億61百万円(前事業年度は2億75百万円)となりました。

なお、セグメント等の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

この数年、毎年度初頭に掲げた経営課題に基づく施策を講じ、非住宅分野への展開等新たな事業領域の拡大等により、前事業年度を除き増収基調で推移してきました。また、今後の不透明な経営環境を勘案し、自己資本の水準を維持しつつ更なる財務体質の強化に努め、財務内容の健全性が進んでおります。このような財務基盤のもと、当社の事業方針及び施策については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等 及び (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上並びに財務上の課題」に記載のとおりですが、財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、設備投資を中心に成長戦略への必要な投資を行ってまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

 当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入費用のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、生産性向上や合理化を目的とした設備や施設への投資のほか、既存の設備及び施設の更新であります。

 今後の経営環境につきましては不透明感が強まっているため、資金調達の重要性を認識するとともに、自己資本の水準を維持しながら、投資及び配当政策等を行ってまいります。経営資源の配分につきましては、取締役会及び執行役員会で十分な検討を行った上で決定しております。

 なお、当事業年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

b.資本の財源及び資金の流動性

 当社は事業活動の維持成長に必要な資金を確保するため、自己資金及び金融機関からの借入を有効活用しております。手元資金に関しては常に注視をしており、資金の流動性を確保しつつ資金の使途、調達を決定しております。

 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は7億51百万円となっております。

 資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っており、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することとしております。2022年3月31日現在の短期借入金残高8億2百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高6億35百万円の借入金総額14億37百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。なお、運転資金の効率的な調達を行うため、主要取引銀行と当座借越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。

当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

なお、昨年から続く「ウッドショック」を背景にロシアのウクライナ侵攻を発端とした世界情勢の不安定感の高まりが木材市場の混乱に拍車を掛け、加えて円安の進行も重なり、海外資材の調達コストの更なる高騰及び調達不安が予測され、これらの影響は翌事業年度以降も続くものと想定しております。

他方、新型コロナウイルス感染症の影響は翌事業年度以降も続くものの、経済への影響は当事業年度と同等もしくは徐々に緩和していくものと仮定し見積り及び予測を行っておりますが、現時点ではすべての影響について合理的に見積り及び予測を行うことは困難な状況であるため、収束時期等により変動する可能性があります。

当社が、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。

a.貸倒引当金

 当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。

b.固定資産の減損損失

 当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。

 また、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。

 なお、当事業年度末の固定資産の減損の兆候の判定にあたっては、以下の仮定を用いております。

 昨年から続く「ウッドショック」を背景にロシアのウクライナ侵攻を発端とした世界情勢の不安定感の高まりが木材市場の混乱に拍車を掛け、加えて円安の進行も重なり、海外資材の調達コストの更なる高騰及び調達不安が予測され、これらの影響は翌事業年度以降も続くものと想定しております。他方、新型コロナウイルス感染症の影響は翌事業年度以降も続くものの、経済への影響は当事業年度と同等もしくは徐々に緩和していくものと仮定しております。

 上記のとおり、非常に不透明な経済環境を背景とし、新設住宅着工戸数は減少傾向が予測されますが、経営目標及び重点課題を着実に実行していくことで、翌事業年度の売上高は当事業年度と同等の水準になることを見込んでおります。

 減損の兆候の把握に当たり、これらも含めグルーピングごとの事業実態を慎重に検討した結果、減損の兆候はないものと判断しております。

 事業計画や市場環境等の変化によって、その見積の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、減損の兆候が生じる場合があります。その場合、減損損失の認識の判定を行い、減損損失の認識が必要となった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上する可能性があります。

c.株式の減損処理

 当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い市場性のある株式と、市場性のない株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。

 非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。

d.繰延税金資産

 「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に詳細を記載しております。

e.退職給付

 当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。

 当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 当社が目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、売上高営業利益率及びROE(株主資本利益率)としております。
 この数年、特に収益性改善に資する取り組みを進めておりますが、当社を取り巻く事業環境や事業領域を勘案し、まずは売上高営業利益率3%を目標とし、付加価値の高い製品の開発、新たな事業領域(非住宅分野)の拡充、二つの事業の融合によるシナジーの追求を図っており、その成果も現れてきております。ROEに関しては、当社の規模感や今後の事業環境を鑑みて、自己資本は現状の水準を維持していく必要性を認識しており、効率的な資本政策と財務レバレッジとのバランスを鑑みながら、ROE5%以上を持続できる体制にすべきと考えております。当事業年度の経営成績につきましては、上記、「① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の状況」に記載のとおりであります。

指標

前事業年度

当事業年度

目標値

目標対比

売上高営業利益率

1.2%

2.9%

3.0%

△0.1ポイント

ROE(株主資本利益率)

4.2%

5.3%

5.0%

+0.3ポイント

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