課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

環境や社会、感染症のリスクなど地球規模での問題は、世界中の人々の価値観、ライフスタイルの大きな変化をもたらしました。そのなかで、人々の健康志向やスポーツの重要性はますます高まっており、多くの人が体を動かす喜び、スポーツを通して得られる人とのつながりなど、その大きな力を改めて感じています。また、国境や言語、性別や年齢を超えて楽しさを共有できるスポーツは今、世界中で求められている「ダイバーシティ(多様性)」そのものであるとも言えます。

当社におきましても、この変化の激しい時代に多様な考え方を柔軟に取り入れ、さらなる進化とグローバルな成長を目指し、2022年4月1日より新たな経営体制をスタートさせました。多様性を体現する新たな経営トップのもとで、これまで以上に世界のお客様に向けて最高品質の製品を届ける本社と、国内営業部門が社内カンパニー「ヨネックス ジャパン」として国内市場に密着した活動を迅速な意思決定のもとに行う体制とすることで役割と責任を明確にし、さらなるグローバルな成長の基盤としてまいります。

そして、75年の歴史のなかで受け継いできたヨネックス創業の精神にもとづく経営理念「独創の技術と最高の製品で世界に貢献する」が導くとおり、質の高いものづくりとグローバルでの競技の普及・発展活動に傾注し、世界中のお客様に当社製品をお届けしてまいります。この経営ビジョンの実現に向け、2018年5月に発表した中期経営計画で掲げた方針をベースに、外部環境及び当社の変化に即した内容とし、以下の取り組みを推進してまいります。

 

・中期的な取り組み

①顧客の感動を呼ぶ質の高いものづくりの追求

 変化が著しい時代において、常にお客様の期待を超える新たな価値を創造するべく、「いいものづくり」を追求していきます。その一環として、2021年12月にタイのテニスボール工場の株式を取得しました。長年培われた技術を受け継ぐとともに、当社のものづくりの力を融合することで、世界のお客様に品質の高いテニスボールを提供していきます。また、すべての生産拠点において環境に優しく安心・安全にご使用いただける製品の開発・生産を目指し、地球環境の保全と品質向上を推進しています。

 

②ダイバーシティ経営に向けた人財の育成と権限委譲の推進による意思決定のスピード化

 性別、国籍、年齢等を超えた様々な人財を成長の原動力とし、すべての社員が自身の能力を発揮できる環境を整備していきます。グローバル市場での持続的な成長に向け、多様な視点を活かした経営を目指してまいります。また、2022年4月1日にグローバル市場での事業拡大とグループ経営機能の強化を目的として組織再編を行いました。権限委譲による意思決定の迅速化を図り、お客様との関係を強化してまいります。

 

③グローバルマーケティングの推進によるヨネックスブランドの訴求

 世界基準のブランディングとさらなるマーケティングの強化に取り組んでまいります。中国を中心としたアジアにおけるバドミントン事業と、グローバルでのテニス事業の成長を見据えたマーケティング強化に重点的に投資し、さらなる競技の普及・発展に努めてまいります。

 

④世界販売網の拡大とサプライチェーンマネジメントの強化

 選手の活躍によるブランドへの注目が高まる中で、販売網の拡大と、お客様に当社製品に触れていただく機会の創出に注力しております。また、適地・適産・適売を基本方針に、販売体制構築に合わせた生産流通体制の強化を図るとともに、協力工場を含むサプライチェーンにおける人権、環境等についてのリスク管理についても取り組みを進めていきます。

⑤デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による生産性の向上

 業務のデジタル化によって、効率化やコスト低減に取り組んでおります。新基幹システム導入に向けたプロジェクトを進めており、グローバル標準のシステムにより、販売から生産までの情報連携を向上させ、効率的な生産販売体制を構築していきます。また、工場のAI、IoTの活用や自動化を進めながら生産性を高め、お客様によりよい製品とサービスをお届けする体制を目指してまいります。

 

 

<ヨネックスのサステナビリティの取り組み>

 

当社では、2019年11月に「ヨネックスのサステナビリティ」という方針・考え方を取締役会で決議し、経営理念を基本に、考え方を4つの柱「いいものづくり」「グローバルな競技の普及・発展」「人権とダイバーシティ」「すべてのステークホルダーとの協働」に定めています。それに従い、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)の観点から社会の持続可能性を巡る課題に対して事業を通じて解決に貢献すべく、さまざまな取り組みを行っています。

2022年4月1日に代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、傘下に3つのワーキンググループ(環境、サプライチェーン、ダイバーシティ)を設け、全社横断的な推進体制の強化を図っております。

サステナビリティの分野を当社事業における新たなイノベーションのチャンスと捉えるとともに、さまざまな社会課題が顕在化するなか、当社はスポーツという事業を通じ世界中のお客様、将来世代を含むすべてのステークホルダーの方々が豊かに暮らせる、平和で持続可能な社会の実現に貢献する取り組みを進めてまいります。

 

(ご参考)サステナビリティ推進体制

 

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※各ワーキンググループ内に個別の課題ごとの「サブグループ」を設置し、具体的に取り組みを進めていきます。

 

当社のサステナビリティに関する情報は以下のサイトをご覧ください。

https://www.yonex.co.jp/company/esg/

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