有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
(1) 原材料価格の変動
当社グループは、原材料の調達について、複数のメーカーや代理店から購買を行い、調達先の拡大や相見積りにより、安定的な原材料の確保と価格の維持に努めています。しかし、原油価格の高騰や円安の進行などにより、一時的に需給バランスが崩れ、購入価格が著しく上昇する懸念もあります。そのような場合には、当社の顧客との交渉を行いますが、すべてを顧客に転嫁することは困難であり、原材料費の上昇により業績等に影響を与える可能性があります。なお、ロシアのウクライナへの侵攻による世界情勢の緊張に起因するコスト上昇は見られますが、2022年6月現在で当社グループへの重大な影響はありません。
(2) 市場の変化
当社グループの印刷事業は安定的な事業活動を展開しており、生産性の向上等により価格競争力の向上に努めていますが、ペーパーレス化などの進展により、印刷需要が大きく変化した場合には業績等に影響を与える可能性があります。また、電子部品製造事業においては、付加価値の高い製品の開発に努めていますが、市場の急激な変化による大幅な需要の変動や単価の下落、得意先による生産調整などが発生した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。
(3) 受注単価の下落
当社グループは多くの企業と競合関係にあり、そのため、受注単価の下落が進んでいます。付加価値の高い製品や生産性向上をはじめとするコスト削減により利益の確保に努めていますが、競争の激化により更なる急激な受注単価の下落があった場合、業績等に影響を与える可能性があります。
(4) 特定取引先への依存
当社グループは、株式会社読売新聞東京本社やヤマト運輸株式会社向けの売上が当社グループの売上高の4割を超えています。これら得意先との強固な信頼関係が当社グループの強みであり取引関係の強化に努めていますが、今後の特定取引先の経営成績や取引方針によっては業績等に影響を与える可能性があります。
(5) 債権回収
当社グループは、債権管理規程に則り取引先の与信管理に努めており、必要な貸倒引当金を計上していますが、経済動向によっては、多額の貸倒により、業績等に影響を与える可能性があります。
(6) 個人情報の管理
当社グループは、取引先から預かっている個人情報の管理について、安全かつ正確に管理するとともに、紛失・改ざん・漏洩などの予防について厳重な対策を講じており、プライバシーマークの付与を受けていますが、万一個人情報が流出した場合は、信用の低下や対応コスト等により、業績等に影響を与える可能性があります。
(7) 製品の品質
当社グループは、徹底した品質管理のもとに製品を製造していますが、製造工程上の不備により製品の欠陥が生じた場合、再作成や信用の失墜により、業績等に影響を与える可能性があります。
(8) 情報システムとセキュリティ
当社グループは、情報セキュリティ体制の高度化や社員教育などを通じてシステムとデータの保守・管理に万全を期し、サーバー類をデータセンターに設置することにより安全性の確保に努めていますが、万一システム障害が発生した場合は、業績等に影響を与える可能性があります。
(9) 法務・コンプライアンス
当社グループは、コンプライアンス部及び顧問弁護士により、契約内容の確認や業務上の不正行為の防止活動を行っていますが、万一不利益な契約や不正行為が行われた場合は、業績等に影響を与える可能性があります。
(10) 災害の発生
当社グループは、主要施設に対する防火・耐震対策並びに川越工場における自家発電設備及び地下水ろ過システムの設置を行い、災害により生産活動の停止をきたすことのないように努めていますが、万一重大な被害を受けた場合は、業績等に影響を与える可能性があります。
(11) 新型コロナウイルス感染症等の異常事態リスク
当社グループは、複数の事業拠点を使用し事業運営をしています。新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミックや大規模な自然災害等の異常事態が当社の想定を超える規模で発生し、事業運営が困難になった場合、業績等に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、テレワーク勤務、サテライトオフィス勤務及び在宅勤務の実施等、リスクの最小化に向けた施策を推進します。
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