課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、以下のとおり企業理念を掲げ、主にホーロー製品による水まわり設備機器の製造販売等の事業活動を行っております。

 

<企業理念>

『大切な3つの“Standard(スタンダード)”』

 ・Living Standard(住生活水準)

タカラスタンダードは、「水まわり設備機器」と「ホーロー技術」の進化を通じて、より多くの人がより心地良い暮らしを楽しめるようにお手伝いします。

 

 ・Ethical Standard(倫理規範)

タカラスタンダードは、「社会との調和」、「社員の幸せ」、「環境への配慮」を大前提に、持続的な利益成長の実現を目指します。

 

 ・Quality Standard(品質基準)

タカラスタンダードは、お客様の「信頼」が最も重要な会社の資産であると考え、製品・サービスの品質向上をすべてに優先させます。

 

 また、当社グループは2021年度より、将来のありたい姿として、以下の長期ビジョンを掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

<長期ビジョン>

『ホーローと共に、光り輝く魅力ある企業へ』

 ・「独自性」を追求し、特別な価値を提供する企業

 ・「新たな事業領域」に挑戦し、顧客を創造する企業

 ・「働きがい」「生きがい」のある企業

 ・ 社会から「信頼・尊敬」される企業

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、持続的な成長を目指し、収益性を重視するとともに、資本効率の向上を図ってまいります。「中期経営計画2023」において、売上高は2019年度の2,000億円水準への回復、営業利益率については収益力の強化を図り、7%水準を目指してまいります。

 また、配当性向につきましては、株主還元のより一層の充実を図り、更なる向上に努めてまいります。

 

(3)中長期的な経営戦略

 当社グループは、長期ビジョンの実現に向けて、2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」を策定し、以下の基本戦略を推進してまいります。

 

<基本戦略>

 「国内水まわり事業における収益構造改革」を実行し、稼ぐ力を強化するとともに、「新たな事業の創出」や「研究開発・生産技術の進化」にも積極的に取り組み、独自性の追求を図ってまいります。

 また、社会から信頼・尊敬される企業の実現に向け、「ESG経営基盤の強化」「顧客起点による品質の向上」を推し進めてまいります。

 上記に加え、社内の「ワークスタイル変革」により人事制度・社内風土を改革し、組織力を強化するとともに、ワークライフバランスの実現を図ってまいります。

 

(4)経営者の問題認識と対処すべき課題

 新築住宅市場は人口の減少やライフスタイルの変化などにより縮小傾向にあります。またリフォーム市場は新型コロナウイルス感染症拡大により、新たな生活スタイルを意識し暮らし方を見直す等、リフォーム需要が増加傾向にあるものの不透明な状況にあります。当社グループにおきましては、売上規模拡大の一方で、資材価格やエネルギー価格の高騰による製造・物流コスト負担の増加、半導体などの電子部品の供給不安など企業経営における環境は厳しさを増しております。

 そのような状況の中、当社グループは2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」の基本戦略に基づき、稼ぐ力の強化を図るとともに、環境変化に柔軟に対応できる経営基盤の構築を図ってまいります。

 国内住宅設備関連事業ではデジタル技術の活用により、営業部門における生産性の向上や、生産物流部門における更なる自動化・省人化などを推進してまいります。海外事業やホーロー建材事業におけるM&A等も活用した販売領域の拡大や、ホーローの研究・技術革新への注力による独自性の追求により、新たな成長基盤を構築してまいります。

 また、世界的な環境問題への取組みは企業の責務であると認識し、顧客起点にサステナビリティの視点を加え、商品やサービスの品質の向上を更に推し進めてまいります。

 国内外の経済につきましては、新型コロナウイルスの今後の感染拡大による影響が見通せず、先行きは非常に不透明な状況ではありますが、商品供給の安定化、オフィスやショールームにおける感染予防策の徹底に努めてまいります。

 

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