事業等のリスク

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)卸売市場を取り巻くリスク

当社は、東京都中央卸売市場豊洲市場で水産物を卸売販売することを主たる事業としており、卸売市場への依存度は非常に高いものとなっていますが、市場内の仲卸業者は、市場流通の減少や量販店の取扱量拡大などに伴い、近年経営状況が悪化している業者が漸増しています。当社は、それら取引先に対し、売上債権の回収状況に応じて貸倒引当金を設定しておりますが、今後の不良債権の発生が当社の業績に影響を与える可能性があります。

また、豊洲市場の最新設備に係るコスト増もあり、卸売市場法の抜本改正も含め、卸売市場を取り巻く様々な要因が当社業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)資金調達に関するリスク

当社グループは、金融機関から運転資金及び設備資金を借入しております。そのため、金融機関の貸出動向によって、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このリスクについての対策は、営業キャッシュ・フローの黒字継続とネット借入金の削減による財務基盤の強化をもって対処しています。

 

(3)為替変動リスク

当社グループの一部取引においては、輸出入取引の外貨建てでの決済を行っております。当社は、為替予約によるリスクヘッジを行っておりますが、為替相場の変動は、これらの輸出入取引の単価に影響を与える可能性があります。

 

(4)在庫に関するリスク

当社グループは、市況を勘案して商品を買い付けておりますが、保有商品の市況価格の変動が業績に影響を与える可能性があります。当該リスクに関しては、保有在庫の適正化と回転を早めるための社内管理体制の見直しをすること、具体的には当社営業各部の目標月末在庫残高を設定し、定期的にレビューを実施しております。

 

(5)新型コロナウイルスの感染拡大に関するリスク

新型コロナウイルス感染拡大にともない政府の緊急事態宣言の発出及び延長等の影響で、主要セグメントである水産物卸売業の売上高が減少する可能性があります。当社は食品流通の要であり、社会的ライフラインである東京都中央卸売市場豊洲市場において水産物を集荷販売しておりますが、上記影響により水産物の流通量が縮小、具体的には、業務筋の営業自粛や休止、宴会・パーティー自粛などによる高級魚の価格下落や売れ行き不振、輸出入の停滞などが挙げられます。特に、外食産業等への影響は大きく、取引先によっては厳しい経営環境が続いており、同業種への売上金額の減少が顕著となってきております。したがって、今後の新型コロナウイルス感染症の収束時期によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに関しては、グループ会社の連携や豊洲冷蔵庫を活用した「物流の効率化」、2020年4月に機能拡充した当社販売促進部の受発注機能を活かし、グループ内事業会社並びに既存取引先との連携を深める「商流の拡大」、そしてITの更なる活用による「情流の高度化」により、生産者・出荷者と消費者をつなぐ「生鮮食品卸」としての責務を果たしつつ、業容の拡大を目指します。

なお当社グループでは、お取引先様と従業員の安全を第一に、新型コロナウイルスへの感染予防のため、マスクの着用、手指の消毒、体温の測定と報告、時差出勤、テレワークなど様々な対策を講じております。また、感染リスクの極小化を目指し、政府の緊急事態宣言に合わせて、商談・会議の自粛、国内外への出張の制限、勤務時間の変更など、いわゆる「3密」を避けるための対応も取っており、そのため収束までの間、従来のような事業活動が出来なくなる可能性があります。

 

(6)国際情勢等に関するリスク

 国際的な政治情勢、地域紛争等により、輸入水産物の高騰や輸出入の取扱量が減少する可能性があります。またこれらの事象により、資源等の価格が高騰し、魚価、輸送費、関税などの仕入コストが上昇、これら価格上昇分を販売価格に転嫁できないことにより、損益に影響を及ぼす可能性があります。

 

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