当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当期の財政状態の概況
当連結会計年度末における総資産は、889億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ154億61百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が69億86百万円、有形固定資産が1億6百万円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が73億47百万円、商品及び製品が123億49百万円、未収入金が27億54百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、370億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ138億56百万円増加いたしました。これは主に1年内以内返済の長期借入金が25億円、未払金が10億71百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が62億51百万円、短期借入金が61億49百万円、長期借入金が32億円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、519億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億5百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が64億54百万円減少したものの、自己株式の消却等により、自己株式が70億12百万円減少したこと、為替換算調整勘定が12億18百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は57.8%(前連結会計年度末は67.7%)となりました。
当期の経営成績の概況
当社グループの当連結会計年度の業績は、連結売上高1,352億5百万円(前期比31.4%増)、営業利益41億63百万円(前期比169.7%増)、経常利益41億3百万円(前期比162.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益28億21百万円(前期比124.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
電子部品事業
産業機器関連・自動車電装機器関連・OA機器関連・娯楽機器関連が好調に推移いたしました。
以上の結果、半導体の売上高は750億29百万円(前期比29.9%増)、電子部品の売上高は443億6百万円(同46.0%増)、電子部品事業全体の売上高は1,193億35百万円(同35.4%増)となりました。
アセンブリ事業
娯楽機器関連は前期比で軟調に推移いたしましたが、産業機器関連が好調に推移いたしました。
以上の結果、アセンブリ製品の売上高は123億6百万円(前期比9.7%増)となりました。
その他の事業
自動車電装機器関連は堅調に推移いたしましたが、産業機器関連が軟調に推移し、その他事業全体としては、ほぼ横ばいとなりました。
以上の結果、電子機器およびマイクロコンピュータのソフトウェア受託開発の売上高は35億63百万円(前期比0.2%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が41億35百万円(前期比154.3%増)となり、売上債権の増加、棚卸資産の増加、未収入金の増加、配当金の支払等による支出があったことにより、前連結会計年度末に比べ70億17百万円減少し、当連結会計年度末においては105億79百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果使用した資金は、116億28百万円(前期は45億27百万円の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が41億35百万円、仕入債務の増加額57億30百万円の収入等があったものの、売上債権の増加66億24百万円、棚卸資産の増加118億68百万円、未収入金の増加16億19百万円、その他の流動資産の増加7億47百万円による支出等があったことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、4億7百万円(前期は7億14百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入1億99百万円があったものの、投資有価証券の取得2億9百万円、有形固定資産の取得1億17百万円、無形固定資産の取得1億56百万円の支出等があったことによるものであります。
財務活動の結果獲得した資金は、42億50百万円(前期は12億32百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出17億42百万円、長期借入金の返済による支出25億円、配当金の支払16億30百万円の支出等があったものの、短期借入による収入77億38百万円、長期借入による収入32億円があったことによるものであります。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当社グループは商社機能として、受注、販売活動を行っており、サプライチェーンの重要な役割として商品供給の納期確保のため、顧客の所要などに基づく手配も行っております。なお、受注から売上計上までの期間は短く完了しており、当連結会計年度における商品受注状況は以下のとおりとなります。
(注) 1.受注高および受注残高は、連結消去後の金額となります。
2.当連結累計期間において受注高が2,336億79百万円(前年同期比171.9%)、当連結会計年度末において受注残高が1,327億9百万円(前年同期比340.8%)と著しく増加しております。
これは主に新型コロナウイルス感染症の影響から生産活動が回復基調にあること、ならびに半導体製品の需給逼迫状況下において先納期オーダーが入っていることによるものです。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度等は、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が、100分の10未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度の業績は、連結売上高1,352億5百万円(前期比31.4%増)、営業利益41億63百万円(前期比169.7%増)、経常利益41億3百万円(前期比162.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益28億21百万円(前期比124.7%増)となりました。
売上に関しては、産業機器関連・自動車電装機器関連・OA機器関連・娯楽機器関連が好調に推移いたしました。販管費は人件費の増加等により前期比で9億48百万円増となったものの、営業利益、経常利益、当期純利益は各段階で前期比増となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、回復基調で推移したことにより産業機器関連・自動車電装機器関連・OA機器関連・娯楽機器関連ともに好調に推移し、前期比35.4%増の1,193億35百万円になりました。
セグメント利益も同理由により、前期比94.5%増の59億51百万円になりました。
セグメント資産は、売上債権や棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ192億7百万円増加し、571億50百万円になりました。
次期以降につきましても、当社グループの主要なお客様への拡販活動、および産業分野、医療・介護分野における新規顧客への取組みとして、感染症対策ソリューション、IoTソリューション等の拡販活動をさらに実施してまいります。
売上高は、産業機器関連が好調に推移したことにより、前期比9.7%増の123億6百万円になりました。
セグメント利益は、仕入価格の増加(又は高騰)ならび輸送費の増加の影響を受け、前期比69.8%減の76百万円になりました。
セグメント資産は、売上債権や棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ8億74百万円増加し、69億67百万円になりました。
(その他の事業)
売上高は、自動車電装機器関連において堅調に推移いたしましたが、産業機器関連が軟調に推移したことにより、前期比0.2%減の35億63百万円になりました。
セグメント利益も、仕入価格の増加(又は高騰)により前期比33.9%減の1億78百万円になりました。
セグメント資産は、売上債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ4億78百万円増加し、21億95百万円になりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況」の「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
また、当社グループにおける資金需要の主なものは、商品及び製品の購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用による運転資金および設備投資資金であり、資金の源泉は主として内部資金または金融機関からの借入による資金調達であります。
なお、効率的で安定した運転資金の調達を行うため、主要取引金融機関と総額150億円のコミットメントライン契約および総額27億円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度の未実行残高は、120億円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要となる事項については、状況を踏まえ、合理的と判断される仮定に基づき、会計上の見積りを行っております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大ならびに半導体製品の需給逼迫の影響は、不確実性が大きく、将来の事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報に基づき作成しております。
当社グループは棚卸資産について、保有の理由や回転率に基づく一定の滞留期間により棚卸資産を区分し、販売見込あるいは廃棄実績により評価減を行っておりますが、顧客の生産計画の変更など、見積りの前提に変更が生じ、連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいた課税所得に基づき回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに基づくため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少が生じた場合は、繰延税金資産が取崩され、税金費用が計上される可能性があります。
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