課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。将来の事象については、現時点における仮定および予想となりますので、今後、様々な要因により変化を余儀なくされるものであり、記載の予想や目標の達成および、将来の業績を保証するものではありません。

 

(1) 経営理念

 2022年3月期より新たな経営理念を『電子部品商社グループとして持続可能な社会の実現に貢献する』と定め、

多様化する事業課題に対し迅速かつ最適な対応を行い、更なる企業価値向上を図るとともに人と地球の環境を大切 

にする持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

(2) 経営方針

『変革の時代の中で、多様なエレクトロニクス商材・サービス等の提供を通じ存在価値を高め、進化する電子部品

 商社グループを具現化する』

 

(3) 今後の見通し及び対処すべき課題

 「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」の振り返り

 当社グループは、2019年4月よりスタートした3カ年計画「中期経営計画(2020年3月期~2022年3月期)」に

おいて、ルネサスエレクトロニクス株式会社を始めとしてTDK株式会社、株式会社トーキン、京セラ株式会社、

ザイリンクス株式会社等のデバイスや電子部品を販売する他、顧客の要望に基づくアセンブリ(EMS)事業やそ

の他エレクトロニクスに関わる全ての商社事業を手掛け『環境の変化に合わせて進化するデバイスを中心とした存

在価値のある商社』を目指してまいりました。最終年度(2022年3月期)実績は、売上高1,352億円(目標1,400億

円)、当期純利益28.2億円(目標28.0億円)、ROE5.6%(目標5.0%)となりました。新型コロナウイルス感染

症の影響、半導体製品や電子部品の需給逼迫の長期化など厳しい環境下ではございましたが、売上高以外は達成す

ることができました。

 

 「中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)」について

 当社グループが事業展開を行っているエレクトロニクス業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)

推進に向けたIoTの進展、AI・産業ロボットの活用やカーボンニュートラルに対応した自動車業界における急

速なEV化などにより、新たな電子部品需要の拡大が見込まれ大きな変革期を迎えています。このような環境のも

と、当社は新たな3カ年計画「中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)」を以下のとおり策定いたしまし

た。

 

    重要な経営指標

数値目標(連結ベース)

2025年3月期

売上高

1,800億円

親会社株主に帰属する当期純利益

37億円

ROE(自己資本当期純利益率)

7.0%

 

 

 ・経営戦略

   ①事業ポートフォリオの再構築

   ②既存事業の更なる拡大への取り組み

   ③新規ビジネスへの取り組み

   ④M&Aへの取り組み

   ⑤将来を見据えた人的資本等への投資

 

 

 

 

(4) 経営環境

 わが国経済は回復基調で推移していますが、半導体製品や電子部品の需給逼迫の長期化に加え、新型コロナウイ

ルス感染症の影響継続、ロシアのウクライナ侵攻を受けたエネルギー資源価格の高騰、物価上昇により先行き不透

明な状況にあります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、継続的な成長を目指すべく、収益拡大に加え収益体質・財務体質の一層の強化に取り組んでい

きます。また、半導体メーカーや半導体商社の業界再編の流れが続く中、企業価値向上のため適切な対応を行って

いきます。

 主な課題への具体的取り組みは以下の通りです。

 

  ① 新たな成長戦略の展開

当社グループは2023年3月期から2025年3月期の3年間を期間とする中期経営計画を策定しました。その中で新たな経営戦略などを実践することにより、当社グループの更なる成長を図っていきます。

 

   ② 半導体製品・電子部品の需給逼迫

世界的な半導体製品・電子部品の需給逼迫が続いていますが、資源価格の高騰や中国での新型コロナウイルス感染症拡大などの影響から更に長期化する懸念があります。当社グループは、顧客需要を的確に把握し仕入先との円滑な連携により商品の確保に努め、商社としての役割を果たしてまいります。

 

  ③ 在庫リスク

商社機能の重要なファクターでもある在庫保有は、流通在庫に加え、生産終了品(EOL)在庫や、地震等の 災害発生時にサプライチェーンを継続するための流通品(BCM)在庫があります。近年では半導体製品・電子部品の需給逼迫による新たなBCM在庫ニーズも高まっています。当社グループは、これを重要なリスクとして捉え、適正在庫管理の強化や手元資金の安定的な確保、将来のリスクに備えた会計処理対応によるリスクのミニマム化など様々な対応を行っています。

 

  ④ 危機管理体制の更なる充実

新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、従来の災害時の対応に加えてパンデミックにおける事業継続への対応も強化し、危機管理体制の更なる充実を図ってまいります。

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