課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の方針

当社グループは、「良い商品」「良いサービス」をお客様に提供することを通じて、社会に貢献することを基本理念としております。

また、株主・顧客・取引先の皆様及び従業員など、すべての関係者と共存共栄を図り、企業価値を高めることを行動の指針としております。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは2021年7月に中期経営計画(2021年~2025年)を発表いたしました。通信販売事業を中核とした独自の共創モデルを構築することで、2025年度に連結売上高 900億円、連結営業利益40億円、ROE8%以上を目指してまいります。

 

・中期経営計画の3つの目標

①様々な価値観と暮らしの両面を見つめ、お客様のライフスタイルを理解し、

暮らしにとけこむユニークな商品とサービスをお届けします

②お客様に寄り添い、環境にやさしい商品、安心して使える商品、愛着のわく商品を増やし、

商品使用後のリサイクル、リユースの拡大に取り組むこと(使用価値※の最大化)で、

物を大切にするサステナブルな社会を目指します

③多様なライフスタイルごとに、同じ価値観に共感する人・企業同士がつながる、

ぬくもりのある共創社会を目指します

※使用価値とは、モノ・サービスそのものとしての価値(安心品質・納得価格、かゆいところに手が届く、

気の利いたデザイン、愛着を持って長く使える素材・アイデア等)に、使用中・使用後のサービスも

組み合わせた価値であります。

 

(3) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う度重なる緊急事態宣言により、経済活動は制限され厳しい状況が続きました。年度の後半にはワクチン接種が進み徐々に行動制限が緩和されたものの、期末に確認された新たな変異株の感染拡大により、依然として先行きは不透明な状況であります。コロナ禍の影響で生活者の購買行動として通信販売の利用が定着化し、これまで以上に社会的インフラとしての重要性は高まりました。しかし、同時に通信販売への新規参入が増加し競争環境は厳しくなりました。

このような状況のもと、当社グループはさらなる企業価値の向上を実現するため、中期経営計画に基づき環境変化に対応しながら、中長期的な視点で経営課題の解決に取り組んでまいります。各事業の対処すべき課題は以下のとおりであります。

 

① 通信販売事業

2022年度は中期経営計画(2021~2025年)の2年目となり、通信販売事業のビジネスモデル再構築を目指し変革を進めてまいります。中期経営計画の目標である使用価値最大化に向けて、2020年9月に資本業務提携いたしました東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)やパートナー企業との共創による商品力の強化と、新サービスの展開を計画しております。また、顧客基盤を強化するために、カタログだけではなくデジタルコミュニケーション施策やモバイルを中心としたEC販促施策を積極的に実施し、新規会員の獲得と既存会員の継続利用を促進いたします。2022年1月に全面的にリプレイスを実行した基幹システムについては不具合とお届け遅延が発生いたしましたが、お客様に安心してご利用いただけるよう安定稼働させるとともに、新システムをベースとした業務改革及びDXの実現に取り組んでまいります。

 

② 法人事業

顧客ニーズの複雑化・多様化や他社との競争激化により、事業環境は年々厳しくなっております。これまで以上に顧客接点を増やし顧客ニーズの理解度を高め、提案型営業を強化いたします。また、事業パートナーとの共創により新規顧客の開拓も強化してまいります。

 

③ 保険事業

新型コロナウイルスの感染拡大に伴いセミナー等の営業手法の見直しが必要となっております。ベルメゾン会員のライフステージの変化に合わせ、顧客ニーズに寄り添った商品提案を強化することで、収益性の向上を目指してまいります。

 

④ その他

保育事業では、子ども達がこれから歩む人生の「根源となる生きる力」を育めるように、各ご家庭と一緒に新型コロナウイルスの感染予防に努め保育施設の運営を進めております。また、保育園に限定することなく、付加価値の高い周辺事業の展開も拡大してまいります。

 

当社グループは、株主、顧客、従業員、取引先、地域社会といった様々な利害関係者との共創による企業価値の向上を目指しております。そのためにコーポレート・ガバナンス(企業統治)が必要不可欠なものと認識し、内部統制システムの整備を行うとともに、透明性の高い経営システムの構築を図り、有効に機能させることが重要であると考えております。併せて、取締役の監督責任の明確化、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示にも努めることで、内部統制システムの改善と充実を図りながら、コーポレート・ガバナンスを強化してまいります。今後とも、当社グループ一丸となり、企業価値の更なる向上に全力を尽くす所存でございます。

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