課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは、創業以来、「“食”を通じて国民生活の向上に寄与すること」を目指して、お客様の食生活への貢献を企業目的として取り組んでおります。また2012年度からは、ホテル事業の伸張を受け、「日本で一番質の高い“食”&“ホスピタリティ”を通じて国民生活の向上に寄与すること」を目指しております。

 斯かる企業目的を実現するために、事業ごとにコア戦略を明確にし、長期的かつ安定的な企業価値の向上に向けて取り組んでおります。今後におきましては、引き続き持続性のある成長を企図し、如何なる時代においても経営基本理念を礎として、あらゆるステークホルダーから共感・支持を得られる企業グループとなるべく全社一丸となって取り組んでまいります。

 

(2) 経営環境

 2022年度におきましても、世界的にワクチン接種や治療薬の開発が進んでいるものの、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明であり、影響のさらなる長期化が懸念されております。また、原材料費等の高騰や労働力不足の深刻化、地政学的リスクやサステナビリティリスクの高まりも経済活動に大きな影響を及ぼしております。加えて、国内においては、外出控えやテレワークの浸透により、生活様式が大きく変化しており、従来の業務体制や事業の仕組みを大きく変革していくことが求められていると認識しております。

 

(3) 中期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題

 当社グループは、2021年2月15日に双日株式会社(以下「双日」)と「資本業務提携契約」を締結し、双日との業務提携を最大限活用し、構造改革をより効果的に推進すると共に、社会インフラの一翼を担う企業グループとしての存続を図るため収益力の早期回復・向上の実現をミッションとして取り組んでまいりました。

2022年1月にはグループ内外の連携をより強化することを企図し、執行役員連絡会並びに戦略室の設置等を含む組織改編を行い、2022年2月に『「再生・変革」から「成長」へ』を掲げる中期経営計画(2022年~2024年)を策定いたしました。

当該中期経営計画では、「時間や場所にとらわれない“食”&“ホスピタリティ”の提供」をビジョンとして掲げ、「変化への対応」を着実に進めながら「既存事業の収益性向上」と「戦略的事業の創造」の実現に向けた基本戦略を策定しております。

また、第73期定時株主総会および取締役会における承認をもって、阿部正孝が代表取締役社長に就任し、新体制へ移行しております。

 

(中期経営計画の概要)

▶ 「変化への対応」

 ・各事業における新たなマーケットの創造

 ・今後を見据えた出店

 ・DXの推進による新たなビジネスモデルの育成

 ・人材の育成と成長

▶ 「既存事業の収益性向上」

 ・お客様に提供する付加価値の更なる向上

 ・CXを通じて新たな顧客体験価値を創造

 ・設備投資、システム投資による生産性向上

 ・SCMを通じてのコストダウン

▶ 「戦略的事業の創造」

 ・双日との連携による戦略的事業の創造

 ・成長分野の育成(ロイヤルデリ、業務食、TO・デリバリー業態)

 ・海外展開の推進

 

 上記戦略により、コロナ禍で突きつけられた人流依存のポートフォリオ、固定費負担の増大、及び各事業のレジリエンス不足といった課題に対して、事業ポートフォリオを再定義し、ポストコロナにおけるサステナブルな成長に向けたポートフォリオの再構築を企図しております。

(4) 目標とする経営指標

 中期経営計画(2022年~2024年)の最終年度における主要財務目標は以下の通りです。

  ・収益力の強化   ⇒ 売上高 1,360億円・経常利益 65億円・EBITDA 140億円

  ・株主価値の創出  ⇒ EPS 80円程度

  ・財務基盤の健全性 ⇒ 自己資本比率 40%程度

  ・資本効率の向上  ⇒ ROE 8%以上

 

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