事業等のリスク

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があり、投資者の判断に重要な影響を与える可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

ここに記載のリスクについては、半期毎に実施される「総合リスク管理委員会」で課題の共有とともに、立案した対策の実行状況も確認し、取締役会に報告をしております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

リスク要因

具体的リスク

対応状況

国内市場の動向

当社グループは、食品スーパーとして首都圏125店舗、近畿圏160店舗の合計285店舗を展開しておりますが、景気や個人消費といった国内経済の動向、商品相場、競合状況などの食品スーパーに影響が大きい国内市場の動向による環境の変化が、発生する可能性があります。

当社は、お客様に信頼される地域一番店となるべく現在進めている第六次中期計画において、当社グループの目指すべき姿を、「おいしい」、「わくわく」、「ハッピー」のキーワードからなる『ライフらしさ宣言』として明文化し、①お店が主役 ②人への投資 ③店への投資 ④商品への投資 ⑤ライフの強みでの差別化(ネットスーパー、自社カード) ⑥ライフらしさを支える戦略(DX戦略、物流・プロセスセンター戦略他) ⑦取組の浸透・発展の継続活動をアクションとして実施し、他社との差別化を図っております。

また、環境の変化に対しては、常にアンテナを張るとともにお客様データの分析により変化を捉え、機動的に政策を変更して対応しております。

店舗展開

小売業界は、同業のみならず異業種との競争も激化しています。競合店が出店した際には、迅速に対応し、影響度を最小限にとどめる努力を行っておりますが、当該店舗の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、資材価格の上昇や人手不足が継続している中、建築コストの上昇、工期の延長や二大都市圏での地価高騰による賃料の上昇が発生する可能性があります。

当社グループは、首都圏・近畿圏の二大都市圏でのドミナント化を更に強固なものにすべく、良質な出店を継続して成長戦略を進めております。新規出店計画の段階から、競合店の動向を把握するとともに、出店形態に関しても当社単独出店のみならず、他業種との複合出店等、より競争力のある出店を行っております。

また、建築コスト、賃料の上昇にも耐えうる利益構造にするべく、システムの効果的な導入・利用、店舗作業の改善等により店舗業務全般の効率化、生産性の向上を常に図っております。

食品の安全性

当社グループは、生鮮食品から加工食品、日配食品まで食品中心に広範囲にわたって商品を販売しております。そのため、万が一、食中毒の発生でお客様の健康に影響を及ぼしたり、口蹄疫や鳥インフルエンザ、豚コレラ等の伝染病や異物混入等不可抗力な要因により突然商品の供給が止まるといった事態が起これば、当社グループの商品に対する信頼性の低下や事態対応のための追加的な費用が発生する可能性があります。

当社グループは、このようなリスクを未然に防止するため、品質管理・衛生管理におきましては品質保証部を中心に、商品の検査体制及び店舗の衛生チェックを充実させております。

店舗で販売する商品を生産供給する栗橋・南港・加須プロセスセンターでは、ISO22000を、船橋・天保山プロセスセンターではFSSC22000を取得しております。

また店舗の衛生管理についてもHACCPに準じた管理を行っており、商品履歴(トレーサビリティ)の明確化やフードディフェンス対策の強化等と併せて、食品の安全・安心を確保する体制を整備しております。

 

 

リスク要因

具体的リスク

対応状況

環境・気候変動

〇気候変動リスク

地球的規模の環境破壊や温暖化が進行した場合、国内外の農・水・畜産物の不作による供給量の低下、原料価格の高騰による商品価格の上昇、店舗におけるエネルギー使用コストの増加が発生する可能性があります。

〇環境リスク

今後環境に関する法令・税制やエネルギー政策の変更、また社会的要請の高まり等により、各種負担金や店舗運営に関わる費用の増加やエネルギー調達価格の上昇が発生する可能性があります。

〇災害リスク

各種災害の発生により、当社店舗・プロセスセンター・物流センターや情報システムネットスーパー事業のオペレーション、更には仕入・物流等に関わるお取引先様に、想定を上回る被害が発生する可能性があります。

〇気候変動リスクへの対応

当社グループは、新店、改装店舗を中心にLED照明への変更や省エネルギー・脱フロン対応の冷蔵・冷凍ケースの導入を積極的に進め、温室効果ガスの排出削減に取り組んでおります。

〇環境リスクへの対応

当社グループは、国や自治体が定める環境保全のための法令・規制・ガイドライン等に基づき、環境負荷の低減に向けた取り組みや、低コストでのエネルギーの使用に努力し、できる限り負担を軽減する取組をしております。

〇災害リスク

当社グループは、食料品の供給を通じて地域の人々の暮らしや命を守る生活インフラとして、地震や台風などの自然災害が発生した際、お客様・従業員の安全・安心を最優先し、店舗ごとに可能な限り営業を継続しております。そのために、災害時の対応マニュアルの整備、物流センター、プロセスセンター等での自家発電の導入、全社での支援体制の構築等、万一の場合の体制整備をしております。

雇用環境

他業種との競合激化等により、必要な人財の確保が困難になったり、人件費の上昇が発生する可能性があります。

当社グループが安定的に成長していくために、店舗運営の中心となるパートタイマーを積極的に確保し、新卒の定期採用においても将来を担う有能な人員を採用するとともに、多様な経験を有する人員の中途採用も強化しております。併せて、成長するネットスーパー事業のラストワンマイルを担う配達員の拡充にも努めております。

 また、人件費の上昇に対しては、店舗作業の効率化を図るシステムの効果的な導入・利用、店舗作業方法の改善等により生産性の向上を図っております。

感染症

感染症による経済活動の停滞、所得の低下、節約志向の高まりから営業活動に多大な制約が発生する可能性があるとともに、従業員が感染症に集団感染した場合等には、該当店舗やその他の事業所の休業が発生する可能性があります。

当社グループは、新型コロナウイルス感染症等に対し、食料品や生活必需品を提供する企業として、事業活動を継続し、社会機能を維持する役割を果たすため、政府方針や社内規程に基づいた対応ガイドライン等を整備するとともに全従業員に感染症対策を徹底しております。

具体的には、店頭での消毒液設置、レジ前アクリル板設置、チラシ自粛、混雑時の入場制限、レジ前待機列間隔の確保、非接触対応でのキャッシュレス拡大、毎日の従業員の健康チェック等の対策を行っております。

また、近接での複数の感染者発生時には対象店舗従業員の抗原検査を実施する他、コロナワクチンの職域接種も実施しております。

情報システム等のトラブル

想定外の自然災害や事故等により設備が甚大な損害を被ったり、コンピューターウィルスの不正侵入又は従業員の過誤によりシステム障害が発生する可能性があります。

当社グループは、人的災害、自然災害等対策として基幹システムの重要機器を、被災を受けにくい地域に設置するとともに、運用管理については、24時間体制で監視できるようアウトソーシングしております。また、障害時のダウンタイムを最小限にするために、各システムの冗長化を図っております。

 

 

リスク要因

具体的リスク

対応状況

個人情報の漏洩

当社グループは、お客様へのサービス向上のためのポイントカード及び各種クレジットカードの取扱いを通じて取得したお客様の個人情報に加え、お取引先様、従業員に関する特定個人情報を保有しております。人的な管理ミスや外部からの不正アクセス等によりこれらの情報が外部に漏洩する可能性があります。

これらの情報の管理におきましては、個人情報保護法に基づき「個人情報管理規程」や事務手続等を策定するとともに、情報セキュリティを強化する組織として「LIFE-CSIRT」を設置し、セキュリティ教育・訓練、システム面での問題点を常にチェックし、万一の場合に迅速に対応できる体制を取っております。

金利・金融市場の動向

当社グループは、2022年2月28日時点で691億円の有利子負債を有しております。今後の金利・金融市場の動向によっては、調達コストの上昇や資金調達に支障が生じる可能性があります。

当社グループは、従来より有利子負債額の適正化に向けた取組を行っており、引き続き同努力を継続してまいります。

また、金利上昇リスクを低減するため、固定金利による借入等対策を講じております。

固定資産の減損

当社グループは、店舗・土地等多くの固定資産を保有しており、減損会計を適用しております。経済環境や競合状況の変化等により一定期間での投資回収が見込めないと判断した場合、減損損失が発生する可能性があります。

減損の兆候を把握するため、店舗の損益状況を定期的に確認するとともに、収益性が悪化している店舗は、個別の収益改善対策を実施しております。

 

法令・制度の変更

○税制改正

消費税率再引上げが将来に行われた場合における個人消費への悪影響が予測される他、軽減税率の廃止、制度変更によりシステム切り替え負担の増加等が発生する可能性があります。

○その他法的規制

独占禁止法の他食品の安全管理、労働基準法等の各種法令の改正、健康保険料率の変更又は従来の商慣習の変化等により新たな対応コストが発生する可能性があります。

〇税制改正への対応

税制の変更には適切に対応しつつ、当社が獲得できる可能性のある減税措置については、常に情報を取りながら、対応できるように取り組んでおります。また、税制改正に伴うシステム対応については、できる限りシンプルに低コストな開発をするように取り組んでおります。

○その他法的規制

各種法律の改正等については、適切に対応しております。

コンプライアンス

役員、従業員等による不祥事の発生や法令等に抵触する事態が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償金等の追加的な費用が発生する可能性があります。

当社グループは、社会的規範・法令・ルールを遵守するコンプライアンス経営を推進しており、教育・研修の実施に加え、内部通報やお取引先様を対象とした通報窓口の設置による不適正事案の早期発見と法令違反等の未然防止に取り組んでおります。

 

(注意事項)

当社グループの事業等のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。ただし、当社グループのリスク全てを網羅したものでなく、記載以外のリスクも存在します。当社グループは、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努め、事業活動を行っておりますが、これら全てのリスクを完全に回避するものではありません。

なお、文中における将来に関する事項は、現時点で入手された情報に基づき当社グループが合理的と判断した予想であり、実際の業績は見通しと大きく異なる結果となる可能性があります。

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