事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年5月26日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)新型コロナウイルス感染症に関するリスク

新型コロナウイルス感染症につきましては、ウィズコロナを模索しつつも、今後の感染再拡大の動向や終息時期が見通しづらく、この影響は中長期的に継続することを想定しています。

このような状況下、当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大を防止し、安全かつ安定した店舗運営を継続していくための取り組みを実施しています。店舗においては、緊急事態宣言等の発令を受け、一部売場を除き営業時間を短縮し、感染拡大が深刻であった地域では、一部売場を土日休業としました。また、買い物かご除菌装置の導入拡大、非接触ニーズへの対応としてセルフレジ及びセミセルフレジのご利用推進、ワクチン接種会場の提供ならびに従業員・その他地域の皆様へワクチンの職域接種の参加を呼び掛けるなど、地域のお客さま並びに従業員の健康と安全を最優先に考え、お客さまに安心してご来店いただける環境の整備や生活必需品の安定した供給と安全な店舗運営に、引き続き全力を挙げて取り組んでいます。また、新型コロナウイルス感染拡大により、お客さまの価値観は大きく変容しています。生活様式・行動の変化に対しては新たな顧客体験の提供による価値創造を目指して取り組んでいます。

しかしながら、強毒性を持った新たな変異ウイルスの発生や想定以上の再拡大により、店舗の休業及びサプライチェーンの分断から商品供給体制に支障をきたす等の状況が生じた場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)気候変動に関するリスク

近年、地球温暖化が進み、多発する豪雨、台風の大型化などの異常気象を最小限にとどめるため、当社グループは気候変動問題に対して取り組みを行っています。これらは事業展開地域においても大きな影響があり、もはや他人事ではなく、かけがえのない唯一無二の地球において持続的に生活を続けることができるよう、事業を通じて環境問題解決に取り組み、よりよい未来を次世代につなげます。その実現へ向け、当社グループは、当社代表取締役社長を委員長とした全社横断的な組織であるサステナビリティ委員会を設置し、「サステナビリティ基本方針」を策定しています。環境面においては、「気候変動対応方針」「TCFD提言に基づく対応」を策定し、社会環境の変化に対応したマテリアリティ(重点課題)を抽出・特定し、サステナビリティ推進に取り組んでいます。

しかしながら、今後、環境関連法令の規制強化等により、法令順守のための対策コスト、想定以上のエネルギーコスト増加や事業活動が制限された場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)人事・労務リスク

当社グループは、持続的に成長し続ける企業であるためには、「社員が誇りと喜びを感じ、地域とお客さまの生活に貢献し続ける」企業でありたいと考えています。消費動向の急激な変化の中、スピードをもって変革を続けるために、性別、年齢、経歴、国籍等に関係なく、多様な人材の採用、登用を積極的に行いつつ、それぞれの特性や能力を発揮できる職場環境の整備やマネジメント層の教育に取り組んでいます。

また、社会が大きく変化する中、当社グループが目指す経営ビジョンを実現するには改革を絶えず行う必要があります。当社は「革新」「挑戦」「スピード」を企業のDNAとし、常に好奇心を持ち、自らが一段上の仕事にチャレンジする人材の育成を目指しています。また、働き方やキャリアに対する価値観が多様化する中、多様なバックグラウンドを持った従業員が個々の事情に応じて柔軟な働き方を選択でき、性別・年齢・学歴等によらず意欲や能力に応じて活躍できる環境を整備しています。

しかしながら、人事・労務関連法令や制度、少子高齢化の進行による労働需給やその他の経営環境の変化などにより採用・育成計画が予定どおりに進まない場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)資産保有リスク

当社グループは、有形固定資産やのれん等の多額の固定資産を保有しています。固定資産の減損に係る会計基準等の適用に当たっては、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として店舗を基本単位としており、店舗別の収益管理を実施しています。しかしながら、意思決定時点の投資計画と実績の乖離ならびに店舗の収益性低下等、回収可能価額を著しく低下させる変化が顕在化し減損処理が必要となった場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、小売事業や小売周辺事業における商品・サービスの提供のため、お客様やお取引先様などの個人情報や情報資産を取り扱っています。対象情報のセキュリティ対策に万全を期すものとし、紛失、破壊、改ざんおよび漏えい等のリスク未然防止を目的として「情報セキュリティ委員会」を設置し、情報セキュリティ責任者と各部門の管理者を置き、情報セキュリティ対策の実効性を確保できる体制を運用・構築しています。

しかしながら、こうした対策にもかかわらず、多様化・高度化するコンピューターウイルスやサイバーテロ、従業員や委託先の管理ミス等の要因により、お客さまからの信用低下等を招く可能性があります。加えて、被害者への損害賠償義務などの損害及び対応費用の発生により当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)事業継続リスク

当社グループは、日本国内に本社および店舗等の事業拠点を多数有しており、特に中国、四国、九州地方を中心に事業拠点を展開しています。当該地域における大規模災害等の発生時における基本方針を定めるとともに、各事業拠点における事業継続計画(BCP)の策定ならびに事業継続マネジメント(BCM)体制を構築しています。

しかしながら、想定を上回る大規模自然災害等が生じた場合、店舗等の事業拠点の建屋・設備の被害、各種インフラの遮断、情報システムの停止、サプライチェーンの寸断、意思決定者の不在など、その影響は広域かつ多岐にわたり事業継続が困難となり、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)市況変動リスク

当社グループは、一般消費者への物品・サービスの販売を事業の中核としており、そのため天候や景気・個人消費の動向、小売業他社との競合状況等の影響を受けています。これらの変動により、既存店舗や今後の新設店舗の収益低下、あるいは店舗閉鎖による損失計上が発生した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、有利子負債の調達による設備投資を実施しています。また、販売商品において海外輸入品も扱っています。さらに、当社グループ外の有価証券も保有しています。したがって、金利、為替、株価などの想定を上回る変動の影響が、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)法規制・制度動向リスク

当社グループは、提供する商品・サービスの安全に万全の体制で取り組んでいますが、予期せぬ事由により食中毒や問題のある商品の販売等の事態が発生し、公的規制、損害賠償責任等の損失、お客さまからの信用低下等があった場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、独占禁止法、消費者保護関連法、環境・リサイクル関連法、個人情報保護法等の各種法的規制の遵守に努めていますが、予期せぬ事由により、これら法的規制に抵触する事態が発生し、事業活動への規制、費用の増加、お客さまからの信用低下等を招いた場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

大規模商業施設の出店に際しては、「大規模小売店舗立地法」、「都市計画法」、「建築基準法」等の規制を受けますが、これらの法律の改正やこれらに関して都道府県等が定めた規制の変更により、新規出店や既存店舗の改装等が困難となった場合や、将来の出店候補案件が減少した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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