課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、経営ビジョンを「お客様と従業員の『圧倒的な安心とワクワク』を実現する~最も地域に貢献する企業集団~」とし、中国・四国エリア及び兵庫県西部の地域とお客様のくらしに密着し、地域とお客様の豊かなくらしづくりを実現します。また、経営方針に「現場重視」「従業員満足」「シナジー創出」を掲げ、地域のお客様に圧倒的に支持していただける店舗、従業員一人ひとりが使命感と誇りを持って働ける職場、マスメリットの追求による強固なプラットフォームを構築し、グループ全体で、課題を克服しつつ成長できる企業集団を目指します。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社は、株式会社フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本株式会社との経営統合を推し進めることで早期のシナジー創出を目指します。現在、「統合推進委員会・分科会」では、現状の課題や問題点を共有したうえで課題解決の立案と方向性の確認、ロードマップの策定を進めています。2022年度中にシナジー創出に向けた定量目標を策定してまいります。それらに基づき、次年度、シナジー効果や成長に向けた投資計画等、中期の経営計画として策定してまいります。

 

(3)会社の対処すべき課題

 当社は、2021年12月6日付「株式会社フジとマックスバリュ西日本株式会社による株式交換契約締結、株式会社フジの会社分割による共同持株会社フジの設立に関するお知らせ」のとおり、2022年3月1日付でマックスバリュ西日本株式会社との経営統合に伴う持株会社体制へ移行しました。また、当社を持株会社化するために必要な機能を除くすべての事業を同日付で株式会社フジ・リテイリングに承継しました。

 当社グループの事業を取り巻く環境は、当面は新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が残る一方で、ワクチン接種が促進されることなどにより感染者数の減少が見込まれ、行動制限が緩和されることでサービス消費が増加、また、製造業の生産活動回復などによる輸出や設備投資の押し上げが、経済活動の活性化を後押しすることが見込まれます。しかしながら、新たな変異株が検出されるなど、依然として先行きは不透明な状況です。

 加えて、原油を中心としたエネルギー資源価格の上昇や、世界的な天候不順や需要の増加に起因する食品価格の高騰などによるコストの押し上げが見込まれます。

 さらに、お客様の生活防衛意識の高まりによる価格競争のさらなる激化も見込まれます。

 このような環境下において、当社はコロナ禍で大きく変化したお客様の安全・安心意識や生活様式への対応を継続的な課題として認識しています。また、2024年3月を見据え株式会社フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本株式会社と事業課題や問題解決について議論を進めます。

 株式会社フジ・リテイリングでは、「最新店舗づくり」を掲げ、安全と安心が確保された快適な買物環境の追求、デジタル化の推進、多様化ニーズへの対応などに注力し、店頭の利便性と競争力の向上に取り組みます。スーパーマーケット事業においては、コロナ禍における需要変化と安さへのさらなる対応に注力しつつ、重点エリア(愛媛県・広島県)を中心とした出店計画、既存店の活性化、移動スーパー事業の拡大を推し進めます。また、コロナ禍において市場が縮小した衣料・住関連事業は、変化するライフスタイルやニーズへ対応すべく、「安さ」「健康と美」「環境配慮型」などをテーマに商品構成の見直しを行うとともに、レイアウト変更などにより既存店の活性化に取り組みます。

 今期、株式会社フジは創業55周年を迎えます。事業を承継した株式会社フジ・リテイリングにおいては、記念販促、記念商品の開発、地域のくらしに密着する活動、お客様と従業員満足度の向上に資する活動など様々な記念事業を実施します。

 加えて、コロナ禍における大幅な減収から回復しつつある事業子会社の再構築にも取り組みます。

 

 マックスバリュ西日本株式会社では、縮小する市場においてフラット化する競争や成熟化しつつ変化するニーズ、また、新たな世代へ対応すべく、スーパーマーケットの基本である「鮮度の良い売場」「品切れのない売場」「お求めやすい価格」「クリンリネスな売場」「明るく笑顔のある接客・サービス」に徹底して取り組み、お客様が安全に安心して買い物ができる環境づくりを実践します。また商品面では、より早く、より鮮度の高い状態の生鮮を販売することで「生鮮を食べる幸せ」と、地域・地元・郷土の味を積極的展開することで地域に宿る「食の楽しさ」を徹底的に追求すべく生鮮強化と地域密着、サプライチェーン改革に取り組みます。加えて、EC、移動販売の拡大、作業のデジタル化推進などにも取り組みます。

 両社の中期経営計画は2年目を迎えます。当社グループの中核を担うスーパーマーケット業態を成長させるべく、両社で策定した計画に沿って施策を進めることによる目標達成を目指します。また、持続可能な社会の実現を目指し、ESG経営を推進し企業価値向上を図ります。

 当社は、2024年3月を見据え、株式会社フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本株式会社との経営統合を推進すべく「統合推進委員会・分科会」を設置し、「共同仕入・PB商品の共同開発」「システムの統合」「サプライチェーンの再構築」「資材、什器、備品等の共同調達」「ネットビジネスの共同研究、共同開発」などに重点的に取り組み、早期のシナジー創出を目指します。

 これらを踏まえ、通期業績については営業収益7,740億円(前年同期比141.2%増)、営業利益139億円(前年同期比88.5%増)、経常利益160億円(前年同期比60.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益58億円(前年同期比47.3%増)を予想します。

 

   (連結業績の見通し)            (単位:百万円)

 

 

2023年2月期

 

 

 

 前年同期比

 

営業収益

774,000

141.2%増

 

営業利益

13,900

88.5%増

 

経常利益

16,000

60.9%増

 

親会社株主に帰属する
当期純利益

5,800

47.3%増

 

    (注)上記業績予想は「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用しています。

       対前期増減率については組替前の2022年2月期連結業績との比較を記載しています。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得