課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは、原点である「お客さま第一」をもとに、お客さまが求める良品をお値打ち価格で豊富に品揃えし、楽しくお買物をしていただくことを経営方針としております。

 

(2)経営環境

国内経済におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の波が押し寄せるたびに、緊急事態宣言を中心とする拡大防止策で、外出自粛、営業時間短縮、在宅勤務、イベント開催の制限などが実施され、経済活動に大きな影響を及ぼしております。今年に入り漸く新型コロナウイルスワクチンの接種が国内で始まりましたが、変異株感染の広がりもあり、先行きの不透明な状況が続いております。内食化、ネットを介した購入、非接触のキャッシュレスなど三密を回避する消費者の新たな行動は、加速的に進化しております。

また、健康志向、環境意識の高まり、「食」にかける時間短縮など、お客さまの「食べる」ニーズは多様化しております。ドラッグストアやコンビニエンスストアなどに加えて、ネットスーパー、外食による宅配、生産者から直接消費者に配送販売するなど、異業種との競争も一層多様化しております。

さらに、中国・四国地方におきましては、人口減少、地域の過疎化、雇用の確保難、人件費の上昇が進み、業界を取り巻く環境は変化を続けております。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、資本を効率的に活用して収益性を高める観点から、売上高営業利益率とROA(総資産経常利益率)を重要指標と位置付けております。

 

(4)中長期的な経営戦略

当社グループは、中長期的な経営戦略として、当社の強みである店舗ドミナントや複数の業態を地域密着経営に活かしながら、同時にイオンのグループシナジーを活用することで経営効率化を図ってまいります。

①商品戦略

・地域産品、国内産品、輸入産品を通じて、素材と商品の仕入れ改革を進める

・イオングループ機能会社、当社子会社と連携し、商品の仕入れ力を拡大する

・生鮮調達の素材は、イオンストア・プロセスセンターの素材加工と連携し、強い生鮮の横串をさす

・鮮度維持、地場対応、車両管理の物流網でコスト削減、プロセスセンター供給体制を構築する

②エリア戦略

・競争環境やエリアの特性にあわせて、リアルとノンストアの両方で展開する

・競争が混沌とするエリアは大型店、小型新業態、ノンストア、競合のドミナントエリアは全業態で総力を上げて進出、自社のドミナントエリアは隙間を埋める展開を行う

・過疎エリアは、ノンストア、無人店舗で展開する

③人事戦略

・労働力の確保、定着、コストアップ、限られた人材の最大限の活用、新たな販売チャネルや新たな領域へ挑戦する人材の育成

・理念、価値観の共有、自ら学ぶ組織づくり、技術教育など、従業員を育てる組織に取り組む

・地域で働きやすい環境づくり、地域に分散させた事業継続計画に取り組む

・デジタル化や製造加工など新たな領域に対応する人材の確保、育成、個々を活かす環境づくりやローカルに対応できる人材の確保・育成に取り組む

④デジタル戦略

・3社(マックスバリュ西日本㈱、㈱マルナカ、㈱山陽マルナカ)のシステム統合、コスト最小化、販売チャネル拡大、顧客体験強化に取り組む

・リアル店舗から、無人店舗、移動販売、ネットスーパーに対応するデジタル改革

・リアル、WEBにおける顧客接点を拡大し、顧客分析とともに顧客体験を強化する

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(事業上の課題)

営業面では、地域の食生活を守るライフラインとしての使命感の下、スーパーマーケットの基本である「鮮度の良い売場」「品切れのない売場」「お求めやすい価格」「クリンリネスな売場」「明るく笑顔のある接客・サービス」に徹底して取り組み、お客さまが安全に安心してお買い物ができる環境づくりを実践してまいります。

商品面では、旬・鮮度・おいしさにこだわる「生鮮強化」、地元の味・地元の品にこだわり地域とつながる「地域密着」、産地や漁港からの直接配送や自ら商品を製造する「サプライチェーン改革」に取り組み、地域に根付き、お客さまに近づき、生産と販売をつなぐ、地域のお客さまとともに歩み続ける企業を目指します。

販売面では、新規出店、積極的な既存店の活性化、山間部などへの移動販売の拡大、無人店舗の展開、Eコマースなど、新たな販売チャネルの拡大に取り組みます。

また、吸収合併によるスケールメリットを最大限に活かし、店舗屋号別に実施しておりましたチラシなどのプロモーションの統合、商品や資材の調達コスト低減、物流コストの低減、プロセスセンターからの商品供給拡大、重複コストの削減、維持管理業務の内製化によるコスト削減など、統合によるシナジー創出に取り組み、営業収益の拡大、利益改善を進めてまいります。

 

(財務上の課題)

当社は、キュッシュ・フローの推移、設備投資計画などを総合的に勘案し、株主に対し適切な配当を行っていくことを決定しております。当社連結会計年度末の連結有利子負債は、593億97百万円となっております。引き続き、ネット有利負債の圧縮などの施策も含め財務バランスを意識した戦略的投資を実行してまいります。

 

(6)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、資本を効率的に活用して収益性を高める観点から、売上高営業利益率、ROA(総資産経常利益率)を重要指標と位置付けております。当連結会計年度における売上高営業利益率1.5%、ROA(総資産経常利益率)は3.4%でした。引き続きこれらの指標について、改善できるよう取り組んでまいります。

 

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