以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行が判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当行は、「経営理念」及び「当行のめざす銀行像」を、次のとおり掲げております。
イ 経営理念
「当行は、お客さまと株主の皆さまおよび従業員の幸福と繁栄のために全力を尽くします。」
ロ 当行のめざす銀行像
・必要とされ選ばれる銀行~長野県のマザーバンク~
・信頼され、親しまれ、相談に乗れる、存在感のある銀行~お客さま満足度No.1~
・堅実経営の銀行~株主魅力度No.1~
・生き生きとした、明るく、働きがいのある銀行~従業員幸福度No.1~
・地域とともに歩む銀行~地域貢献度No.1~
(2)中長期的な経営戦略
イ 長期経営計画
当行は、目先の収益に捉われることなく、より中長期的な観点から9年間(2016年4月~2025年3月)を計画期間とする「長期経営計画」を策定しております。
(イ)長期経営計画のスローガン
長期経営計画では、スローガンを「『めざす銀行像』への挑戦~3つの実践「シンカ」で2025年に向けた新たな地位を築く~」とし、めざす銀行像である「必要とされ選ばれる銀行 ~長野県のマザーバンク~」の実現に向けて、様々なステークホルダーに対し、コミュニケーションを深め、強固な関係を構築する「深化」、真の価値を提供する「真価」、共に成長し高みをめざす「進化」、この3つのシンカを地道に継続し、長野銀行ブランドを向上させることとしております。
(ロ)長期経営計画の基本方針
・コンプライアンス重視の企業風土を醸成し、社会的責任と公共的使命を果たす
・環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し、持続的成長を図る
・「めざす銀行像」の実現に向けて果敢に挑戦し、企業価値の向上を図る
ロ 第12次中期経営計画
当行は、目先の収益に捉われることなく、より中長期的な観点から3年間(2022年4月~2025年3月)を計画期間とする「第12次中期経営計画」を策定しております。
(イ)第12次中期経営計画のスローガン
第12次中期経営計画では、スローガンを「あなたのために、あなたとともに『ミライ』を創造~地域社会とともに新たな価値を創造~」とし、「盤石な経営基盤確立期間」と位置付けております。
(ロ)第12次中期経営計画の基本方針
①総合金融サービス業としての真価の発揮
コンサルティング・ファーストを徹底し、お客様・地域の課題解決支援に向けて真価を発揮
②経営の多角化・高度化
経営基盤強化に向けた新たな取組みの促進と経営管理の高度化
③DXの推進と業務改革
デジタライゼーションによる業務改革とお客さま満足度の向上
④人財の活性化
何事にも積極的にチャレンジし、お客様の期待と信頼に応えられる人財の育成
(ハ)第12次中期経営計画の基本戦略
①総合金融サービス業としての真価の発揮
・事業サイクルに応じたニーズの把握と課題解決支援
・ライフプランを総合的にサポートするトータルライフマネジメントの実践
・地域の課題解決支援による地域共創社会の創造
②経営の多角化・高度化
・事業領域の拡大による提供価値の多様化
・新たな長野銀行グループの創造とグループ総合力の発揮
・収益・資本・リスクの一体管理による適正なリスク・リターンの確保
③DXの推進と業務改革
・デジタル技術による業務改革を加速させ、お客さま満足度の向上を図る
・行内業務の改革・改廃により、生産性の向上を図る
・非対面チャネルの充実
④人財の活性化
・総合コンサルティングの実践に向けた専門性の高い人財の育成
・新たな取組へチャレンジする企業風土の醸成
(ニ)第12次中期経営計画(2025年3月期)のめざす姿
当行は、第12次中期経営計画の最終年度である2025年3月期のめざす姿として「お客さま・地域の成長、発展支援を通じた持続可能な収益構造への転換による盤石な経営基盤の確立」を掲げております。
第12次中期経営計画(2022年4月~2025年3月)
(3)中長期的な目標とする経営指標
第12次中期経営計画の最終年度のKPI(重要業績評価指標2025年3月末)
|
当期純利益 |
自己資本比率 (単体) |
役務収益比率 (注1) |
OHR (注2) |
創業・第二創業支援先数 |
事業承継・M&A支援先数 |
目標 |
15億円 |
9.5%程度 |
20%程度 |
80%程度 |
累計450先 |
累計800先 |
(注1)役務取引等収益/(貸出金利息収入+有価証券利息配当金(除く投信解約損益)+役務取引等収益)
(注2)経費÷コア業務粗利益(業務粗利益-国債等関係損益)
(4)対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症に対するワクチン等の普及もあり、個人消費は回復していくものと思われますが、当面感染症への警戒感が重石となり、長野県の主要産業である観光業の本格回復までに相当な時間を要するものと思われます。また、資源・エネルギー価格などの上昇、人口減少など、お取引先や地域経済を取り巻く環境は当面厳しいものが予想されます。一方で、生活様式の見直しに伴う新規ニーズへの対応、グローバルサプライチェーンの見直しによる国内回帰、脱炭素や省エネ化、生産性向上のためのIT導入、事業ポートフォリオの見直しなど、環境変化に対応し次の成長に向けた新たな動きも始まっています。
このような環境下、地域金融機関にはお取引先の課題解決支援を通じた金融仲介機能の発揮や地域社会の持続可能な成長に向けた取り組みが求められており、当行は本年4月より、2025年3月までの3年間を計画期間とする「第12次中期経営計画」をスタートさせました。「あなたのために、あなたとともに『ミライ』を創造」のスローガンのもと、総合金融サービス業としての真価を発揮するため、法人のお取引先には、事業サイクルに応じた課題解決支援を、個人のお取引先には、ライフプランを総合的にサポートする活動を長野銀行グループ一体となって行ってまいります。加えて、地域社会により強くコミットし、まちづくり支援、観光振興、環境保全への取組みに努め、地域経済の成長と発展に貢献してまいります。
また、業務改革を加速させ、当行の生産性の向上を図るとともに、手数料収入比率を高め、低金利環境下において安定した収益を確保できるように取り組んでまいります。さらに、従業員が活躍できる職場環境を一層整備し、従業員満足度を向上させてまいります。
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