文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、お客さまはもとより株主、社員、地域社会から信頼され、選ばれる金融サービス会社として発展するために、以下の経営理念を掲げております。
「水戸証券は、顧客・株主・社員にBESTをつくす企業でありたい」
当社は後述の「第六次中期経営計画」において、以下の 計数目標を掲げております。
第六次中期経営計画(計数目標)
※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ報酬の合計を販売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバーできているかを示すものです。
これらの計数目標は、市況悪化時でもお客さまへ十分なサービスを提供することや、上場企業として求められる収益の確保など、ステークホルダーの皆さまの期待に応えるために達成しなければならない項目であります。
当社は、経営環境の変化を考慮してこれまでの経営ビジョンを見直すとともに、第六次中期経営計画を策定しました。
<経営ビジョン>
<第六次中期経営計画>
○ 計画期間
2022年度~2024年度(2022年4月~2025年3月)
○ 目標とする経営指標
○ 主要施策
・お客さまのライフプラン実現に資する金融サービスを提供する体制の整備
・安定収益基盤構築の一層の推進
・地域社会との共生への取り組み
・社員の能力開発及びその支援
・企業価値向上及び持続的成長に向けた経営資源の最適配分
(3)経営環境
証券業界においては、オンライン証券会社を中心に手数料の無料化など取引コストの低下が進み、従来型の手数料ビジネスから預り資産残高に応じた報酬体系へ見直す動きも出てきております。また、少子高齢化の加速が見込まれており、資産承継や次世代のお客さま獲得の重要性が増しております。
そうした中、対面主体の当社は、オンライン証券会社の顧客層とは異なる富裕層のお客さまを中心に、お客さまの最善の利益の追求やお客さまにふさわしいサービスの提供を通じて「価値の創造」、「お客さまの豊かな未来の実現」に貢献してまいります。また、お客さまに対してファンドラップや投資信託等による分散投資と中長期保有を推奨することで、株式への依存度が高いビジネスモデルから安定収益型のビジネスモデルへの転換を引き続き推進してまいります。資産承継や事業承継等のサービスを通じて、お客さまや地域社会の課題解決にも取り組んでまいります。
当社の第五次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)は当事業年度で終了しました。
第五次中期経営計画の実績は以下のとおりです。
(第五次中期経営計画の計数目標及び実績)
※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ報酬の合計を販売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバーできているかを示すものです。
① 販管費カバー率については、ファンドラップと投資信託の残高増加に伴い投資信託の代行手数料が20億22百万円(前期比124.1%)、ファンドラップ報酬は16億9百万円(同121.5%)となり、30.0%となりました。
② 2022年3月末のファンドラップ預り資産は、前事業年度末から112億円増加し1,244億円となり、第五次中期経営計画の目標は未達となりました。当社は株式、投資信託及びファンドラップ等によるポートフォリオでの提案を推進しておりますが、市況環境が変化する中で、相対的に投資信託の提案機会が増えたことが主な要因です。
<経営ビジョン>
指針となる経営ビジョンが掲げる4つのビジョンにかかる成果と課題
(5)新型コロナウイルス感染症の経営方針・経営戦略等に与える影響について
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下において、当社は、営業店舗における接客業務を休止するとともに、在宅勤務を実施し、感染防止に努めながら、営業員は会社から貸与された携帯電話やタブレット端末を使用して営業活動を継続し、お客さまへのサービスの提供に努めました。また、本社社員についても隔日・在宅勤務や同一業務を行う人員を別々のフロアーに分散して配置するなどして、感染防止に努めながら、重要業務が滞らないよう業務を継続いたしました。
当社は証券業であり、製造業のようにサプライチェーンに属していないことから、取引先の操業停止による影響は受けないことや、金融システム機能維持のために、事業継続が求められる業種であることから、感染防止を目的とした外出自粛要請に伴う各種需要の減少による事業活動への悪影響を直接的には受けておりません。そのため、事業活動への悪影響は想定されるものの、現段階においては、営業収益が著しく減少する状況とはなっていないことから、経営計画の策定において、当該感染症の影響を考慮しておりません。
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