アニコムグループは、保険持株会社である当社、100%子会社であるアニコム損害保険株式会社(以下「アニコム損保」といいます。)、アニコム パフェ株式会社、アニコム フロンティア株式会社、アニコム先進医療研究所株式会社及び株式会社シムネットの6社により構成されています。
当社は、経営管理及びそれに附帯する業務を行う持株会社として、各連結子会社の経営状況を把握し、グループのリスク管理及び、コンプライアンスの強化に努めるとともに、グループとしての事業戦略の策定及び、グループ間におけるシナジー発揮の促進等を業とし、経営管理料を収受しています。
なお、当社は、特定上場会社等に該当しており、これによりインサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとしています。事業の系統図は以下のとおりです。
当社 グループは、中核事業となる「(1)損害保険事業」、「(2)ペット向けインターネットサービス事業」「(3)その他の事業 ①動物病院支援事業 ②保険代理店事業 ③動物医療分野における臨床・研究事業 ④遺伝子検査等事業 ⑤その他事業」を行っており、各事業の内容は以下のとおりです。
アニコム損保のペット保険は、契約者が保険契約に基づく保険料を支払い、保険契約期間中に対象となるペット(犬、猫、その他(鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ、チンチラ、ヘビ)の15種)が病気やケガで診療を受けたとき、その診療費に対し、約款に基づき保険金を支払うものです。なお、アニコム損保の保有契約件数は1,028,831件となっており、取扱商品は以下のとおりです。
■その他主な特約
ペット賠償責任保険
ご契約いただいたどうぶつが、他人または他人の物に咬み付いたり、引っかいたりすること等によって、他人に損害を与え、飼い主様に法律上の賠償責任が生じた場合に、保険金をお支払いする特約です。
所定の特約保険料を支払うことにより、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保きずな」「どうぶつ健保しにあ」の商品に付帯することができます。
(注) 1 「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保きずな」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき10,000円(50%プラン)、14,000円(70%プラン)とし、手術は1回につき100,000円(50%プラン)、140,000円(70%プラン)を限度としています。なお、通院・入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。
2 「どうぶつ健保べいびぃ」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき20,000円、手術は1回につき200,000円までです。なお、通院・入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。
3 「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき20,000円、手術は1回につき200,000円までです。なお、通院・入院の限度日数は月間20日まで、手術の限度回数は月間2回までとなっています。
4 「どうぶつ健保しにあ」の保険金支払限度額は、入院は1日につき10,000円(50%プラン)、14,000円(70%プラン)とし、手術は1回につき100,000円(50%プラン)、140,000円(70%プラン)を限度としています。なお、入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。
5 「どうぶつ健保ぷち」の保険金支払限度額は、入院は1日につき14,000円とし、手術は1回につき500,000円を限度としています。
6 保険料は動物の種別(犬、猫、鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ、チンチラ、ヘビ)と年齢によって異なります。犬の場合のみ、品種に応じて5クラスに分類しており、それぞれ異なる保険料設定としています。なお、支払割合(50%・70%)は契約者が選択可能であり、その支払割合に応じて保険料を設定しています。
<商品の改定及び開発の状況>
[アニコム損保の事業と強み]
アニコムグループは、2000年7月に創業し、当社グループの主たる事業であるペット保険事業では、2009年から2020年までの12年間連続で国内シェアNO.1 (※) の地位を獲得しています。そうした当社グループの強みは、大きく以下の4つがあると考えています。
(※)ペット保険会社各社のディスクロージャー誌及び決算公告等から当社が推計したもの。
・アニコム 損保 の 事業と 強み ① 「窓口精算システム」の確立による圧倒的な利便性
・アニコム 損保 の 事業と 強み ② 全国をカバーする営業力と、豊富なチャネル
・アニコム 損保 の 事業と 強み ③ 私たちの7人に1人が獣医師
・アニコム 損保 の 事業と 強み ④ ペットに寄り添うカスタマーサービス
アニコム損保の事業と強み ① 「窓口精算システム」の確立による圧倒的な利便性
アニコム損保では、人の国民健康保険と同様、窓口で保険証を提示すれば、自己負担分を支払うだけで済む保険の仕組み「窓口精算システム」を日本で初めて構築しました。このシステムは、少額かつ高頻度に利用されるペット医療の特性に合わせ、保険の使いやすさを重視したビジネスモデルであり、アニコム損保の最大の強みだと考えています。例えば、契約者が郵送で保険会社に請求する従来型のビジネスモデルでは、1件ごとに振込手数料、郵送費、査定等の事務コストがかかりますが、この「窓口精算システム」により、これらのコストを大幅に圧縮することができています。アニコム損保には、年間約300万件の保険金の請求が行われていますが、そのうち約85%が、この「窓口精算システム」による請求となっており、高い業務効率を達成しています。現在、この窓口精算ができる「アニコム対応病院」は約6,600病院(全国の病院の5割以上)を超え、その数は他社と圧倒的な差があります。
また、2017年5月からは業界初の試みとして、コミュニケーションアプリ「LINE」での保険金請求サービスを開始しています。これまで保険契約者に必要であった書類の記入や郵送の手間を省き、早く簡単に保険金請求ができるようになっています。
アニコム損保の事業と強み ② 全国をカバーする営業力と、豊富なチャネル
[01 NB(New Born)チャネル]
[02.一般チャネル]
アニコム損保の事業と強み ③ 私たちの7人に1人が獣医師
当社グループには、獣医師資格を持つアニコムファミリーが117名在籍し、日本で最も獣医師が集まる企業の一つです。この専門家集団の利点を活かし、他社には真似できない保険引受体制や査定体制の質の向上を図っています。また、疾患統計の抽出・分析、遺伝子や腸内細菌等の研究、論文や学会での発表、専門誌への執筆、獣医師向けセミナーの実施など、専門性を活かして獣医療業界の発展にも寄与しています。獣医師の他にも、当社グループには、医師、医学/農学/理学/薬学博士、弁護士、公認会計士、アクチュアリー(保険数理士)、データサイエンティストやデザイナーなど、多種多様な専門家が働いており、これらの人材が当社グループの戦力の源泉となっています。
アニコム損保の事業と強み ④ ペットに寄り添うカスタマーサービス
獣医師が集まる「信頼感」のブランドを顧客サービスにつなげるため、電話やLINEで獣医師に相談できるサービスなどを展開し、ペットの健康を第一に考えたサービスの拡充を図っています。具体的には、メールマガジンやWEBメディア「anicom you」などを通じて、予防情報を配信していることに加え、ペットが迷子になった際に利用するための迷子捜索サポートや、 対応病院検索サイト、全国で受けられる優待サービスなどの多種多様なサービスを提供し、顧客満足度の向上を図っています。また、今後は、自治体等とも連携し、自然災害等の発生時における支援活動等にも取り組んでいきたいと考えています。
[事業系統図]
当社は持株会社として各連結子会社の経営管理を行い、経営管理料を収受しています。なお、各連結子会社との系統図は事業の内容の冒頭に記載のとおりです。
アニコム損保における保険募集・保険金支払体制の概要は以下のとおりです。
①保険募集体制
NBチャネルでは、ペットショップ代理店において、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保ぷち」の6種のペット保険商品を取り扱っています。これらの商品は、アニコム損保とペット保険契約者との契約となりますが、「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」は、同社とペットショップとの契約となり、同契約を締結したペットショップで販売された0歳の犬・猫が、ペット保険の補償対象になります。
②保険金支払体制
1 契約者がアニコム損保の対応動物病院にて診療を受けた場合は、対応動物病院の会計窓口で保険金相当分を差し引いた金額のみをお支払いいただき保険金請求手続きは完了します。
2 契約者がアニコム損保の対応動物病院ではない、未対応の動物病院にて診療を受けた場合は、一旦窓口で診療費の全額を支払い、別途アニコム損保へ請求を行うことで、後日保険金が支払われます。
3 「どうぶつ健保べいびぃ」及び「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」では、保険契約後の1ヶ月間は、補償対象となる診療費の100%が補償されます。
2020年1月にグループインした株式会社シムネットにおいて、ブリーダーとのマッチングサイトや譲渡などの里親マッチングサイトの運営等のペット向けインターネットサービス事業を行っています。
同社が運営する「みんなのブリーダー」「みんなの子猫ブリーダー」は日本最大のブリーダーマッチングサイトであり、このプラットフォームを活用することで、当社グループの中核事業である損害保険事業のペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策につなげるとともに、ブリーダーサポートサービスの拡大につなげています。
(3) その他の事業
アニコム パフェ株式会社において、動物病院経営に必要となる顧客管理、レセプト精算、診療明細書の発行等の機能を有している動物病院カルテ管理システム「アニコムレセプター」の開発、販売及び保守業務等を行っています。
「アニコムレセプター」を導入した動物病院では、顧客へ診療費の明細書を作成すると同時にアニコム損保への保険金請求(レセプト請求)用のデータが作成されます。同社に当該データを送付すると、調査後に保険金の支払いが実行される仕組みであり、これは動物病院の作業効率を高めるとともに、同社における保険金支払い業務の効率化に貢献しています。また、不正請求や計算ミスを未然に防止することも可能となることから、ペット保険に係る健全な業務体制構築の一助となっています。
アニコム フロンティア株式会社において、ペット関連の取引先企業等に対して損害保険及び生命保険の募集・販売を行っています。
アニコム先進医療研究所株式会社において、どうぶつ医療分野における基礎研究の推進、科学的根拠に基づく診療方法の確立及び予防・先進医療の開発に向けた研究・臨床・開発等を行っています。
アニコム パフェ株式会社において、ペットショップ及びブリーダー向けに遺伝子検査を実施し、避けられる遺伝病を繁殖前後(親・子)の検査によって回避することで経常収益への貢献と保険金の削減を図っています。加えて、どうぶつの健康チェックを目的とした腸内フローラ測定サービス(どうぶつ健活)の販売等を行っています。
アニコム パフェ株式会社において、オンラインショップ「パフェオンライン」、各検査をキーにしたオーダーメイドペットフードである「きみのごはん」の販売、ペットの健康に関する24時間365日の電話相談サービスなど、動物と飼い主の暮らしをサポートする事業を幅広く行っています。また、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWebサイト「アニコム メモリアル」を運営しています。
アニコム フロンティア株式会社において、動物関係者に特化した人材紹介サイト「アニジョブ」を運営しています。また、主にペット関連の専門学校に対して「ペット保険講座」「損害保険募集人試験対策講座」等のオリジナル講座を提供するなど、将来ペット関連市場で働く学生に対する教育事業を行っています。
お知らせ