課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

企業ビジョンと企業ミッションを記載します。

 

企業ビジョン:私たちのあるべき姿

 

幸せを考える。幸せをつくる。

 

私たちは、人と暮らしの幸せについて

誰よりも真剣に考え、

ひとつひとつの夢をかたちにした住まいを実現します。

 

私たちは、地域、社会の幸せについて

誰よりも深く考え、

すべての人が安心して暮らせる街づくりに貢献します。

 

私たちは、明日の幸せについて

誰よりも前向きに考え、

地球にやさしい持続的な環境づくりを提案します。

 

幸せを考える。幸せをつくる。

これがタカラレーベングループの仕事です。

 

企業ミッション:私たちの心がけ

 

共に創造する

 

感動する心で

お客さまと感動する心を大切にし、

市場における新しい価値を共に創造する

 

誠実な姿勢で

パートナーへの誠実な姿勢のもとで、

人と社会の安全と安心を共に創造する

 

実行する力で

従業員一人ひとりの実行する力で、

未来に向け永続的な成長を共に創造する

 

(2)経営戦略等

<戦略概要>

2021年5月に、2025年3月期までを対象とした新中期経営計画を発表し、『ナショナルブランドの確立~空間・都市・再エネ開発のプロフェッショナルとして「全てのステークホルダーから信頼される企業に」~』を長期ビジョンとして策定し、以下7つ柱を中心施策として掲げております。

 

① コア事業のさらなる拡大

② グループシナジーの最大化

③ 事業ポートフォリオの最適化

④ 安定的な財務基盤の確立

⑤ DX推進による生産性の向上と新たなサービスの創出

⑥ ESGへの積極対応

⑦ 人材育成とやりがいのある職場環境の構築

 

 

<具体的戦略>

a)新築分譲マンション事業

コア事業として全国安定供給体制の再構築を基本方針として、首都圏及び地方中心市街地において、レーベンブランド並びにネベルブランドを展開していきます。首都圏においては、ファミリー・シングル・DINKS層を、地方中心市街地においてはアクティブシニア層をメインターゲットとして、中期的に年間2,500戸の売上を目指してまいります。

b)新築戸建分譲事業

短期回収事業として新築分譲マンション事業の補完的役割を果たすことを基本方針として、エリアマーケティングの強化により、仕入・供給体制を再構築し、短期間での回収サイクル構築の徹底を行ってまいります。

c)リニューアル再販事業

安定的なリニューアルビジネスサイクルの確立を基本方針として、近年増加傾向にある中古ニーズに対応すべく、グループ内不動産ネットワークを最大限に活用し、適正在庫の確保を進めてまいります。

d)流動化事業

毎期300~500億円ペースの投資を継続することを基本方針として、賃貸レジデンス開発を積極的に推進し、資産ポートフォリオの最適化を図ってまいります。また、タカラレーベン不動産投資法人に資産を売却する場合には、不動産鑑定評価書を取得して合理的な取引価格の範囲について検討を行い、社内での必要な承認を経ております。

e)不動産賃貸事業

ストック事業として安定収益の確保を基本方針として、レジデンス・オフィスを中心としたポートフォリオの構築を図ってまいります。

f)不動産管理事業

ストック事業として安定収益の確保を基本方針として、管理戸数のさらなる積み増しを行い、管理から派生するビジネスを取り込み、収益機会の拡大を目指してまいります。

g)エネルギー事業(旧:発電事業)

発電所の開発および稼動済み発電施設の購入を引き続き進めると共に、固定価格買取制度に依存しないビジネスモデルの構築を図ってまいります。また、タカラレーベンインフラ投資法人に資産を売却する場合には、必要に応じて外部の専門家を利用し、対象資産の事業価値算定書を取得して合理的な取引価格の範囲について検討を行い、社内での必要な承認を経ております。

h)その他事業

他ビジネスから派生する周辺ビジネスの拡大を基本方針として、規模のメリットを追求しつつ、他のセグメントから派生する収益機会を確実に取り込み、事業拡大を目指してまいります。

i)海外事業

国内事業の補完的位置づけとして、東南アジア諸国を当面のターゲットとして、不動産販売事業を中心に行ってまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、自己資本比率、LTV、D/Eレシオ及びROEを意識した経営を行っております。なお、自己資本比率30%以上、LTV60%未満、D/Eレシオ2.5倍未満、ROE13%以上を目標としております。

 

(4)経営環境

当社グループを取り巻く経営環境は、少子高齢化の進行、労働人口の減少、AIの進展など、様々な要因により急速な変化の中にあります。これらの変化に柔軟かつ早急に対応し、企業価値の最大化を目指すと共に、企業ビジョンである「幸せを考える。幸せをつくる。」を具現化してまいります。

具体的な当社グループの対処すべき課題を、「(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 不動産市況に対する対応

当社グループのコア事業であります不動産販売事業は、経済市況など、様々な外的環境により変化が比較的大きい業態ではありますが、そのような中で、当社は投資用ではなく、安定的な需要がある実需に向けた商品開発・供給に一貫して拘ることで、外部環境に左右されにくい体質の構築を継続して進めております。

流動化事業においても、外的環境の影響に大きく左右される傾向がありますが、全体のポートフォリオバランスを意識しながら取得・開発に注力することで、安全性の向上を図ってまいります。

 

② ESG対応の積極化

当社グループでは、「価値あるライフスタイルの創造」「コミュニティの形成」「高品質で快適な空間の提供」「環境・文化の醸成」の4つをCSR重要テーマに掲げ、それぞれに対応する重要課題を15個特定しております。この重要課題の解決に向けた取り組みを強化し、社会から求められる企業を目指し、さらなる企業価値向上を図ってまいります。

また特に近年では、地球温暖化の進行に伴う気候変動や激甚化する災害への対応として、温室効果ガスの排出削減、再生可能エネルギーの活用など、脱炭素社会の実現に向けた環境への取り組みが求められております。当社グループは、マンションのZEH化推進や、かねてより行っている再生可能エネルギー発電所開発のほか、発電事業者と電力の需要家が直接契約を締結するPPA(電力販売契約)モデルを積極的に推進するなど、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

 

③ 財務基盤の強化

当社グループのコア事業であります不動産販売事業においては、事業用地や既存収益不動産の取得について、原則、金融機関等からの借入金により賄っており、事業拡大に伴い、有利子負債が増加する傾向にあります。安定的な自己資本比率の確保、LTVやD/Eレシオの上限を設定するなどし、安定性を確保すると共に、資金調達手法の多様化を推進し、財務基盤の強化を図ってまいります。

 

④ 人材確保及び人材育成

当社グループは、事業領域や事業エリアの拡大に伴い、必要となる人員が増加してきております。新卒、中途採用をさらに積極化することで優秀な人材確保に努めると共に、強固な組織体制構築のため、中間層の人材育成にも引き続き注力してまいります。

 

⑤ DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

近年の急激なデジタル化の流れを受けて従来のサービスのみならず、お客さまの利便性や企業価値向上に直結するデジタルソリューションの活用拡大が、競争優位性を維持するために必要と考えております。

当社グループでは、市場ニーズに適時応えることができるよう、費用対効果を見極めながら、積極的な投資を行い、デジタル技術に対するリテラシー、イノベーションを実現する思考の醸成や、行動力を高めることにより、デジタル技術を活用したDXの推進と共にバリューチェーンの革新を進めてまいります。

 

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