事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 法的規制・環境規制について

当社グループは、貨物自動車による運送並びに倉庫保管を主要な事業として行っておりますが、係る事業を行うにあたっては法的規制(貨物自動車運送事業法、倉庫業法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、各種環境規制等)を受けており、事業を開始するにあたっては上記法律に基づいた申請を行い、国土交通大臣の許可を得る又は登録を行う必要があるほか、産業廃棄物収集運搬事業については、収集運搬を行う区域を管轄する各都道府県知事の許可、環境対策などについても適合車両の使用が義務付けられております。

当社グループは、これらの法的規制を遵守し、環境規制に対応するため、法令違反等の防止マニュアルを確実に実行し、内部管理体制の整備に取り組むことで安全推進体制を一段と強化することで従業員及び協力会社の「安全意識」の向上を図っております。本書提出日現在において事業運営上の支障をきたす状況は生じておりません。しかしながら、法令又は条例の改正により、対応のための更なるコストが発生する場合、または将来何らかの事由により処分を受けた場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 特定の得意先への依存度について

日本生命保険相互会社に対する売上高総額の割合は11.4%であります。売上高については、市場価格を勘案して一般的な取引条件で決定しており、今後も同様の方針であります。また、2022年3月期末における同社からの借入金残高は6億42百万円で、借入金残高の総額26億9百万円に占める割合は、24.6%であります。借入に対する利率は、市場金利を勘案して合理的に決定しており、返済条件についても通常の金融機関と同様に決定しております。そのため、何らかの理由により契約関係の見直しが行われた場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、同社は当社株式7.96%を保有する大株主であり、また、有価証券報告書提出日現在において、当社取締役及び執行役(社外取締役を除く)4名の内、同社からの転籍者は2名であります。加えて、出向者としては、東京ロジネット事業部長、及び企画部課長の計2名が在籍しております。

 

(3) 外注比率について

当社グループでは、運送事業部門において、顧客からの要望に応じた全国規模の物流に対応するとともに、景気動向等による需要の変動に効率的に対応するため、多くの外注(協力会社)を活用しており、運送事業原価に占める外注比率は、当連結会計年度末現在で81.3%となっております。

外注業者の選定は慎重に行い、親密で良好な関係を構築しておりますが、需要が集中した場合には必要な業者の確保や外注単価の上昇等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 燃料費の上昇について

当社グループが営んでいる運送事業においては、エコドライブの推進及び経費削減に努めております。原油価格の高騰により軽油価格が大幅に上昇した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 固定資産の評価について

当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当該会計基準では、グルーピングされた固定資産について回収可能価額を測定し、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識することとされており、今後、当社グループの事業収益の著しい低下や事業環境の変化などにより資産価値が低下した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 事故による影響について

当社グループは、トラックを利用した運送事業を営んでおりますが、「安全」と「安心」を基本方針として、デジタルタコグラフ及びドライブレコーダーの搭載、運輸安全マネジメントへの取組み等により事故撲滅に努めており、各種の保険にも加入しております。

しかしながら、万一、重大事故が発生した場合には、顧客からの信用低下や行政処分による営業活動の停滞等を招く可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 災害等の発生によるリスク

当社グループは、大規模な地震や台風等による自然災害の発生・感染症の拡大(パンデミック)等により倉庫や車両、情報システム、電力、交通網等が被害を受けた場合、物流業務の停滞等事業に支障が生じる可能性があります。

また、顧客企業が事業を展開する地域において大規模な災害が発生した場合には、要請に応じて緊急車両の手配または物資の輸送により救援活動を行いますが、その被災状況によっては顧客企業の事業活動が困難となり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 人材の確保及び育成について

当社グループは、企業規模の拡大により、優秀な人材の確保とその育成が急務となっております。当社グループは、従業員の採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、次世代人材の育成に注力しております。しかしながら、人材の確保及び育成が不十分である場合や、人材確保のためのコストが増加した場合には、当社グループの財政状態及び業績、並びに今後の事業展開のスピードに影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) M&A、事業提携について

当社グループは、事業拡大及び企業価値向上のためにM&Aや資本業務提携等が有効であると考えております。これらの実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等について詳細なデューデリジェンスを実施し、事業のシナジーの創出と買収価格の妥当性について十分に検討した上で実行しております。しかしながら、デューデリジェンス実施時に見込んだ成果や当社グループ化によるシナジーが計画通りに進捗せず、のれんや持分法で会計処理されている投資の減損損失等、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10) 金利変動の影響

当社グループは、事業に使用される倉庫及び物流センターの設備資金について、その必要資金の一部を金融機関からの借入金で賄っております。2022年3月期末における借入金残高は、26億9百万円であり、負債及び純資産合計に対する借入金残高の割合は14.4%となっております。借入金は、主に固定金利での借入を行っておりますが、変動金利で調達している資金については金利変動の影響を受けることになります。また、今後の金利動向により当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 情報漏洩等によるリスク

当社グループは、物流業務、赴任引越などの受託に際して、顧客企業の情報もしくは多数の個人情報を取り扱っております。法令遵守マニュアルを定め個人情報の保護・管理体制の整備に努め、プライバシーマークの認定取得など情報の管理には細心の注意を払っておりますが、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下や顧客企業からの損害賠償責任を負うことにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 訴訟等に関するリスク

当社グループにおいて、事業運営において、トラブルや問題が生じた場合、当社グループの瑕疵に関わらずこれらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。これらの訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの社会的信用に影響を及ぼすほか、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 新型コロナウイルス感染症による業績への影響について

新型コロナウイルス感染症拡大は、人やモノの流れの分断により経済活動に多大な影響をもたらしています。

今後、感染拡大が更に深刻的な状況となった場合には、従業員等への感染や、倉庫作業の停止又は顧客企業での事業活動の縮減などにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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