課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) 経営方針

 当社グループでは、将来に亘って持続的な成長と発展を遂げていくため、以下のとおり「経営理念」と「経営方針」を掲げ、グループの総合力を結集して事業に取り組んでいる。

 

(経営理念)

  神鉄グループは、「安心」・「安全」・「快適」をお届けすることで、お客様の豊かな暮らしを実現し、地域社会に貢献します。

 

(経営方針)

  ① 心のこもったサービスで、お客様の信頼を築きます。

  ② 法令と社会規範を遵守し、誠実に行動します。

  ③ 地球環境の保護・保全に積極的に取り組みます。

  ④ 柔軟な発想で社会のニーズに応え、新たな価値を創ります。

  ⑤ 人を尊重し、活力のある企業風土をつくります。

 

(2) 経営環境

 当社グループの事業エリアにおいては、今後さらに加速するとみられる少子化・高齢化、沿線からの人口流出など社会構造の変化等により、鉄道事業のご利用者数は今後も減少傾向が続くと予想しており、また各事業共通して人材の確保や競合の問題等に加え、法改正や社会の変化などへの対処も必要とされるなど、厳しい経営環境が続いている。また、足元の状況では新型コロナウイルス感染症の影響に伴う外出自粛や移動機会の減少により、運輸業を中心に影響を受けている。

 一方で、2020年6月の北神急行電鉄北神線の市営化や、2020年11月に締結した神戸市との当社沿線のリノベーションに関する連携協定などにより、駅を中心としたまちづくりが推進され、人口定着や鉄道の利用促進が図られ、北神地域を中心とした当社沿線の活性化につながるものと考えている。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題、経営戦略等

 そのような経営環境下においても、当社グループでの経営理念のもと、グループの競争力を高め、持続的成長と発展を遂げることで、有利子負債の削減など財務体質のさらなる強化を図り、安定した経営基盤の確立と企業価値の向上に努めることとしている。

 その実現に向けて、経営環境の激変にも迅速かつ的確に対応できる体制を確立し、運輸業をはじめとする既存各事業の事業基盤の強化及び収益の拡大を図っていく。また、経営基盤を拡充させるため、新規事業への進出及び既存事業の周辺事業の強化を進めていく。さらにはグループ一体経営を推進することにより経営資源配分の最適化や、シナジーの創出及びその最大化を図っていく。

 鉄道事業においては、ご利用者の減少傾向が続く厳しい状況のなか、今後、より一層行政や地域住民の方々との連携を深め地域と一体となって利用促進を図っていく。

 粟生線においては上下分離をはじめとした同線にかかるコストの軽減策等を、引き続き関係者と協議・検討していく。

 また、北神急行電鉄北神線の市営化により交通利便性の向上が図られた有馬線谷上駅及びその以北の地域や、当社グループの重点施策エリアである鈴蘭台地区・北鈴蘭台地区などにおいて、行政と連携しながら駅及び駅周辺の活性化を推進していく。

 当社は2022年4月に東京証券取引所プライム市場銘柄に指定された。引き続きガバナンスのさらなる強化とサステナビリティ経営の推進に取り組むことにより、持続的な成長と企業価値の向上を図っていく。

 

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