課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、お客様の変化に対応し信頼を獲得するために、安全品質の向上に取り組み、全国ネットワークと多様な輸送手段を持つ総合物流企業集団として、お客様とともに成長・発展することを目指しております。

 

(2)経営環境、優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題

2022年度のわが国経済は、コロナ禍による社会・経済活動に対する制限が緩和され、個人消費及び設備投資が回復基調にあることから堅調に推移するものと見込まれています。しかしながら、新たな変異株の出現による社会・経済活動への影響、円安やウクライナ情勢に伴う資源及び食料価格の高騰などによる個人消費の抑制や企業の投資マインド低下などの不確定要因から、景気が下振れする懸念があります。

世界経済は、先進国を中心としたワクチン普及に伴いコロナ禍からポスト・コロナ期に移行し、グローバル経済は緩やかな回復基調が見込まれていましたが、ロシアによるウクライナへの侵攻を受けた消費者物価の上昇、米国のインフレ抑制の金利引上げなどの下振れ要因から、先行きに不透明感があります。

物流業界においては、コロナ禍で再認識された社会・経済活動を支える「エッセンシャルワーカー」として、社会インフラである物流ネットワークを維持するため、ドライバーの労働環境の整備、物流デジタル化や物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の最適化や地球環境の持続可能性を確保する物流ネットワークの構築に取り組んでいます。

このような環境下、丸運グループは、以下のセグメント別の課題に対応することにより、中長期的な企業価値の向上に取り組んでいます。また、「環境・社会・ガバナンス」を重視したESG経営体制に移行し、持続可能な社会の構築に貢献していきます。

 

 

≪貨物輸送≫

 当部門においては、コロナ禍によるサプライチェーンの変化、原油価格の高騰による燃料コスト増、少子高齢化などによりトラックドライバー及び物流センター要員の確保が厳しいなどの環境下、安定した物流サービス体制の維持が課題となっています。

 このような事業環境の下、主要荷主との関係強化による事業拡大、サーチャージ制の導入及び適正運賃収受、通運事業の再編、機工重量品事業の強化、顧客ニーズに対応した物流効率化などに取り組むことにより事業基盤の強化を図ります。

 

≪エネルギー輸送≫

 当部門においては、顧客からの信頼の基盤である安全・品質水準の更なる向上に努めます。また、顧客ニーズに適した輸送サービスの維持・向上のため、拠点機能の最適化を図るとともに、協力会社との連携強化に取り組みます。

 石油部門については、構造的な問題である石油製品の需要減少とドライバー不足による輸送能力不足に対し、荷主である石油元売り企業と協力し、最適な組織体制の構築及び輸送の効率化を図ります。

 潤滑油・化成品部門については、化成品輸送と危険物保管の堅調な需要に対応するため、国内輸送能力の向上及び危険物保管能力の増強に取り組みます。また、貨物輸送事業と連携した物流サービスの展開にも取り組みます。

 これらの課題解決により、安定した事業運営体制を構築し、更なる事業の伸展を図ります。

 

≪海外物流≫

 当部門においては、通関部門との一体化を促進し、顧客の海外物流戦略に対応した全体最適な物流サービスを提供することにより、内外一貫物流体制の充実を図ります。

 また、コロナ禍によりグローバル・サプライチェーンが変化する環境下、中国においては、自社倉庫拡充や国内輸送網の充実に取り組み収益力の向上を図ります。ベトナムにおいては、拠点ネットワークの充実により安定した事業基盤を構築するとともに、現地企業との業務提携などにより事業拡大を目指します。

 

 

≪テクノサポート≫

 当部門においては、丸運グループの安全・安定業務を構築するため、労災ゼロ及び事故・トラブルゼロの達成を目指し、環境負荷の低減と物流品質及び業務品質の向上に万全の体制で取り組みます。

 受託業務については、顧客ニーズの変化に対応した物流効率化提案などによりサプライチェーンの担い手としての務めを果たしてまいります。

 

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