事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施していく方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)海外の政治情勢、戦争、紛争、テロ事件、自然災害等の影響

 当社は海外旅行の企画・販売を事業としており、海外諸地域の安全性が損なわれる事態が生じた際、当初計画していた旅行の催行取り止め等により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当該事象の程度によっては、顧客心理への悪影響から海外旅行需要自体の低下により、大幅な収益の減少に見舞われ、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(2)外国為替相場の変動の影響

 当社は、海外旅行の販売に伴い、仕入原価の約半分を占める地上費について外貨支払の割合が高いために、外国為替相場の変動が業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 商品の価格決定にあたっては、価格決定時の為替相場に応じた設定を行うとともに、取扱予想外貨に基づく為替予約を行う形をとっておりますが、予想を超える大幅な為替相場の変動が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(3)新型コロナウイルス感染症拡大の影響

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大をうけ、2020年3月25日以降、事実上催行不可能であった日本からの海外旅行は、2022年4月1日付で外務省より、106カ国について海外感染症危険情報がレベル3からレベル2に引き下げられたこと等により、一定の制約下での海外旅行が可能になりました。それにともない当社グループにおきましては、2022年7月に海外団体旅行の再開を果たしております。しかし今後、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、水際対策の再強化、新型コロナウイルス感染症に対する顧客心理によっては、収益回復が遅れ、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策等については、次の「(4)継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載しております。

(4)継続企業の前提に関する重要事象等について

 当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大を受け、2020年3月25日付で外務省より、全世界に対しての危険情報「レベル2(不要不急の渡航はやめて下さい。)」の発出がなされて以降、日本からの海外旅行の催行が事実上不可能な状況が続いておりました。2022年4月1日付で外務省より、106カ国について海外感染症危険情報がレベル3からレベル2に引下げられる等、水際対策の緩和に合わせ一定の制約下での海外団体旅行を再開したものの、海外旅行需要の本格的な回復には至っておりません。

 その結果、連結営業損失及び連結営業キャッシュ・フローのマイナスが2期以上連続しており、政府による入国者総数の制限撤廃の時期、及び今後の海外旅行需要の回復状況によっては、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、かかる状況に対応するため、営業時間の短縮(2022年9月末まで)、一部業務の休業、雇用調整助成金等の公的制度の活用、役員報酬総額の削減、給与の一部見直し、広告費の抑制などによる販売費及び一般管理費の削減を前連結会計年度から継続して実施しております。また、国内旅行部門での収益確保のために一部社内資源の投下も継続しております。2022年3月の水際対策緩和後は、海外旅行商品の拡充、会報誌の発行部数の増加など海外旅行の営業も本格的に再開しております。

 これらの対応策により、当社グループの資金繰りに関しましては、少なくとも当連結会計年度末の翌日から12か月間の事業継続に必要な水準を確保しております。

 加えて、当連結会計年度末の現金及び預金残高から旅行前受金残高を控除して1,170百万円の残高となる一方、当連結会計年度の販売費及び一般管理費の総額は493百万円であり、借入金残高もないことから、当面の資金繰りについては問題ないと考えております。

 以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

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