有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 広告手法の構造的変化が業績に及ぼす影響
当社グループの中核をなす放送事業における収入は国内景気と強く連動しており、特にラジオ・テレビのスポット広告は広告主企業の業績に大きな影響を受けるものであります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響やウクライナ情勢など景気の先行きが不透明で、スポット広告の出稿削減傾向が続いておりますが、今後、景気の回復に関わらず、広告主企業のマーケティング等の広告手法における構造的な変化がその度合いを強める場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② メディア間の競争による影響
映像・音声を届けるメディアは、地上波、BS放送、CS放送及びケーブルテレビなどのテレビメディアに加え、インターネット上のブロードバンド配信サービスの普及が進展するなど多様化し、広告媒体の競争はさらに厳しさを増しております。これらメディアとの競合がさらに激化した場合、その動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 放送事業者に対する法的規制の影響
放送事業は、「電波法」「放送法」等の法令による規制を受けており、当社はこれらを遵守し将来にわたり放送事業を継続してまいりますが、現在進行している放送と通信の在り方等についての法令の改正において規制等に重大な変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ ネットワーク価値の毀損による影響
当社は株式会社TBSテレビをキー局とするJNNネットワークの加盟社であり、このネットワークは、ニュース取材、番組、営業面での協力関係など、ローカル放送局としての当社の企業価値を維持するために不可欠の存在であります。このため、株式会社TBSテレビまたは同社を傘下とする株式会社TBSホールディングスの業務形態に変化が生じ、ネットワーク価値が毀損された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害等による影響
近年、東日本大震災などの大規模な地震や台風をはじめとする自然災害が日本各地で大きな被害をもたらしています。また、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスは、命の不安、経済の低迷といった社会不安を引き起こしています。当社グループとしては事業継続のため必要とされる安全対策や非常事態対策マニュアルを作成しています。しかし、感染症などが発生した場合のリスクをすべて回避することは困難であり、また、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化により想定外の被害がもたらされることも考えられます。その場合、事業活動の縮小など当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 情報セキュリティによる影響
当社グループは事業上の重要情報および事業の過程で入手した個人情報や取引先等の重大な情報を保有しています。当該情報の盗難・紛失などを通じて第三者が不正流用することを防ぐため、情報の取り扱いに関する管理を強化しています。また情報リテラシーを高めるため社員教育等の対策も講じています。しかし、不測の事態によってこれらの情報の漏洩やインシデントが発生する可能性を完全に否定することは難しいと考えられます。また、情報システムへのサイバー攻撃対策も実施していますが、想定を超える攻撃により、重要データの破壊、改ざん、システム停止などを引き起こす可能性もないわけではありません。その結果、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
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