当社グループの経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する以下の考察は、本有価証券報告書に記載されたその他の情報とあわせてお読みください。
本考察にはリスク、不確実性、仮定を伴う将来に関する記述を含んでいます。将来の記述は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際の結果は、将来に関する記述の内容とは大幅に異なる可能性があります。その主な要因については「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載されていますが、それらに限定されるものではありません。
本考察においては、以下の項目を分析しています。
(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析
① 業績の概況
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
③ セグメント別の分析
④ 財政状態
⑤ キャッシュ・フローの状況
⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
⑦ 翌連結会計年度の見通し
⑧ 持続可能な社会の実現に向けた取組み
⑨ 生産・受注及び販売の状況
⑩ 提出会社の移動電気通信役務損益明細状況
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析
① 業績の概況
当社を取り巻く市場環境は、電気通信事業法の改正、MVNOやMNOのサブブランドによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など競争がますます激化しています。また、各社ともポイントサービスの提供や金融・決済事業の強化を中心に、非通信事業においても将来の成長に向けた様々な取組みを推進しています。このような事業領域の拡大に伴い、EC業界をはじめとする異なる業界のプレイヤーが競合になるなど、従来の通信市場の枠を超えた領域での競争が加速しています。さらに、各通信事業者が5Gの提供を開始し、新たなサービス競争が始まっています。
当連結会計年度を「更なる成長に向けた“変革”を実行する年」と位置づけ、自ら変化を先取りし、お客さまや世の中に対して、パートナーの皆さまとともに「新しい価値」を提供しつづけてきました。シンプルでおトクな新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」などによるお客さま還元の実施や、新たな「dポイント」還元プログラムの導入、「dポイント」取扱い店舗の継続的な拡大など、お客さまへの価値提供に取り組みました。
その結果、「dポイントクラブ」会員数は7,509万会員、「dポイント」利用数は1,998億ポイント、法人パートナー数※は3,400、「+d」パートナー数は1,250となりました。これらを当社のアセットで結びつけることで、お客さま・パートナーに新たな価値を提供し「顧客基盤をベースとした収益機会を創出」しました。一方、最適なプライバシー保護を実現し、お客さまに安心して当社のサービスをご利用いただくために、「NTTドコモ パーソナルデータ憲章」を公表し、本憲章に定める行動原則にもとづき「NTTドコモ プライバシーポリシー」を再編し、適用を開始しました。
また、携帯電話契約数は8,033万契約、解約率は0.54%、「ドコモ光」契約数は649万契約となりました。
3G(FOMAサービス)については、2019年度末に新規受付を終了、2025年度末にサービスを終了することを発表しました。当社は、お客さまが3Gから移行しやすいような端末ラインナップ・各種施策の提供や法人のお客さまへの4Gモジュールを活用したシステム移行のご提案により、円滑な4Gへの移行に取り組むとともに、5Gへの経営資源の集中を進めています。
※ ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度に比べ1,896億円減の4兆6,513億円となりました。これは、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少が、「ドコモ光」の契約数拡大による光通信サービス収入の増加を上回ったことによるものです。営業費用は、前連結会計年度に比べ306億円減の3兆7,966億円となりました。これは、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少が、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び「ドコモ光」の収入に連動する費用の増加などを上回ったことによるものです。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1,590億円減の8,547億円となりました。
当連結会計年度の主な経営成績は、次のとおりです。
主要な財務指標(連結)
上述の当連結会計年度及び前連結会計年度の業績に関連する財務指標(連結)については、以下をご参照ください。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における業績の分析と前連結会計年度との比較
各事業セグメントの収支の分析については「(1)経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③セグメント別の分析」に記載しています。
全事業(連結)の営業収益及び営業費用はセグメント間取引消去後の金額であり、以下に記載する各事業セグメントの営業収益及び営業費用は、セグメント間取引消去前の金額です。セグメント間取引の消去によって、全事業(連結)の営業利益は影響を受けません。
営業収益
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度から1,896億円(3.9%)減少し、4兆6,513億円となりました。主な要因は、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大等により、「通信事業」の営業収益が2,901億円(7.3%)減少したためです。
また、「スマートライフ事業」の営業収益は955億円(21.3%)増加し、「その他の事業」の営業収益は127億円(2.9%)増加しました。
営業費用
当連結会計年度の営業費用は、前連結会計年度から306億円(0.8%)減少し、3兆7,966億円となりました。
主な要因は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び金融・決済サービスの収入に連動する費用の増加などにより、「スマートライフ事業」の営業費用が1,322億円(34.9%)増加した一方で、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少等より、「通信事業」の営業費用が1,303億円(4.2%)減少したことに加え、「その他の事業」の営業費用が249億円(6.8%)減少したためです。
営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度から1,590億円(15.7%)減少し、8,547億円となりました。
主な要因は、「通信事業」の営業利益が1,598億円(18.4%)減少したことに加え、「スマートライフ事業」の営業利益が367億円(53.0%)減少したためです。
なお、「その他の事業」の営業利益が375億円(48.0%)増加しました。
また、営業利益率は、前連結会計年度の20.9%から18.4%に減少しました。
主な要因は、「通信事業」の営業利益率が、前連結会計年度の21.8%から19.2%に減少したことに加え、「スマートライフ事業」の営業利益率が、前連結会計年度の15.4%から6.0%に減少したためです。
なお、「その他事業」の営業利益率は、前連結会計年度の17.7%から25.5%に増加しました。
持分法による投資損益
当連結会計年度の持分法による投資損益は、前連結会計年度から156億円(-%)増加し、36億円の利益となりました。
主な要因は、前連結会計年度に海外の通信事業者に関する減損損失を計上したためです。
税引前当期利益
上記の結果、当連結会計年度の税引前当期利益は、前連結会計年度から1,347億円(13.4%)減少し、8,680億円となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度から646億円(19.1%)減少し、2,732億円となりました。
主な要因は、税引前当期利益の減少によるものです。
当社株主に帰属する当期利益
以上の結果、当連結会計年度の当社株主に帰属する当期利益は、前連結会計年度から721億円(10.9%)減少して、5,915億円となりました。
当社の中期の取組み
中期戦略の取組みや翌連結会計年度の事業運営方針については、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にも記載していますので、併せてご確認ください。
当連結会計年度は前連結会計年度と比較して減収減益となったものの、beyond宣言の実現に向けた取組み及び中期オペレーション指標はともに着実に進捗しています。
中期戦略2020「beyond宣言」
各宣言に基づく、当連結会計年度の主な取組みは以下のとおりです。
※ Fixed Wireless Access(固定無線アクセスシステム)。ユーザーとインターネット通信事業者間を繋ぐ加入者回線を、無線で接続するデータ通信システムのこと。
中期経営戦略
「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を定めた中期経営戦略の進捗状況は以下のとおりです。
財務指標の進捗状況
中期オペレーション指標の進捗状況
顧客基盤をベースとした収益機会創出
※1 ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。
※2 決済・ポイント利用可能箇所は「dポイント」・iD・d払い決済(コード決済及びネット決済)利用可能箇所の合計。但し、2019年度実績のうちiD利用可能箇所のみ2020年2月末実績。
5Gによる成長
お客さま接点の強化
③ セグメント別の分析
各セグメントの営業収益、営業利益、営業利益率等の推移は、次のとおりです。
[営業収益]
※「スマートライフ事業」と「その他の事業」をあわせた領域のこと
[営業利益]
[営業利益率]
[営業利益構成比]
近年、全事業の営業利益のうち、スマートライフ事業及びその他の事業をあわせたスマートライフ領域の営業利益の占める割合が増加する傾向にあります。
(ⅰ)通信事業
通信事業は、当社グループの営業収益、営業利益の大部分を占める重要なビジネスです。
通信事業セグメントの利益の主な源泉は、通信サービス収入であり、基本的な構造は以下のとおりです。
モバイル通信サービス収入=稼働利用者数×モバイルARPU
光通信サービス収入=稼働利用者数×ドコモ光ARPU
当社グループは、1利用者あたりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るための指標として、ARPU(Average monthly Revenue Per Unit、1利用者当たり月間平均収入)を用いています。ARPUは、利用者の平均的な利用状況、料金プラン変更の影響などを分析する上で、有用な情報を提供すると考えています。ARPUは、モバイルARPU及びドコモ光ARPUで構成されています。
通信事業の収益性は様々な要因により左右されます。これらには次のような要因が含まれます。
・通信サービス契約数
・1利用者あたり月間平均収入(ARPU)
・解約率
・スマホ・タブ利用数
・端末メーカーからの仕入単金
・販売店等への卸売販売数、卸売単金
・端末値引き、代理店手数料およびその他のインセンティブ
・端末購入プログラムの加入数、適用数
・NW関連の設備投資
・規制
当連結会計年度における通信事業営業収益は、前連結会計年度の3兆9,771億円から2,901億円(7.3%)減少して3兆6,870億円となりました。これは、端末機器販売収入の減少及びお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少が、「ドコモ光」の契約数拡大による光通信サービス収入の増加を上回ったことによるものです。
また、通信事業営業費用は、前連結会計年度の3兆1,108億円から1,303億円(4.2%)減少して2兆9,805億円となりました。これは、端末機器販売収入に連動する端末機器原価の減少が、「ドコモ光」の収入に連動する費用の増加などを上回ったことによるものです。
この結果、通信事業営業利益は、前連結会計年度の8,663億円から1,598億円(18.4%)減少して7,065億円となりました。
通信事業の営業収益及び営業費用に影響を与えた要因を詳細に記載すると、以下のとおりです。
営業収益増加要因
・「月々サポート※」による割引の縮小(モバイルARPU増加)
・「ドコモ光」の契約数の拡大(契約数増加)による、光通信サービス収入等の増加(ドコモ光ARPU増加)
※ 一定の契約条件を満たしたスマートフォンやタブレット端末などをご利用のお客さまを対象に、ご購入の機種に応じた一 定額を毎月のご利用料金から、最大24ヶ月割り引くサービス。当社は、契約者の維持・獲得による増収効果と「月々サポート」による減収影響のバランスを考慮して、「月々サポート」の水準を決定していました。なお、当社は2019年6月に新料金プランを導入したことに伴い、「月々サポート」の新規受付を中止しました。
営業収益減少要因
・卸売販売数の減による端末機器販売収入の減少
・競争力強化を目的としたお客さま還元の拡大によるモバイル通信サービス収入の減少
営業費用増加要因
・「ドコモ光」の収益増加に連動して支払う通信設備使用料の増加
営業費用減少要因
・卸売販売数の減による端末機器原価の減少
・継続的なコスト効率化の取組み
[トピックス]
○ お客さま還元の強化・スマートフォンへの移行促進
市場環境が大きく変化する中で、マーケットリーダーとして先んじて競争力を強化するため、2019年6月よりシンプルでおトクな新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」や、お客さまに端末を購入いただきやすい仕組みとして「スマホおかえしプログラム」の提供を開始しました。さらに、10月から携帯電話サービスにおける2年定期契約の解約金及び定期契約なしの月額料金を値下げするとともに、「dカードお支払割」の提供を開始し、解約金不要でおトクにご利用いただける料金プランの選択肢を拡充しました。
また、「ドコモのプランについてくるAmazonプライム」等のキャンペーンの展開や、「しっかり料金シミュレーション」などによる最適な料金プランの提案に取り組んだ結果、新料金プランの申込件数※は1,651万件、うち契約数※は1,494万契約となりました。
さらに、「おしゃべり割60」や「はじめてスマホ購入サポート」などの提供により、スマートフォン・タブレット利用数は4,204万となりました。
※ 申込件数は、契約数・予約数の合計(申し込み後に解約された数等を含む)。また申込件数・契約数は「ギガホ」「ギガライト」「5Gギガホ」「5Gギガライト」「ケータイプラン」「キッズケータイプラン」「データプラス」「5Gデータプラス」の合計。
※ 「Amazonプライム」年会費4,900円(税込:2020年6月16日時点)。「Amazonプライム」の1年間の年会費は当社が負担。
○ お客さま接点の進化
お客さまにご満足いただける応対の徹底をめざし、定期的な研修等による更なる知識習得や応対スキルの向上、コンプライアンス意識の醸成に努めました。
また、地域やお客さまの多様なニーズに合った「新たな顧客体験価値」を提供する実証実験店舗として「d garden」を2019年4月より順次オープンし、ドコモの回線をお持ちでないお客さまにも、様々なサービスやコンテンツを体験いただける空間の提供を開始しました。
ドコモショップにおけるお客さまサポートの強化として、店頭で端末をご購入いただいたお客さまに対する「初期設定・データ移行」の無料サポートの実施や、多くのお客さまが待ち時間なく受付できるように来店予約拡大店舗の増加に取り組み、年間約500万人にご参加いただいている「ドコモスマホ教室」では、2020年度の小学校プログラミング教育必修化に向けてプログラミング教室を展開しました。
あわせて、ドコモオンラインショップにて端末の購入がスムーズに行える「かんたんお手続き」等の提供を開始し、あらゆるお客さま接点における利便性やサポート力を強化し、お客さま満足度向上に取り組みました。
主なサービスの契約数、携帯電話販売数等の状況は、次のとおりです。
(注) 携帯電話サービス契約数、LTE(Xi)サービス契約数及びFOMAサービス契約数には、MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約を含めて記載しています。
(注) 1 新規:新規の回線契約(MVNOとの契約及び通信モジュールサービス契約を含む)
契約変更:FOMAからLTE(Xi)・5Gへの変更、LTE(Xi)からFOMA・5Gへの変更及び5GからFOMA・LTE(Xi)への変更(通信モジュールサービス契約を含む)
機種変更:LTE(Xi)からLTE(Xi)への変更、FOMAからFOMAへの変更及び5Gから5Gへの変更
(通信モジュールサービス契約を含む)
2 解約率(ハンドセット解約率を含む)はMVNOの契約数及び解約数を除いて算出しています。
3 ハンドセット解約率とは音声通話が利用可能な料金プランの解約率(2in1除く)です。
4 前連結会計年度の携帯電話販売数における機種変更数には「ドコモ法人端末レンタルサービス」が含まれていません。
(注) 1 ARPU・MOUの定義
a. ARPU(Average monthly Revenue Per Unit):1利用者当たり月間平均収入
1利用者当たり月間平均収入(ARPU)は、1利用者当たりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るために用います。ARPUは通信サービス収入(一部除く)を、当該期間の稼動利用者数で割って算出されています。こうして得られたARPUは1利用者当たりの各月の平均的な利用状況及び当社による料金設定変更の影響を分析する上で有用な情報を提供するものであると考えています。
b. MOU(Minutes of Use):1利用者当たり月間平均通話時間
2 ARPUの算定式
総合ARPU:モバイルARPU+ドコモ光ARPU
・モバイルARPU:モバイルARPU関連収入(基本使用料、通話料、通信料)÷稼働利用者数
・ドコモ光ARPU:ドコモ光ARPU関連収入(基本使用料、通話料)÷稼動利用者数
3 稼動利用者数の算出方法
当該期間の各月稼動利用者数((前月末利用者数+当月末利用者数)÷2)の合計
4 利用者数は、以下のとおり、契約の数を基本としつつ、一定の契約の数を除外して算定しています。
利用者数 = 契約数
-通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」並びにMVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る契約数
-5G契約、Xi契約及びFOMA契約と同一名義のデータプラン契約数
なお、通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」、MVNOへ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続に係る収入並びに「dポイント」等に係る収入影響等は、ARPUの算定上、収入に含めていません。
(ii)スマートライフ事業
スマートライフ事業は、当社グループの新たな収益源の創出に向けて取組みを強化しているビジネスです。
スマートライフ事業の収益性は様々な要因により左右されます。これらには次のような要因が含まれます。
・金融・決済サービスの取扱高
・加盟店への手数料率
・月額課金サービスの契約数
・各種サービスの顧客拡大に向けた販売促進費
・企業買収、出資
当連結会計年度におけるスマートライフ事業営業収益は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららにおける収入の増加及び金融・決済サービスの収入の増加などにより、前連結会計年度の4,482億円から955億円(21.3%)増加して5,437億円となりました。
また、スマートライフ事業営業費用は、2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加及び金融・決済サービスの収入に連動する費用の増加などにより、前連結会計年度の3,790億円から1,322億円(34.9%)増加して5,112億円となりました。
この結果、スマートライフ事業営業利益は、前連結会計年度の692億円から367億円(53.0%)減少して325億円となりました。
スマートライフ事業の営業収益及び営業費用に影響を与えた要因を詳細に記載すると、以下のとおりです。
営業収益増加要因
・2019年7月に子会社化した株式会社NTTぷららにおける収入の増加
・「dカード」会員数の増加、「d払い」利用促進の強化等による金融・決済サービスの取扱高の増加
営業収益減少要因
・株式会社ABC Cooking Studioや株式会社日本アルトマーク等の子会社売却による収入の減少
営業費用増加要因
・子会社化した株式会社NTTぷららで発生する費用の増加
・キャッシュレス決済(「d払い」、クレジットなど)の利用促進施策や加盟店開拓強化、ディズニーデラックス
等の新サービスの販促、FinTech等の新規事業創出などの、後年度成長への積極的な投資
営業費用減少要因
・継続的なコスト効率化
・株式会社ABC Cooking Studioや株式会社日本アルトマーク等の子会社売却による費用の減少
スマートライフ事業の成長に向けた主な取組みと動向は以下のとおりです。
コンテンツ・ライフスタイル
各種月額課金サービスやオークローンマーケティングなどのビジネスがあります。
販売方法の見直しによる収益減に加え、ディズニーデラックスなどの新サービスの販促費をはじめとする先行費用増の影響により一時的に営業利益が悪化していますが、より長くご利用いただけるサービス販売を継続し、中期的に収益・利益ともに拡大をめざしています。
金融・決済
当社は、近年、金融・決済サービスに注力しており、主なサービスとしては、クレジットカードサービス及び「d払い」などがあります。
金融・決済サービスの取扱高は約5.3兆円となり、前連結会計年度と比較して約36%増となりました。特に、「d払い」の取扱高は約4,000億円と前連結会計年度と比較して3.2倍と大幅に拡大しています。
金融・決済サービスにおいては、各サービスが利用可能な場所を拡大し、利用者の利便性を高めることが重要です。よって、当社グループは、加盟店の拡大を重要な課題と認識して取り組んでいます。決済・ポイント利用可能箇所は2021年度200万か所の目標に対して、約171万か所となり順調に進捗しています。
キャッシュレス決済の利用促進施策等の先行費用増により一時的に営業利益が悪化していますが、施策を機に継続的にサービスをご利用いただくことや機能拡充によるサービスの進化を図ることで、中長期的な収益・利益の拡大をめざします。
[トピックス]
○ 金融・決済事業の成長に向けた取組み
クレジットカード「dカード」、電子マネー「iD」、スマートフォン決済「d払い」をはじめとした決済サービスと「dポイント」との連携を強化し、簡単・便利・おトクを実感していただけるサービスを提供しました。
「d払い」においては、ウォレット機能の追加、「d払い ミニアプリ」や電子マネー「iD」による「かざす」決済の提供を開始するとともに、利用者拡大のため年間通して様々な「dポイント」還元キャンペーンを実施しました。また、新たに株式会社セブン-イレブン・ジャパンが運営する「セブン-イレブン」や、株式会社コロワイドのグループ会社が運営する「牛角」「しゃぶしゃぶ温野菜」「かっぱ寿司」などでご利用いただけるようになるなど、利用可能店舗の拡大に努めました。さらに、お客さまの更なる利便性とサービス向上、キャッシュレス推進、新規事業の検討などを目的に、株式会社メルカリ・株式会社メルペイと業務提携に合意しました。
これらの取組みにより、当連結会計年度末における、「d払い」ユーザー数※1※2は前連結会計年度と比較して1,286万増の2,526万、「d払い」取扱高※1※3は2,752億円増の3,991億円となりました。「dカード」契約数※1は前連結会計年度末と比較して156万契約増の1,297万契約となり、その内「dカード GOLD」の契約数は685万契約となりました。また、「dカード」取扱高※1は1兆72億円増の4兆1,470億円となりました。
なお、金融・決済サービスの取扱高は前連結会計年度末と比較して1兆4,121億円増の5兆3,236億円となりました。
※1 当連結会計年度に「dカードmini」を「d払い」へ統合したため、「dカード」契約数及び「dカード」取扱高に含んでいた「dカードmini」の契約数及び取扱高を、「d払い」ユーザー数及び「d払い」取扱高に移動して算出。
※2 「d払い」アプリダウンロード数と「d払い(iD)」会員数の合計。
※3 「d払い」コード決済及びネット決済、「d払い(iD)」決済の取扱高の合計。
○ マーケティングソリューション事業の取組み~「dポイント」の利便性向上~
新たに株式会社ファミリーマートが運営する「ファミリーマート」や株式会社ゼンショーホールディングス傘下の「すき家」「はま寿司」「ココス」などの各店でご利用いただけるようになるなど、「dポイント」の利用促進・利便性向上及び「dポイント」会員基盤を活用したマーケティングソリューション事業※の拡大に努めました。
これらの取組みにより、当連結会計年度末における、「dポイント」提携先は前連結会計年度末と比較して334銘柄増の752銘柄となりました。
※ 当社のマーケティングソリューション事業とは、「dポイント」、広告、CRMの事業をさします。
○ スマートライフ実現に向けたサービス拡充
お客さまへの価値・感動の提供をめざし、5Gの高速・大容量を活かしたリアルタイムVR映像の生配信による「バーチャル最前列」体験を提供すべく、2020年3月より「8KVRライブ」を「新体感ライブ CONNECT※」のメニューに追加いたしました。
※ 音楽ライブ等の生配信をスマートフォンやPC、TVから視聴できるサービス。
(iii)その他の事業
当連結会計年度におけるその他の事業営業収益は、法人向けIoTサービスなどの収入の増加により、前連結会計年度の4,413億円から127億円(2.9%)増加して4,540億円となりました。
また、その他の事業営業費用は、コスト効率化により費用の抑制に努めた結果、前連結会計年度の3,632億円から249億円(6.8%)減少し、3,384億円となりました。
この結果、その他の事業営業利益は、前連結会計年度の781億円から375億円(48.0%)増加して1,156億円となりました。
[トピックス]
○ 「トップガン」の取組み
当社のR&D部門と法人営業部門が連携し、お客さまやパートナーと三位一体のチームで課題解決を図る「トップガン」の取組みを実施しています。訪日外国人の増加や顧客ニーズの多様化に伴い、これらの利用者が多い商業施設や駅・空港、自治体施設などに向けて、対話やタッチ操作で施設情報等を案内するドコモAIエージェントAPI※を活用し4か国語に対応したAI案内サービス「おしゃべり案内板」を2019年7月より提供開始しました。
※ NTTグループのAI「corevo」の一部である対話サービス。
○ IoTビジネスの更なる拡大
リアルタイムに発生する乗降リクエストに対して、スマートフォンのアプリや電話から行った予約をもとにAIを使い効率的な車両・ルートを算出し、車両配車を行うオンデマンド交通システム「AI運行バス」を、実証実験を積み上げてきた九州大学伊都キャンパスにおいて2019年4月より商用開始しました。当社は、日本版MaaS(Mobility as a Service)を「移動に関する社会課題を解決するもの」と位置付け、その取組みの一環として、地方部から都市部まで、「AI運行バス」による二次交通の充実に取り組み、その輸送実績は約28万人※となりました。
※ 2020年3月末までの運用実績(実証実験含む)。
○ サポートサービスの強化
スマートフォン等のモバイル機器を安心・安全にお使いいただくことを目的に提供している「あんしんパック」を、ご家庭でお使いのデジタル機器もサポートするサービスパックとしてリニューアルし、2019年7月より提供を開始しました。また、「ケータイ補償サービス」については、最短で翌日にお届けしていた交換電話機を、お申込みから4時間以内でお届けする「エクスプレス配送※」を提供するなど、サービス内容を拡充しました。
※ 配送エリアは、東京都23区内/大阪府大阪市内のお客さま指定住所。
④ 財政状態
⑤ キャッシュ・フローの状況
(単位:億円)
当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、1兆3,178億円の収入となりました。前連結会計年度に比べ1,018億円(8.4%)キャッシュ・フローが増加していますが、これは、当期利益の減少はあるものの、棚卸資産が減少したことなどによるものです。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、3,548億円の支出となりました。前連結会計年度に比べ583億円(19.7%)支出が増加していますが、これは、短期投資による支出の減少、三井住友カード株式会社の株式譲渡を含む長期投資の売却による収入の増加はあるものの、短期投資の償還による収入の減少が上回ったことなどによるものです。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、7,839億円の支出となりました。前連結会計年度に比べ3,062億円(28.1%)支出が減少していますが、これは、リース負債の支払額の増加はあるものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,987億円となり、前連結会計年度末と比較して1,788億円(81.3%)増加しました。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(i) 中長期的な投資・資本政策
当社グループの資本政策は、財務の健全性の確保、資本効率の向上及び株主還元の強化をバランスよく追求することを基本的なスタンスとしています。
株主還元については、2018年10月に発表した中期経営戦略のなかで継続的な増配と機動的な自己株式取得を加速させる方針を打ち出しています。
設備投資等の投資については、2020年代の持続的な成長に向けて積極的な投資を行う一方、効率性を意識しながら適切にマネジメントしていく方針です。
また、バランスシートの圧縮による資本効率の向上を目的として、当連結会計年度においてクレジット未収債権の流動化を開始しました。従来の資金借入だけでなく、債権流動化などバランスシートの効率化により創出されるキャッシュを、資本コストを上回るリターンが期待される成長投資や、自己株式取得といった株主還元の強化等に振り向けることで、資本効率を意識した経営を推進していきます。
(ii) 資金需要
翌連結会計年度の資金需要として、端末機器販売に係る販売代理店への立替払い、ネットワークの拡充資金及びその他新たな設備への投資資金、有利子負債及びその他の契約債務に対する支払のための資金、新規事業や企業買収、合弁事業などの事業機会に必要な資金、株主還元のための資金が挙げられます。当社グループは、本有価証券報告書提出日現在で見込んでいる設備投資や債務返済負担などの必要額を営業活動によるキャッシュ・フロー、銀行等金融機関からの借入、債券や株式の発行による資本市場からの資金調達により確保できると考えています。当社グループは、安定的な業績と強固な財務体質により高い信用力を維持し、十分な調達能力を確保しているものと考えています。当社グループは、資金調達の要否について資金需要の金額と支払のタイミング、保有する現金及び現金同等物、運用資金ならびに営業活動によるキャッシュ・フロー等を総合的に検討して決定します。保有する現金及び現金同等物、運用資金ならびに営業活動によるキャッシュ・フローによる対応が困難な場合は、借入や債券・株式の発行等による資金調達を検討します。設備投資などの必要額が見込みを上回った場合や将来のキャッシュ・フローが見込みを下回った場合には、債券や株式の発行等による追加的な資金調達が必要になる可能性があります。
(a)設備投資
通信業界は、一般に設備投資の極めて大きい業界であり、通信ネットワークの構築には多額の設備投資が必要です。当社グループにおけるネットワーク構築のための設備投資額は、導入する設備の種類と導入の時期、ネットワーク・カバレッジの特性とカバーする地域、ある地域内の契約数及び予想トラフィックにより決まります。さらに、サービス地域内の基地局の数や、基地局における無線チャネルの数、必要な交換設備の規模によっても影響されます。また、設備投資は、情報技術やインターネット関連事業用サーバーに関しても必要となります。近年では、コンテンツのリッチ化や新サービスの提供等によりスマートフォンユーザのトラフィックが増大する傾向にあります。それに伴い、通信の高速化及びトラフィックの需要増加への対応が必要となっています。
当連結会計年度に実施した主要な設備投資の内容については、「第3 設備の状況」をご参照下さい。
(b)長期債務及びその他の契約債務
当連結会計年度末及び前連結会計年度末において、長期の有利子負債はそれぞれ500億円です。前連結会計年度に1,100億円の長期の有利子負債を償還しました。当連結会計年度末において、長期の有利子負債の500億円は社債であり、表面利率は0.7%、満期は2024年3月期となります。
当連結会計年度末において、当社及び当社の債務は、格付会社により以下の表のとおり格付けされています。これらの格付は、当社が依頼して取得したものです。格付は、格付会社による当社の債務返済能力に関する意見の表明であり、格付会社は独自の判断で格付をいつでも引き上げ、引き下げ、保留し、または取り下げることができます。また、格付は当社の株式や債務について、取得、保有または売却することを推奨するものではありません。
なお、当社の長期有利子負債の契約には、格付の変更によって償還期日が早まる等の契約条件が変更される条項を含むものはありません。
当社グループの当連結会計年度末における長期有利子負債、長期有利子負債に係る支払利息 (1年以内償還または返済予定分を含む)の今後数年間の返済金額は次のとおりです。
(単位:億円)
なお、当社グループのリース債務及びその他の契約債務については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 30リース、及び31コミットメント」に記載しています。
⑦ 翌連結会計年度の見通し
新型コロナウイルス感染症影響により、業績予想の合理的な算定が困難であることから、翌連結会計年度の業績予想は本有価証券報告書提出日現在では非開示とします。
本有価証券報告書提出日現在では以下の影響を想定しています。
(注)上記は、事業の業績に影響を与える項目とその影響の度合い及び要因について、すでに発生し、今後も想定される主なものを示していますが、これに限るものではありません。なお、影響の度合いについては収益・利益の増減を示すものではありません。
⑧ 持続可能な社会の実現に向けた取組み
当社は「新しい価値」の提供により社会課題を解決していく「Innovative docomo」と、企業としての社会的責任を遂行し、お客さまから信頼される企業体質をつくる「Responsible docomo」の両輪でESG※1経営を推進し、社会の持続的発展に取り組むとともに、持続可能な開発目標SDGsにも貢献していきます。
これらの取組み等により、当社は世界的なESG投資指標であるDow Jones Sustainability Indices(DJSI)のDJSI Worldへ3年連続で選定され、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG投資において採用した4つの指数※2等の構成銘柄に選定されました。さらに、「東洋経済CSR企業ランキング」において第2位、「日経Smart Work経営調査」においては最上位である5つ星を獲得及び「日経Smart Work大賞2020」においてテクノロジー活用部門賞を受賞しました。
※1 企業を非財務面から分析する際に使用する尺度のことで、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもの。
※2 「FTSE Blossom Japan Index」「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「S&P/JPX カーボン・エフィシエント指数」「MSCI日本株女性活躍指数」の4指数。
〇 SBT(Science-based Targets)への取組み
脱炭素社会の実現に向けた取組みとして、SBT※に基づく温室効果ガス排出削減目標を設定することを決定しました。
※ パリ協定に基づき産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標。
〇 TCFD(気候変動関連財務情報開示タスクフォース)提言への対応
TCFD※が公表した最終報告書に従い、当社における主な気候変動リスクと機会などについてシナリオ分析を試行し、サステナビリティレポートで開示しました。
※ G20からの要請に基づき2015年にFSB(金融安定理事会)により設立されたタスクフォース。最終報告書では、企業の気候変動リスク・機会を適切に評価・格付けするため、組織運営における4つの中核的要素(ガバナンス、戦略、リスクマネジメント、指標と目標)を中心に情報開示することを推奨。
〇 災害対策及び被災地支援の取組み
当連結会計年度に発生した台風等による大規模災害において、災害救助法が適用された地域のお客さまを対象に、被災者支援として充電器等の無償提供や故障修理代金の一部減額などの支援措置を実施しました。また、利用可能データ量の上限に到達しても速度制限を解除し高速通信で携帯電話等をご利用いただける「災害時データ無制限モード」を初めて提供しました。被災地においては、衛星移動基地局車や移動電源車を出動させることにより、通信サービス影響の極小化に努めました。また、2019年6月に全ドコモショップへ配備を完了した蓄電池を活用し、被災地にて携帯電話充電サービスを提供するとともに、自衛隊・自治体への携帯電話の貸出等を行い、1日に最大約2,000人体制で通信サービスの早期復旧及び被災地支援を実施しました。
〇 新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた対応について
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、社会的・経済的な影響が深刻化している状況を踏まえ、お客さまの経済的な負担のサポートや引き続き安心してサービスをご利用いただくことなどを目的とした対応を実施しました。
携帯電話サービス料金等のお支払いを期限までに行うことが困難となっているお客さま※からお申し出があった場合、お支払い期限を延長しております。また、外出自粛により、3月に「dポイント」をご利用しにくい環境であったことを踏まえて、2020年3月中に失効した「dポイント」について4月に再進呈を行うことで、有効期限を実質的に延長させていただくことを発表しました。
※ 法人(卸先事業者を含む)、個人の全てのお客さまが対象。
○ 「スマホ・ケータイ安全教室」及び「ドコモ・ハーティ講座」の継続的な取組み
スマートフォン・携帯電話の利用におけるルールやマナー、トラブルへの対処方法を啓発する「スマホ・ケータイ安全教室」や、障がいのある方にスマートフォンの便利な機能や活用方法を紹介する「ドコモ・ハーティ講座」を実施しました。
○ NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド(MCF)の活動
当社が設立したMCFは、当連結会計年度も移動通信技術等に関する研究支援や海外留学生、市民団体への助成などを実施しました。
⑨ 生産、受注及び販売の状況
当社グループは電気通信事業等の事業を行っており、生産、受注といった区分による表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③ セグメント別の分析」に関連付けて示しています。
⑩ 提出会社の移動電気通信役務損益明細状況
電気通信事業会計規則第5条、同附則第2項、第3項及び平成16年総務省告示第232号に基づき、第29期における当社の移動電気通信役務損益明細表を以下に記載します。
なお、移動電気通信役務損益明細表は、提出会社における単独情報のため、「(1) 経営成績等の状況と経営者の視点による分析 ③ セグメント別の分析」とは一致していません。
移動電気通信役務損益明細表
2019年4月1日から
2020年3月31日まで
(単位:百万円)
注記事項
1.移動電気通信役務損益明細表の作成基準
本移動電気通信役務損益明細表は、電気通信事業会計規則(昭和60年 郵政省令第26号)に基づいて作成しています。なお、本移動電気通信役務損益明細表は、総務大臣に提出するために作成しています。
2.電気通信役務に関連する収益及び費用の配賦基準
電気通信役務に関連する収益及び費用の配賦基準については、電気通信事業会計規則及び附則第3項の規定により総務大臣に提出する基準及び手順に準拠して、電気通信事業会計規則第15条に基づく別表第二に掲げる基準によるほか、適正な基準によりそれぞれの役務に配賦しています。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記4 重要な会計上の見積り及び見積りを行う判断」に記載しています。
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