課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

本考察にはリスク、不確実性、仮定を伴う将来に関する記述を含んでいます。将来の記述は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、実際の結果は、将来に関する記述の内容とは大幅に異なる可能性があります。その主な要因については「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載されていますが、それらに限定されるものではありませんのでご留意ください。

 

<経営方針>
 ■全般

当社グループは、「新しいコミュニケーション文化の世界を創造する」という企業理念のもと、5Gを通じたより豊かな未来の実現に向け2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を発表しました。この中で当社は、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。この基本方針を踏まえ、新料金プランによるお客さま還元を実施することによって顧客基盤を強化しつつ、それを土台としてデジタルマーケティングを推進し、スマートライフビジネス、法人ビジネス、5Gビジネスなどの収益機会を創出します。また、継続的にコスト効率化に取り組み、2020年代の持続的成長を実現します。また、株主還元方針としては、「継続的な増配」と「機動的な自己株式の取得」による株主還元を加速させていきます。

 

■事業構造

当社グループの主要な事業は通信事業です。通信事業においては、携帯電話サービス、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス及び各サービスのための端末機器販売などを行っています。また、スマートライフ事業においては、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなどを行っています。さらに、その他の事業として、ケータイ補償サービス、法人IoT、システムの開発・販売及び保守受託などを行っています。

 

<経営環境>

当社を取り巻く市場環境は、電気通信事業法の改正、MVNOやMNOのサブブランドによる格安スマートフォンサービスの普及、異業種からの新規参入など競争がますます激化しています。また、各社ともポイントサービスの提供や金融・決済事業の強化を中心に、非通信事業においても将来の成長に向けた様々な取組みを推進しています。このような事業領域の拡大に伴い、EC業界をはじめとする異なる業界のプレイヤーが競合になるなど、従来の通信市場の枠を超えた領域での競争が加速しています。さらに、各通信事業者が5Gの提供を開始し、新たなサービス競争が始まっています。

 

一般社団法人電気通信事業者協会の発表によれば、国内の移動通信市場は引き続き拡大し、当連結会計年度における携帯電話の契約純増数は679万契約となり、当連結会計年度末の総契約数は1億8,215万契約、人口普及率は約145%となりました。人口普及率の高まりと人口の減少傾向に伴い、音声利用を伴う新規契約数の今後の伸びは限定的であると予想されるなか、近年では、タブレット端末やモバイルWi-Fiルーターなどの2台目需要の喚起及び機器組み込み型の通信モジュールなどの新たな市場の開拓や、法人契約の拡大などによる契約者の増加が新規契約数の増加に寄与しており、携帯電話契約数の増加率は、前連結会計年度は4.1%、当連結会計年度は3.9%となりました。

 

国内移動通信市場では、スマートフォン利用の拡大、お客さまの多様なニーズに対応した様々なパケット料金プランの提供や高速データ通信サービスの普及などを背景としてデータ通信利用が増大しているほか、スマートフォン向けコンテンツ・アプリケーションなどの市場が拡大しています。その一方で、総務省の競争促進政策により、MVNOによる格安スマートフォンサービスが普及していることに加え、MNOによるサブブランドの展開、異業種からの新規参入など競争が激化しています。

 

国内固定通信市場では、2015年2月より東日本電信電話株式会社(以下「NTT東日本」)及び西日本電信電話株式会社(以下「NTT西日本」)が提供する光アクセスのサービス卸を開始したことから、通信事業者のみならず、多様なプレイヤーによる光ファイバーを活用したサービスの提供が可能になり、これまでの固定通信市場の枠を超えた競争の拡大が進みました。

 

当社グループを含むMNO各社は、政府機関より無線周波数の割り当てを受けて事業運営しており、電気通信事業法や電波法などによる規制を受けています。近年、国内の移動通信業界は、多くの分野で規制改革が進んでおり、2019年10月に改正電気通信事業法が施行されました。本改正電気通信事業法においては、通信料金と端末代金の完全分離、期間拘束等の行き過ぎた囲い込みの是正や販売代理店の届出制度導入による不適切な業務の是正等が含まれています。今後、規制環境の変化がさらに進んだ場合、当社グループを含む移動通信業界の収益構造やビジネスモデルが大きく変化する可能性があります。

 

■通信事業のビジネスモデル

通信事業においては、携帯電話サービス(5Gサービス、LTE(Xi)サービス、FOMAサービス)、光ブロードバンドサービス、衛星電話サービス、国際サービス、各サービスの端末機器販売などを行っています。当社グループは、当連結会計年度末において、国内の携帯電話契約数の44.1%に相当する総計8,033万の契約を有しています。当社の主要な顧客は、携帯電話の利用者であり、個人もしくは法人が顧客です。また、当社はMNOとして、MVNOに対して卸電気通信役務と事業者間接続の2つの形態により、通信サービスを提供しています。

 

当社グループは、主に通信機器メーカーから電気通信設備を購入し、土地の地権者から許諾を得て基地局を設置することで、交換機、アンテナ及び基地局等を含む通信ネットワークを日本全域に構築しています。また、光ブロードバンドサービスは、NTT東日本及びNTT西日本から光回線の卸売りを受けて、契約者と直接回線契約を締結し、両社には通信設備使用料を支払っています。

 

当社グループは、販売チャネルとして、日本全国に2,300を超えるドコモショップを展開しています。ドコモショップの多くは、当社と契約を行った販売代理店が運営しています。当社は、端末機器メーカーから携帯電話・通信端末を購入し、主に販売代理店に販売しています。販売代理店は、自ら在庫リスクを負って端末を契約者へ販売し、当社はその際、販売代理店に販売手数料を支払います。

 

また、端末の販売を行う際に、割賦販売を行うことがあります。その場合は、当社が契約者と割賦契約を締結し、販売代理店から当社が債権を取得して、12ヶ月から36ヶ月の期間に亘って料金を回収します。なお、当社のwebサイトから、直接契約者へ端末を販売する場合もあります。その場合は、端末は契約者のもとへ郵送されます。

 

販売代理店が運営するドコモショップでは、多様な料金プランのご説明、契約手続き、端末の設定や操作説明などに時間を要するため、お客さまの待ち時間が長期化するとともに、スタッフの負担が増大しています。このため、当社は、料金プランをシンプル化するとともに、来店予約の拡大や各種手続きの簡素化、webサイトを通じた端末販売の拡大などの取組みを進めています。

 

携帯電話サービスの契約者は、毎月、通信等のサービスの提供を受けて、月額利用料金を支払います。月額利用料金は、定額部分と通信量に応じて支払われる部分とで構成されています。当社は、契約者が通信サービスの利用状況に応じて、最適なプランを選択できるよう、通信量や接続端末の数などに応じた、多様なプランを提供しています。また、契約者は、契約継続期間に応じた割引や家族単位での割引など各種の割引を受けることが可能です。

 

当社グループは、1利用者あたりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るための指標として、ARPU(Average monthly Revenure Per Unit、1利用者当たり月間平均収入)を用いています。ARPUは、利用者の平均的な利用状況、料金プラン変更の影響などを分析する上で、有用な情報を提供すると考えています。ARPUは、モバイルARPU及びドコモ光ARPUで構成されています。

 

■スマートライフ事業のビジネスモデル

スマートライフ事業においては、契約者及び会員に対して、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービスなどを提供しています。
これらは、当社グループが直接サービスを提供するものもあれば、多様なパートナー企業と業務提携を行い、サービスはパートナー企業が提供するものもあります。多くの場合、当社グループは商品やサービスを販売するためのプラットフォームを提供しています。例えば、当社グループは、コンテンツマーケットとしてdマーケットを提供しています。そこでは、動画や音楽、電子書籍などの豊富なデジタルコンテンツや、食品・日用品などの幅広い商品をクラウド上で提供、販売しています。

 

当社グループは、近年、金融・決済サービスに注力しており、主なサービスとしては、クレジットカードサービス及び「d払い」などがあります。クレジットカードサービスでは、「dカード」及び「iD」ブランドの運営を行っています。「dカード」は、国際ブランドであるVisaとMastercardに対応しており、当社ブランドである「iD」の他に、お客さまが入会時に選択した国際ブランドの加盟店でも利用できます。クレジットカードサービスの主な収益源は、ショッピング利用の際にクレジットカード加盟店が支払う手数料のうち発行会社へ支払われる手数料、リボ払い・分割払いやキャッシングサービスを提供する際に会員から受け取る利息・手数料、及び会員から受け取る年会費です。
また、ネットショッピングや街のお店でのお支払いを月々の携帯電話料金と合算する等の支払いが可能な決済サービス「d払い」を提供しています。「d払い」の主な収益源は、決済利用の際に加盟店から受け取る手数料です。金融・決済サービスにおいては、各サービスが利用可能な場所を拡大し、利用者の利便性を高めることが重要です。よって、当社グループは、加盟店の拡大を重要な課題と認識して取り組んでいます。

 

■その他の事業のビジネスモデル

その他の事業には、毎月一定額をお支払いいただくことにより、携帯電話機の水濡れや紛失などのトラブルに対し、お電話いただくだけで同一機種・同一カラーの携帯電話をお届けしたり、修理代金をサポートする「ケータイ補償サービス」や、IoTに関連するサービスを含む法人顧客に対するシステムの開発・販売・保守受託等のサービスが含まれます。これらは、当社グループがサービス提供していますが、一部の業務については当社グループ外のパートナー企業に委託を行っているものもあります。法人顧客に対しては、IoTに関連するサービスやソリューションの提供等を行っており、製造、モビリティ、建設、医療、及び教育などの幅広い領域で、異業種のパートナー企業とも連携して事業化に取り組んでいます。また、5Gの高速大容量・低遅延・多数の端末接続という特長を活用したソリューション創出にも取り組んでいます。

 

 

<対処すべき課題>

当社は、5Gを通じたより豊かな未来の実現に向け2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的戦略とともに定量的な目標を発表しました。

 

中期戦略2020「beyond宣言」

 

 

 2020年のさらにその先を見据え、ビジネスパートナーのみなさまとともにお客さまの期待を超えることにより、お客さまへの驚きと感動の提供、パートナーとの新しい価値の協創の実現をめざします。そのために、これまでの自分自身が変わり、5Gで豊かな未来を作っていく、という意味をbeyondに込めました。

お客さまには、お得や便利、そして、楽しさ・驚き、満足・安心といった価値や感動を、パートナーのみなさまとは、「+d」の取組みを通じて産業への貢献、社会課題の解決、そして商流拡大といった新しい価値の協創を実現していきます。
 その実現に向けた取組みとして「beyond宣言」を定めました。「beyond宣言」の実行により事業構造を革新し、お客さま還元と成長投資で事業基盤を強化しつつ、5Gでさまざまな付加価値を融合、進化させることで成長し続けます。

 

○ 「beyond宣言」

<宣言1 マーケットリーダー宣言>

サービス、料金、ポイントの融合・進化により、お得・便利を先導するマーケットリーダーをめざします。

 

<宣言2 スタイル革新宣言>

5Gの特徴とVRやAI、IoTなどの技術を活用し、お客さまの様々なスタイルを革新する、楽しさ、驚きのあるサービスを創り出していきます。実現に向け、「empower+d challenge(エンパワードチャレンジ)」という全社プロジェクトで9つのチャレンジを推進します。
 

<宣言3 安心快適サポート宣言>

満足・安心と感じていただけるお客さまサポートに向けて、AIを活用しお客さま接点を進化させます。

 

<宣言4 産業創出宣言>

高速大容量で、低遅延、そして多数の端末と接続できるネットワークである5Gの活用を通じて、パートナーのビジネスの可能性を広げ、日本中のあらゆる産業のさらなる発展をめざします。

 

<宣言5 ソリューション協創宣言>

日本の成長と豊かな社会の実現をめざして、「+d」の取組みをさらに推進し、社会課題の解決に取り組みます。

 

<宣言6 パートナー商流拡大宣言>

ドコモのアセットを活用したビジネスプラットフォームをさらに成長、進化させることで、パートナーのビジネスを支え、商流を拡大させる取組みを推進していきます。

 

 

中期経営戦略

 

当社は、2020年代の持続的成長に向けた中期経営戦略の基本方針として、「会員を軸とした事業運営への変革」、「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。

 

■「顧客基盤をベースとした収益機会創出」

顧客基盤の拡大と+dの推進
「dポイント」会員と法人パートナーの拡大に注力することで、2021年度に会員数7,800万人、法人パートナー数5,000をめざします。そして、その会員基盤と法人パートナーをドコモのアセットで結びつけることで、新しい価値を提供し、スマートライフビジネスと法人ビジネスなどの収益機会を創出します。

 

スマートライフビジネスの成長
スマートライフビジネスにおける金融・決済事業では、2021年度に「dポイント」「d払い」「iD」を利用できる場所を200万か所へ拡大させ、お客さまの利便性を向上させることで、取扱高6兆円をめざします。

 

法人ビジネスの成長
法人ビジネスでは、お客さま、法人営業、研究開発部門が三位一体で連携した小規模チーム「トップガン」と「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」などの取組みにより、ソリューションを創出し、2021年度に法人ソリューション収益1,200億円をめざします。

 

■「5Gによる成長」

5Gネットワークの構築
2019年度から2023年度まで累計1兆円を投資し、2021年度末に5Gの基地局数2万局を目標として、5Gネットワークの早期展開をめざします。

 

5Gサービス・ソリューションの創出
5Gを利用したサービス・ソリューションでは、一般のお客さま向けに、スタジアムソリューションやVR・AR・MRなどの新体感サービスを提供し、法人のお客さま向けには、幅広いパートナーと遠隔医療、防災・減災、建設機械の遠隔操作などに取り組み、社会や産業の発展に貢献します。

 

■「お客さま還元の実施とお客さま接点の進化」

おトクでシンプルな料金
お客さまからの声にお応えし、安心して長く使い続けていただける料金サービスの更なる充実により、引き続きお客さま還元を強化していきます。
 
 待ち時間・応対時間の短縮
料金プランのシンプル化に加えて、来店予約の拡大、説明方法の見直し、WEB強化などに取り組み、ドコモショップの待ち時間・応対時間を削減していきます。

 

 

中期オペレーション指標(中期経営戦略にて定めた定量的な目標)

 

 

2019年度実績

目標

dポイントクラブ会員数

7,509万会員

2021年度:7,800万会員

法人パートナー数※1

3,400

2021年度:5,000

決済・ポイント
利用可能箇所

171万か所※2

2021年度:200万か所

金融・決済取扱高

5.3兆円

2021年度:6兆円

法人ソリューション収益

890億円

2021年度:1,200億円

5Gインフラ構築等投資額

520億円

2019~2023年度累計:1兆円

待ち時間+応対時間

65分

2019年度:2018年度(平均2時間超)の約半分

 

※1 ドコモ5Gオープンパートナープログラムにおけるパートナー数。

※2 決済・ポイント利用可能箇所は「dポイント」・iD・d払い決済(コード決済及びネット決済)利用可能箇所の合計。但し、2019年度実績のうちiD利用可能箇所のみ2020年2月末実績。

 

財務目標

 

2021年度には営業収益5兆円、2023年度には2017年度水準である営業利益9,900億円の達成をめざします。なお、中期経営戦略における株主還元方針として、「継続的な増配」と「機動的な自己株式の取得」による株主還元を加速させていきます。

 

参考)中期経営戦略における経営上の目標(営業収益、営業利益)の状況

 

2018年度(発表時)

2019年度

最終目標

営業収益

48,408億円

46,513億円

2021年度:5兆円

営業利益

10,136億円

8,547億円

2023年度:9,900億円

 

 

 

2020年度の事業運営方針

 

 当社は、2017年4月に中期戦略2020「beyond宣言」を策定し、2018年10月に中期経営戦略として、「beyond宣言」に基づく具体的な戦略とともに定量的な目標を発表しました。この中で当社は、「会員を軸とした事業運営への変革」と「5Gの導入とビジネス創出」に舵を切るという基本方針を示しました。この基本方針を踏まえ、当社グループは、2020年度を「新時代の成長に向けたスタートの年」と位置付け、新時代の持続的成長を確かなものとすべく取り組む1年とします。対処すべき課題は、異業種からの新規参入に伴う競争激化、5Gサービス展開に向けた5Gエリアの早期構築、消費税増税に伴うキャッシュレス市場の競争激化、新たな収益機会の創出などです。これらに対処し、新時代の成長を実現するため、以下の方針に基づいて事業運営を行っていきます。

 

   ① 顧客基盤のさらなる強化
5G商用サービス開始や、新規事業者参入などの新たな競争環境を迎えますが、お客さまの利用ニーズに合わせた料金プランの充実と5Gの早期展開に取り組み、顧客基盤をより強固なものにしていきます。また、応対時間短縮やお客さまへの基本サポートの徹底、Web導線強化などにより、お客さま体験の向上に取り組みます。加えて、より日常的にご利用いただきやすい「dポイント」加盟店の拡大等、会員プログラムのさらなる魅力アップや会員基盤の「質」の向上に取り組みます。

 

   ② 会員を軸とした事業運営の本格化
中期経営戦略の基本方針のひとつである「会員を軸とした事業運営」をさらに深め、お客さまとの強い顧客接点を構築し、デジタルマーケティングによる最適アプローチを実現することで事業の拡大をめざします。また、成長分野へリソースを集中させていきます。加盟店拡大と「dカード」「d払い」の日常利用促進による金融・決済事業のさらなる拡大と、映像・エンターテインメントなどを中心としたコンテンツ事業の強化を進めていきます。さらに、会員属性に応じた広告事業の拡大や、戦略パートナーとのデータ連携によるCRM強化などにより、充実した会員基盤を活用したマーケティングソリューション事業を確立していきます。

 

   ③ 5G時代の新たな価値創造
2020年代の持続的成長に向け、5G商用サービスを軸に新たな価値創造に取り組んでいきます。8KVRライブ・マルチアングル視聴・ゲームなど、映像を中心として、5G時代における新たな体感・体験を実現します。また、5Gの特徴を活かした新たなソリューションの創出等、産業創出・社会課題解決に向けたパートナーとの協創を進めていきます。併せて、XR・ヘルスケア・スポーツ・MaaSなど新たな事業の創造にも取り組みます。

 

また、新時代を支える構造改革を推進していきます。3Gマイグレーション強化による事業運営のスリム化に向け、通信モジュールを含めた円滑移行や3Gエリアの早期縮退などに取り組みます。また、デジタルトランスフォーメーションの積極活用による業務プロセス効率化と、成長分野へのリソースシフトにも力を入れていきます。

 

新型コロナウイルス感染症への対応

 

 通信ネットワーク設備の運用・保守などの継続を課題として捉え、当社グループのサービス提供に必要なシステムを安全かつ安定して運用することに努めます。また、テレワーク実現支援、「モバイル空間統計」を利用した人口変動分析の提供、学習支援を目的とした25歳以下のお客さま向け支援措置、「dヘルスケア」アプリにおけるオンライン健康相談の無償提供など、社会の様々なニーズに応えるために、当社の持つアセットを活用し、貢献できるように努めます。
 今後、リモート型へとシフトする社会構造の変化に対応し、新たな価値創造や社会課題の解決に取り組みます。

※ 25歳以下の「1GB追加オプション」及び「スピードモード」を50GBまで無償化(2020年7月31日終了予定)

 

(注) 本項における将来に関する記述等については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」等をあわせてご参照ください。

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