業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において、増減額及び前期比(%)を記載せずに説明しております。

また収益認識会計基準の適用が財政状態及び経営成績に与える影響の詳細については、「第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕(1)〔連結財務諸表〕〔注記事項〕(会計方針の変更)」をご参照ください。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当社グループは、全国自治体による旅行・宿泊割引キャンペーン等が実施され、一時的な回復は見たものの、行政からの外出の自粛要請や酒類提供・イベントの制限、営業時間短縮等の要請が断続的に続いたことなどにより、引き続き極めて厳しい経営環境となりました。

こうした環境下、当社グループでは、お客様の安全、安心を第一に考え、パブリックスペースでの定期的な消毒、レストラン・バーでのアクリル板の設置、入口での手指消毒、検温の実施など、徹底した感染予防対策を継続してまいりました。約2年続くコロナ禍による損失が非常に大きい中で、当社グループは「生産性と業務効率の向上」を柱に、「ホテルビジネスの再構築」、「マーケティング力の強化」、「人事運営の改革」に取り組んでまいりました。

「生産性と業務効率の向上」につきましては、一人で何役も果たせるよう当社グループ全体で多役化を推進いたしました。レストラン間での合同シフトの運営や調理ジャンルにとらわれない人材育成、部門を越えた業務習得を目的に相互トレーニングを実施し少人数による運営を推進いたしました。加えて、組織再編による業務の統合を行うとともに、事務部門の従業員がレストランや宴会場の応援に出向き、接客、会場設営、片付け等を行う制度を拡充いたしました。これらにより現在の従業員数を維持しつつ、コロナ後の需要回復期にもサービスの質を落とさず対応できる体制を整えました。

デジタルトランスフォーメーションにも継続して取り組んでおります。その一環として、自動釣銭機を備えた新POSレジシステムやオールインワン決済端末をグループホテルに展開いたしました。事務効率化のため、社内決裁承認システムによる社内書類のペーパーレス化・回覧の迅速化に取り組み、業務効率の向上を推進いたしました。また、基幹システムである購買・調理・物販製造のシステム更改に着手しており、各部門において生産性と業務効率の向上のためのシステム化を推進しております。

「ホテルビジネスの再構築」については、今後利益増大が見込める分野の深化とコロナ後において成長が望める分野の探索に取り組みました。宿泊部門では、グランドホテルの特性を全面に出した高価格帯の宿泊プラン「ステイケーションパッケージ」や「オールインクルーシブプラン」を販売いたしました。レストランでは、ビュッフェレストランと喫茶ラウンジを合わせて1ヶ月間何度でもご利用いただけるサブスクリプション商品を企画・販売し、新たな利用方法を提案いたしました。ホテル製品事業部門では、専属料理長を配置し、オンラインショップのリニューアルと商品ラインアップの見直しを行いました。伝統的レシピを使用した焼菓子「プティフール・セック」や「ロイヤル サブレ」の復刻販売、世界的に活躍するイラストレーターのデザインによるチョコレートやサスティナブルなものづくりを追求する企業との共同開発商品の販売を行い、ご好評をいただいております。

また、リハビリ事業者、障がい者支援サービス事業者など多様な企業とコラボレーションを行い、異業種のパートナーとの掛け算による付加価値の高い商品・サービスの開発を推進いたしました。

さらに、ホテル事業のウイングを拡げる取り組みを行いました。当社グループにとって28年ぶりとなる海外での新ホテル「リーガロイヤル・ラグーナ・グアム・リゾート」が2022年4月にオープンいたしました。また、プロサッカーチーム「ガンバ大阪」のホームスタジアムでのVIP飲食施設の運営を2022年2月より新たに受託いたしました。

「お客様の利便性向上とマーケティング力強化」の取り組みとしては、顧客満足度向上に資するものの中から厳選し設備投資を実施いたしました。リーガロイヤルホテル(大阪)において、エグゼクティブフロア「ザ・プレジデンシャルタワーズ」の一部客室の改装とタワーウイング329室のバスルームの改修を行いました。客室改装は「モダンクラシック」をコンセプトとし、「安らぎとくつろぎ」を重視した格調高い空間に仕上げ、快適性を向上させました。会員制フィットネスクラブ「ロイヤルヘルスクラブ」のスイミングプールを改装し、プールエリア全体をゆったりとリラックスしていただける落ち着いた空間へとリニューアルいたしました。また、2021年8月に新会員サービス「リーガメンバーズ」のスマートフォン向けアプリをリリースいたしました。2022年3月末時点で会員数約12万人と多くのお客様にご利用いただいております。ホテルの宿泊・レストラン・メリッサ・オンラインショップ等のご利用毎にポイントが貯まり、クーポンやキャンペーン情報を定期的に受け取っていただけます。加えて、新たな情報発信として、リーガロイヤルホテル(大阪)ではインスタグラム動画投稿「Professional Files」でホテルのプロフェッショナルを紹介する動画をシリーズ投稿いたしております。また、グループホテルではLINE公式アカウントを開設する等、SNSを活用した情報発信の多様化に努めました。

「人事運営の改革」については、エンゲージメントサーベイ(従業員満足度調査)の継続、メンタルヘルス講演会の実施等、コロナ禍における従業員のモチベーション維持・向上に努めました。また、従業員の健康増進にも取り組み、「健康経営優良法人」に2年続けて認定されました。人事管理面では、前期より導入した新人事システムの機能を拡張し、人事情報の基となる勤怠管理、給与計算のシステムに加え、経歴管理、人事評価のデータを連携し、人事情報全般のシステム管理を開始いたしました。

一方で、コロナ禍における業績や財政状態を踏まえ、今後も新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するリスクに対応しつつ、コロナ後を見据えた成長戦略を推進し、中長期的な企業価値の向上を実現するため、優先株式の発行による資本性のある資金調達を行いました。

また、今後の機動的かつ柔軟な資本政策に備えるため、優先株式の発行と合わせて、減資を実施いたしました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、当連結会計年度の売上高は、16,465百万円(前期は15,638百万円)となりました。

損益面では、営業損失8,217百万円(前期は営業損失9,794百万円)、経常損失4,550百万円(前期は経常損失6,916百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は4,811百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失9,334百万円)となりました。

 

なお、当社グループは、ホテル経営及びホテル附帯業務を事業内容としており、事業セグメントが単一であるため、セグメント情報を省略しております。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

(部門別売上実績)

部門

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(百万円)

客室

4,264

宴会

4,285

食堂

3,543

その他

4,371

合計

16,465

 

(注) 受注生産は行っておりません。

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,946百万円減少し59,920百万円となりました。

内訳では流動資産が同1,337百万円減少し5,922百万円となりました。これは営業損失計上等に伴い、現金及び預金が1,195百万円減少したこと等によります。固定資産は同608百万円減少し53,998百万円となりました。これは減価償却等により有形固定資産が706百万円減少したこと等によります。 

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,138百万円減少し43,832百万円となりました。これは納税猶予分の一部を当連結会計年度に支払ったこと等に伴い、未払金が1,886百万円減少したこと、及び借入金が返済により5,258百万円減少したこと等によります。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ5,192百万円増加し16,088百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純損失を4,811百万円計上したものの、調達資金総額10,000百万円の第三者割当増資による優先株式を発行したこと等によります。これにより自己資本比率は、前連結会計年度末の17.6%から26.8%になりました。

 

(3)  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動による資金が減少したため、前連結会計年度末と比べ1,195百万円減少し、3,559百万円となりました。

当連結会計年度の営業活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ121百万円増加し、4,100百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が2,302百万円減少したものの、未払金の資金の使用が1,887百万円であったこと等によるものです。

当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ191百万円減少し、1,128百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が381百万円減少したこと等によるものです。

当連結会計年度の財務活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ3,449百万円減少し、4,033百万円となりました。これは主に第三者割当により新株発行10,000百万円の収入があったものの、借入金について返済額が借入額を上回ったこと等によるものです。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保及び健全な財政状況を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出とシンジケートローンの組成により長期安定資金の確保に取り組んでおります。

また、当社グループホテルの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資は、主に手元資金と営業キャッシュ・フローに加え、金融機関からの借入などにより調達しております。

資金計画につきましては、基本的に営業活動により得られた資金を有効活用し、設備投資に充当することや有利子負債の削減を図り、金融機関からの借入によって安定資金を確保しております。

さらに、今般の新型コロナウイルスの感染拡大の長期化に備えるため、シンジケートローン契約(組成金額255億円)及び特殊当座借越契約等(借入極度額の総額150億円)を継続し、また特殊当座借越契約等(借入極度額の総額42億円)を新設し、より一層の財務基盤の安定性を図っております。

 

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標は次のとおりであります。

回次

第92期

第93期

第94期

第95期

第96期

決算年月

2018年3月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

自己資本比率

(%)

24.7

29.8

32.0

17.6

26.8

時価ベースの自己資本比率

(%)

29.8

28.5

20.4

20.5

19.8

債務償還年数

(年)

9.5

8.0

26.9

インタレスト・
カバレッジ・レシオ

(倍)

12.6

14.6

4.4

 

(注) 1 自己資本比率:自己資本/総資産 

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

2 第95期及び第96期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

(4)  重要な会計上の見積り及び該当見積りに用いる仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

繰延税金資産については、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、将来の回収可能性を慎重に検討して計上しております。詳細は、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

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