業績

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、ワクチン接種の進展に伴う社会経済活動の制限緩和により、一時は経済活動に回復傾向が見られました。しかしながら、オミクロン株の急速な感染再拡大、ウクライナ情勢の緊迫化や中国のゼロコロナ政策継続によるサプライチェーンの混乱や資材価格の高騰等、再び先行き不透明な状況となっております。
 このような環境の下、当社グループは、首都圏エリア(千葉県千葉市)への出店や、M&Aによる子会社取得等拡大戦略を積極的に進めてまいりました。また、物流体制の見直しや仕入部門の強化等によるコスト管理の徹底により利益率向上に努めてまいりました。

当連結会計年度の連結成績は、売上高749億28百万円前期比3.2%減)、経常利益36億49百万円前期比7.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、23億97百万円前期比0.7%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、当連結会計年度の売上高は49百万円減少し、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ5百万円減少しております。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、セグメント別の収益認識会計基準等の適用が与える影響の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」をご参照ください。

(電設資材)

空調設備・電線及び一般電設資材の販売が堅調に推移しておりましたが、当第4四半期においては半導体不足等による納期遅延が影響し、前期を下回る売上高となりました。この結果、売上高は310億30百万円前期比1.0%減)となりました。

(産業システム)

医療機器・半導体・電気機器関連企業を中心に主力製品の販売や設備更新需要が堅調に推移し、前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は115億47百万円前期比12.3%増)となりました。

(施工)

建設資材は、首都圏エリアは堅調に推移しましたが、本社・茨城エリアが受注・販売ともに低調な推移となり、前期を下回る売上高となりました。建設システムは、建設工事においては首都圏・中部エリアは堅調に推移しましたが、本社が低調な受注推移となり、前期を下回る売上高となりました。太陽光発電設備工事においては大型案件が寄与し前期を上回る売上高となりました。設備システムは、東北エリアは堅調に推移しましたが、本社においては大型案件の延期等により前期を下回る売上高となりました。情報ソリューションは、文教・病院関係への売上が堅調に推移しましたが、大型案件の延期等により前期を下回る売上高となりました。コンクリート圧送工事は計画通りの推移となりましたが大型案件がなく前期を下回る売上高となりました。路面切削工事は、受注が順調に推移し、前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は249億38百万円前期比13.8%減)となりました。

(土木建設機械)

土木建設機械は、災害復旧関連での建設機械稼働の高まり等により新車販売が好調に推移し、前期を上回る売上高となりました。この結果、売上高は66億93百万円前期比6.3%増)となりました。

(再生可能エネルギー発電)

栃木県内4ヶ所のメガソーラー発電施設、栃木県屋根貸し事業所の発電施設及び支店・営業所の発電施設の発電量は前期並みで推移しましたが、前第3四半期に合同会社帯広ソーラーパークを新規連結したことから、 売上高は7億18百万円前期比31.0%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ25億60百万円増加し、当連結会計年度末には166億36百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、36億86百万円の収入(前期は53億30百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権が大幅に減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、4億91百万円の支出(前期は13億81百万円の支出)となりました。これは主に、子会社㈱日本切削工業事務所移転に伴う土地の取得及び建設中の建物の取得による支出であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、6億35百万円の支出(前期は26億9百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払、子会社㈱コアミ計測機における長期借入金の返済による支出によるものであります。

 

③仕入及び販売の実績
(1) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前期比(%)

電設資材

27,162,007

100.3

産業システム

10,057,630

117.6

施工

7,296,551

74.7

土木建設機械

4,325,711

105.7

再生可能エネルギー発電

合計

48,841,902

98.7

 

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

電設資材

31,030,733

99.0

産業システム

11,547,982

112.3

施工

24,938,542

86.2

土木建設機械

6,693,169

106.3

再生可能エネルギー発電

718,543

131.0

合計

74,928,970

96.8

 

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 総販売実績に対して、10%以上に該当する販売先はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

①連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、AIやIoT、超高速通信技術などにより実現される「効率的でスマートな社会のインフラを支える」をキーワードとした事業の創出、既存事業の延長線上にある潜在的な「ストック型のビジネスの拡大強化」を重点戦略とし、また「首都圏エリアにおけるシェア拡大」「財務力・信用力を活かしたM&Aの推進」を成長戦略とし、これらを事業戦略の両輪として、セグメント間の連携強化とそれらに対応できる人材育成を行い中長期における連結売上高1,000億円、連結経常利益率5%超を目標として事業を展開しております。

当連結会計年度は、首都圏エリア(千葉県千葉市)への出店や、M&Aによる子会社取得等拡大戦略を積極的に進めてまいりました。また、物流体制の見直しや仕入部門の強化等によるコスト管理の徹底により利益率向上に努めてまいりました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、連結売上高749億28百万円前期比3.2%減)、連結営業利益31億36百万円前期比7.7%減)、連結経常利益36億49百万円前期比7.2%減)となりました。特別損益につきましては、特別利益1億43百万円(固定資産売却益91百万円、負ののれん発生益51百万円)、特別損失23百万円(減損損失23百万円)を計上し、税金費用等を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は23億97百万円前期比0.7%増)となりました。

また、現在世界的に流行している新型コロナウイルス感染症が当連結会計年度の経営成績に与える影響は軽微でありました。当社グループとしては、対策組織を立ち上げ、従業員やお取引先様の健康・安全を最優先に対策を講じております。また、経営会議、取締役会では、各取締役より新型コロナウイルス感染症による影響の状況報告を適宜行い、迅速な対応ができるよう努めております。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、国内の景気動向が大きな要素となりますが、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

セグメントごとの財政状態、経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度に比べ15億6百万円増加し、540億1百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度に比べ16億6百万円増加し、402億7百万円となりました。これは、現金及び預金、商品が増加したことが主な要因であります。固定資産は、前連結会計年度に比べ99百万円減少し、137億94百万円となりました。これは、投資有価証券の時価が下落したことが主な要因であります。

流動負債は、前連結会計年度に比べ5億18百万円減少し、211億19百万円となりました。これは、未払法人税等の計上額の減少が主な要因であります。固定負債は、前連結会計年度に比べ1億35百万円増加し、23億25百万円になりました。

純資産は、前連結会計年度に比べ18億90百万円増加し、305億56百万円となりました。

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金は、主に仕入債務及び営業活動において必要な資産に対する支出によるもののほか、人件費等の販売費及び一般管理費であります。また設備投資資金は、新規出店及び建物等の営繕費用やソフトウェアの構築整備更新等を中心とした設備投資に支出しております。これらの必要資金は、利益の計上、減価償却費等による内部資金を主とし、また金融機関と当座貸越契約を締結しております。

当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物は、166億36百万円(前年度末140億76百万円)となり、25億60百万円増加しております。

なお、その他のキャッシュ・フローの状況の詳細は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による資産及び負債並びに収益及び費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況を勘案し合理的に判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと実際の結果との間に差異が生じる場合があります。

なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響について、翌連結会計年度は、感染の今後の状況によっては不透明な部分もありますが、通常の事業活動が行えることを前提とし、当連結会計年度末の会計上の見積りを行った結果、当連結会計年度における連結財務諸表に及ぼす影響は軽微なものと判断しております。

当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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