文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「ヤマザワグループは、お客様に安心と豊かさを提供し、地域の健康元気を応援するとともに、従業員一人一人が輝く企業を目指します」を新たにグループ経営理念と定め、「地域に愛される、健康元気な100年企業を目指す」をグループビジョンに掲げております。日々の生活に欠かせない食料品・日用品を販売する事業を通じて、お客様の生活をより豊かにし、地域にとって欠かせない企業となるため、総力をあげて取り組んでおります。
(2)経営戦略
当社グループは、スーパーマーケット事業を核とし、合わせて、ドラッグストア、調剤薬局、食品の卸製造業を展開いたしております。
販売エリアも業態も異なる各社それぞれが自社の強みを充分に活かしつつ、一方で、管理面・システム面の統合を推進することで、グループとして最大限の効果を発揮する「グループ一体運営」の実現を目指してまいります。
スーパーマーケット事業においては、共同仕入・販売戦略の統一、本部機能のスリム化を目指します。ドラッグストア事業においては、調剤のドラッグインストア化の推進、収益のあがる店舗フォーマットの作成に取り組みます。その他事業のサンコー食品においては、デリカセンター建設を足がかりとし、惣菜商品力・供給力の強化、ひいてはSM事業のローコスト化貢献を目指します。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、連結売上高経常利益率を重要な経営指標ととらえており、その目標は、3%であります。業界水準は概ね1.5%~4%程度と認識いたしておりますが、売上高経常利益率3%を継続的に確保することで、各ステークホルダーに対しての適切な還元や、持続的な成長のための投資が可能になると考えております。
(4)経営環境
① 人口減少・高齢化・マーケット縮小
(ア)買物難民の増加(イ)担い手不足・ITによる代替(ウ)ネットスーパー・宅配等需要増
② 業種・業態を超えた競争激化
(ア)ドラッグストア…食品特化店の脅威(イ)ディスカウンター…低価格ニーズにマッチ
(ウ)EC拡大…実店舗に行かなくても購入可能
③ 新型コロナウィルスの影響と今後の動向
(ア)買物行動の変容…時短、ワンストップ(イ)消費行動…節約志向、低価格ニーズ
(ウ)スマホ活用…決済、SNS、アプリによる手段の多様化
④ コスト高騰
(ア)仕入れ価格高騰(イ)光熱費、物流費、建設費上昇(ウ)人件費、採用コスト増
⑤ 社会的要請、技術の進化
(ア)デジタル化推進が急務(イ)SDGsへの対応(ウ)市場区分変更
(5)対処すべき新たな課題
① ライフスタイルの変化への対応
② 付加価値創造、価格戦略(優位性確保)
③ 全員の能力を最大化できる環境整備
④ デジタルを活用した販売促進、生産性向上
⑤ 企業価値向上、サステナブル経営
(6)当社の目指す姿
「すべてのステークホルダーにご満足いただく」ことを基本姿勢とし、企業活動を通じ、お客様・株主様・お取引先様および地域社会との絆をより強固なものとし、そのうえで、従業員が「働いてよかった」と思える魅力的な企業を目指します。
(7)第3次中期経営計画の概要(2023年2月期~2025年2月期)
① 3年後の目標
・営業収益1,050億円、経常利益16億円(経常利益率1.5%)
② 重点課題
(ア)顧客の創造
・商品開発…地元商品開拓・ヤマザワブランド開発と地産地消推進
・価値訴求…提案力のある買いやすい売場づくりと販売力強化
・設備投資(SM事業、サンコー食品)…新店6店、活性化12店、デリカセンター
(イ)新たな生産性の獲得
・業務効率化…ペーパーレス化、アウトパック推進
・DX推進…付加価値業務への人的資源集中と、ITインフラ整備
・商品供給体制の構築…デリカセンター活用、新物流体制の構築
(ウ)サステナビリティ
・地域貢献…食育事業と自治体との連携
・環境対策…CO2排出量削減、食品ロス削減と省エネ対策
・働きやすい環境整備…女性管理職登用推進:6%以上目標、仕事と家庭の両立支援、健康経営優良法人の認定取得
(エ)組織基盤整備
・グループシナジーの追求…業務・仕入、商品供給体制効率化
・スーパーマーケット事業…株式会社ヤマザワ、よねや商事株式会社 2023年3月合併
・サンコー食品…惣菜商品力・供給力強化、SM事業のローコスト化に貢献
・ヤマザワ薬品…調剤のドラッグインストア化促進、収益の上がる店舗のフォーマット作成
(オ)人材育成
・全員の戦力化…現場スキルの強化と、学習による素養向上
・教育制度改革…OJT指導者の育成と、教育ツールIT化
・人事制度・評価制度見直し…給与体系の見直しと、公平性の高い評価制度
(8)新型コロナウィルス感染症の影響と対応
当該感染症拡大に伴う影響として、翌期は、規制緩和により、お客様の外食の利用増加や出店エリア外への往来増加が想定され、収益には若干の影響があると考えられます。しかしながら、感染対策用品の需要が底堅く、当該感染症拡大前に比べ収益のベースが上がっていること、惣菜の伸長、根強い内食需要があることを踏まえると、通期の見通しとしては、前期並みの売上高は確保可能と想定します。
引き続き、お客様の生活基盤を支えるライフラインとして、当社の強みを活かしながら、各種政策の実現により、さらなるご支持をいただけるよう、尽力してまいります。
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