事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

また、当社は、リスクマネジメント、営業秘密管理、情報管理等の社内規程を整備し、コンプライアンスに係る施策やリスクマネジメントの対応施策を審議する機関としてコンプライアンス・リスクマネジメント委員会を設け、毎月開催し、リスク等に関する対応施策について審議しております。当委員会では、国内子会社で選定されたメンバーも四半期毎に当委員会に参加し、当社グループ(当社及び連結子会社)の重要リスクの低減に努めております。

なお、記載しているものは経営層や各部門からあげられたリスクのうち重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクであり、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、株式会社コマツコーサンによる当社に対する公開買付けとそれに伴い予定されている当社の上場廃止については、当連結会計年度末現在において主要なリスクとして判断しておりません。

 

(1)経済情勢及び景気動向に関するリスク

当社グループの売上高は、国内市場に大きく依存しており、日本国内の景気が後退し、民間設備投資及び公共投資の減少に伴い需要が縮小した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

本有価証券報告書提出日現在において、当社は高収益体質への変革を重視し、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画で掲げた基本戦略を通じて業務変革と企業価値の向上を図り、目指す利益目標達成に向けて取り組んでおります。また、当連結会計年度における主な取り組みとして、当社独自の価値創造モデルとして「コマニーSDGs∞(メビウス)モデル」を制定し、事業活動を通じて当社に関わる全てのステークホルダーの皆様が幸福になる経営の実現に向け取り組んでおります。

 

(2)業績の季節変動に関するリスク

当社グループの事業は、年度末にかけて工事の受注及び完成が集中することや工事の進捗が急進する傾向があり、売上高・利益は第4四半期の比重が高くなる傾向にあります。このことから、この時期の需要が経済環境の変化などにより縮小した場合、あるいは、生産・施工能力の確保が適切にできなかった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組みとして、お客様への提案から受注、生産、物流、施工における徹底したロスの排除と合理化を推進するとともに、施工体制確保に向けた支援制度や施工技能向上の取り組みを行いリスク低減に努めております。

 

(3)経営戦略に関するリスク

当社グループは、各市場がもつ社会課題解決を通じて価値を創出し、高収益体質への転換を目指す計画として中期経営計画を策定し、また経営方針等を策定していますが、事業展開の遅れなど様々な要因により中期経営計画や経営方針等、目標を達成できない可能性があります。

主な取り組みとして、本有価証券報告書提出日現在において、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、中期経営目標達成に向けて、収入面、収益面、サステナビリティ、ガバナンスの4つの観点から基本戦略を立て、事業活動を推進しております。

 

(4)新型コロナウイルス感染症等に関するリスク

新型コロナウイルス感染症等による当社グループへの影響は、深刻化、長期化した場合、深刻な経済的影響が生じ、取引先の経済状況に影響を及ぼすことで、売上高の減少や貸倒れが増加する恐れがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組みとして、当社グループは、新型コロナウイルス感染症リスクに対応するため対策本部を設置し、感染予防・防止策等の対応を図っております。

 

 

(5)情報システム、情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業活動の多くを情報システムに依存しており、停電や災害、機器の故障、ソフトウエアの欠陥、サイバー攻撃を含む意図的な行為や過失等により事業活動の停止、機密情報の喪失、個人情報の漏洩などが発生する可能性があります。

主な取り組みとして、当社では様々な情報セキュリティ対策のほか、機器やシステム稼働監視等を随時行っておりますが、これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)市場競争に関するリスク

当社グループは、パーティションの製造及び販売を主な事業としております。この業界は、競合性の高い業界であります。当社グループは、専門メーカーとして高い技術力、サービス力により競合他社との差異化に努めております。しかし、競合他社が当社グループ製品の技術力、サービス力を凌駕し、安価で販売することによって当社グループのシェアを奪取される可能性があります。また、市場からの価格引き下げ圧力が強くなった場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)原材料の調達、物流、施工(サプライヤー)に関するリスク

当社グループは、主要原材料である鋼板とアルミ形材などの原材料の調達や物流、施工等につきましては、基本的には複数のサプライヤーと契約を結び安定的な調達・供給を心がけておりますが、世界情勢等を含む要因による原材料価格の高騰、供給の遅延、人手不足、災害、品質の問題が同時に発生した場合や原材料価格の高騰分をコスト削減などで吸収できず売価に転嫁できない場合など、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組みとして、安定供給の実現を図るために複数購買を行うとともに、安定的なサプライチェーンを維持するため、各取引先に調査を行い、各取引先の事業継続計画(BCP)に関する取り組み状況を把握し、サプライチェーンにおけるリスク管理を行っております。

 

(8)新商品開発に関するリスク

新製品開発につきましては、顧客、市場に適応した魅力ある製品の開発を行っております。しかし、顧客ニーズは多様化しており、顧客、市場から支持を獲得できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らず、これら製品の販売が成功しない場合は、将来の成長と収益性を低下させ、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)コンプライアンスに関するリスク

当社グループは、建設業法に基づく許認可を受けて事業を推進しており、工場及び製品を納める施工現場においては、法令による環境規制を受けております。また、事業活動を推進するにあたって会社法や労働安全衛生法、労働基準法などを含む様々な法令に基づいており、これらの法令及び規制を遵守するためにコーポレート・ガバナンス及びコンプライアンス推進体制を強化しております。これらの法令及び規制を遵守できなかった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの規制の改廃や新たな公的規制の新設などがなされた場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(10)災害等に関するリスク

地震や異常気象などの災害により、当社グループの生産活動が停止しないよう、災害時の危機管理や設備点検などの対策を行っておりますが、予想を超える大規模な災害が発生した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組みとして、当社は地震等の災害や感染症等の危機管理については、リスクマネジメントや安全衛生に関する規程等を定め、災害や火災について定期的な訓練の実施及び必要な備蓄体制を構築しております。

 

(11)環境に関するリスク

当社グループは、気候変動による世界的な平均気温の4℃上昇が社会に及ぼす影響は甚大である事を認識し、企業活動を通じて気候変動を抑制することを目指し活動することが重要であると考えております。脱炭素社会の実現に向けて、SBT認定の取得や再エネ100宣言RE Actionへの参加などを通じ、2030年に向けて目指す指標として、温室効果ガス排出量を中心とする環境負荷を2018年度比で50%削減することを定めました。また、その指標を達成するために具体的な数値目標をKPIとして設定し事業活動に組み込み、さらに太陽光発電システムの導入促進や産業廃棄物排出量の削減など再エネ・省エネ活動を推進しております。これらの活動が計画通りに実行できず、達成すべき指標が未達成となった場合は社会的信用が失墜する等の恐れがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)ダイバーシティ&インクルージョンに関するリスク

当社グループは、不確実性が増していく世の中で生き残っていくためには、イノベーションの創出とすべての従業員がいきいきと働ける環境を作るため、ダイバーシティ&インクルージョンの推進が必要不可欠であると考えております。

主な取り組みとして、女性のエンパワーメントや障がい者及び外国人雇用の促進などを含む多様性の確保とそれらを通じたイノベーションの促進、生産性向上、教育制度の充実などに努めております。なお、2030年に向けた指標を女性従業員比率、女性管理職比率、障がい者比率など、それぞれ計画を立てて取り組んでおります。これらの計画が達成されなかった場合は、多様な人財の活躍が得られず、イノベーションの促進や生産性の向上が十分に実現できず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)設備投資に関するリスク

当社グループは、事業の維持及び成長などの為に継続的な設備投資を行っております。しかし、その設備投資が延期もしくは遅延した場合は、受注機会を喪失する恐れや業務効率の低下などが考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

主な取り組みとして、生産設備の老朽化対応や新規設備、システム投資など計画的な設備投資を行っております。

 

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