課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、資源事業を社業の柱とし、社会のニーズに応じた良質な資源の安定供給を図ることにより、発展・拡大してまいりました。今後とも、資源の開発・安定供給に努めてまいります。

 機械・環境事業につきましては、社会のニーズに応じた良質な商品を提供するとともに、事業フィールドの拡大を図ってまいります。さらに、不動産事業や再生可能エネルギー事業についても、総合資源会社としてグループの総合力を発揮し、持続的成長を実現することにより、株主、取引先及び地域社会に貢献してまいります。

 

(2) 第1次中期経営計画の総括

 当社グループは、平成30年度から令和2年度を対象とした第1次中期経営計画を策定し、実行してまいりました。基本方針は「将来の大型投資案件を見据え、強靭な経営基盤を構築する」としており、大型投資と位置付けた鳥形山鉱業所(石灰石)の第3立坑建設工事、八戸鉱山(石灰石)の新規鉱区開発、アルケロス銅鉱山開発など新規鉱源の確保や安定供給体制の確立に向け、将来の成長を見据えた大型投資を実施しつつ、経営基盤強化のため鉱物資源の価値向上や生産性向上、コスト削減を推進することで、最終年度である令和2年度に営業利益100億円以上の達成を目指すものでありました。
 大型投資案件への取り組みについては鳥形山鉱業所第3立坑及び八戸鉱山新規鉱区開発は順調に進捗しましたが、アルケロス銅鉱山開発については環境許認可手続等、新型コロナウイルス感染症の影響により遅れが生じております。鉱物資源の価値向上については平成30年度、令和元年度は順調に進捗したものの、令和2年度の経済情勢悪化により未達となりました。営業利益目標についても、石灰石主要取引先である鉄鋼メーカーの構造改革に加え、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済低迷による高炉一時休止などの影響で販売量が大きく減少し、さらに令和3年1月の鳥形山鉱業所長距離ベルトコンベア火災事故による生産品減販の影響も加わり、資源事業(鉱石部門)の業績が大幅に悪化し、利益目標に対し13億円の未達となりました。

 

(3) 第2次中期経営計画の概要と実現に向けた取り組み

 当社グループは、令和3年度から令和5年度の3ヶ年を対象とする第2次中期経営計画を策定し、令和3年5月に公表しております。本中期経営計画の概要は以下のとおりであります。

① 長期ビジョン

 資源の開発・安定供給を通じて社会に貢献するとともに、「総合資源会社」としてグループの総合力を発揮し、持続的成長を実現する。

 

② 基本方針

・大型投資を着実に実行し、持続的成長へ向けた資源の獲得を目指す。

・国内外の需要動向に対応した経営資源の配分を行う。

 本中期経営計画期間は将来の成長を見据えた大型投資の本格的実行期間となります。鳥形山鉱業所第3立坑は令和5年度からの本格運用を目指し建設中であり、開発中の八戸鉱山新規鉱区及び開発準備段階であるアルケロス銅鉱山開発についても開発を推進し、次期中期経営計画期間での本格操業を目指す計画であります。このような積極投資に耐えうる収益の確保と財務の健全性を維持しながら、国内外の需要動向、特に石灰石の主要納品先である鉄鋼メーカーの構造改革などに臨機応変に対応していくことが重要課題と認識しております。このため、全ての事業において、成長分野の見極めや需要の開拓を推進するとともに、SDGsへの取り組みと事業活動の両立を図ります。

イ.資源事業(鉱石部門)の取り組み

 主力生産品である石灰石の将来的な国内需要減少を見据え、海外市場へのグローバル展開を目指します。また、安定供給体制を再構築するとともに、新技術導入による生産合理性・経済性の向上及び鉱物資源の価値向上に努めることで収益基盤の強化を図ります。資源の枯渇に対しては、国内外問わず継続的に新規鉱源の確保を図ってまいります。

 

ロ.資源事業(金属部門)の取り組み

 鉱山事業と製錬事業の取扱い数量をバランスさせ、外部要因に左右されにくい収益構造を目指すべく、既存銅鉱山の鉱量増大、新規銅鉱山の調査・開発を推進します。また、営業管理により銅価の変動や買鉱条件の影響を最小限に抑えて収益確保を図るとともに、製錬事業の安定した黒字化の実現のため、製錬コスト低減を最優先課題とした業績改善を図ってまいります。

ハ.機械・環境事業の取り組み

 世界的な環境規制の強化を需要拡大の機会として捉え、国内外問わず事業収益の拡大を目指します。水処理剤においては、次世代型商品の開発による新規需要の開拓や主にアジア圏での生産工場の新設による海外市場の開拓を図ってまいります。集じん機においてもアジア圏を中心に市場を開拓するとともに、集じん機フィルタの製造自動化等による価格競争力の強化を図ってまいります。また、分煙機においても新規用途展開による拡販を目指します。

ニ.カーボンニュートラルの実現に向けたSDGsへの取り組み

 本業である鉱山業から生じる環境負荷の低減は重要な経営課題であるという認識のもと、資源事業をはじめとする各事業活動を通じてSDGsに取り組んでいくとともに、水素やリチウムの資源回収技術の研究による貢献可能性を追求するなど、事業活動とSDGsへの取り組みの両立を図りながら、カーボンニュートラルの実現へ向けて取り組んでまいります。

 

③ 財務指標と中長期経営目標

総資本の効率的な運用によるROA(総資本営業利益率)の向上と安定した自己資本比率の維持の両立を目指します。

令和5年度は鳥形山鉱業所第3立坑の稼働に伴う償却費の増加や、アルケロス銅鉱山開発に伴う借入金の増加により、ROAと自己資本比率は一時的に低下しますが、中長期的には、投資回収による借入金の返済や償却費の低減により、ROA7%以上、自己資本比率60%以上の目標としております。

 

 

令和5年度目標

 

中長期目標

ROA(総資本営業利益率)

4%以上

 

7%以上

自己資本比率

57.5%以上

 

60%以上

 

 

④ 利益計画

令和4年度末完成予定の鳥形山鉱業所第3立坑の償却開始により令和5年度は営業利益が一時的に低下する計画であります。

 

 

令和3年度計画

令和4年度計画

令和5年度計画

営業利益(億円)

94

90

73

 

 

 

 

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