1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
<CEOメッセージ>
|
生きる歓びを分かち合える世界の実現に向けて
ステークホルダーの皆さまと共創する
|
代表取締役社長/CEO
芳井 敬一
|
|
第6次中期経営計画を
振り返って
|
|
第6次中期経営計画は当初、戸建・賃貸住宅領域は再成長に向けた基盤整備を、商業・事業施設領域は継続的な事業拡大を目指しましたが、2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、当社グループは、ステークホルダーの命と健康を守ることを最優先とし、2020年4月の緊急事態宣言下においては施工現場を一時休工するなど業界きっての対応を取りました。お客さまとの対面機会の減少や企業による設備投資の減少、またホテル・スポーツクラブ運営事業への低迷の影響を受け、最終年度である2021年度については、計画策定時の業績目標は未達となりました。しかしながら、ニューノーマルに対応する新しい需要の取り込みや、開発物件売却の積み増し、海外における戸建住宅事業の拡大等により、売上高は過去最高となりました。ROEについては利益水準の低下により、目標としている13%は未達となりましたが、配当性向は30%以上を維持し、配当金額については、12期連続の増配を実現することができました。一方、2021年12月には、2019年度に発覚した「施工管理技士技術検定試験の実務不備問題」への行政処分として22日間の営業停止処分を受け、“法を守ること”の大切さを再認識しました。この3年間は、いくつかの問題があり、皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしました。改めてお詫び申し上げます。これらを教訓として、グループのガバナンスを徹底的に強化してきましたが、引き続きガバナンス体制の強化・充実に取り組んでいく所存です。
|
創業者精神を継承し、
お客さまに寄り添う
個客志向に原点回帰する
|
|
私たち大和ハウスグループは、「共に創る。共に生きる。」を基本姿勢として、戸建住宅・賃貸住宅などのハウジング領域をはじめ商業施設・事業施設などのビジネス領域に至るまで、ハウスメーカーの枠を越えた多彩な事業を通じて、ステークホルダーの皆さまと共にこれまで歩んできました。特に、創業者は「お客さまに愛される大和ハウスに」と常々社員に語っており、多くのお客さまと共に歩み、そして出会えた歓びが、私たちの事業の原動力となっています。
現在は、建物を建てることだけにとどまらず、そこに生きる人々の暮らしを支え、また生活インフラ全体における社会課題の解決に向けた新たな価値創出を実現することで、さらなる成長を目指しています。土地を起点とした複合的な事業提案力を当社グループの最大の強みとしていますが、生活インフラや住まい方・暮らし方を含む、“まち”全体に対して複合的な事業を提案する力を、今まで以上に強化していきたいと考えています。
そして国内だけでなく世界のニーズへ対応するために、創業から大切にしている個客思考、「お客さまと共に。」この姿勢を忘れることなく、取引先や地域社会とも協働して取り組んでいきます。また、新たな価値創出をスピーディーに実現するためにデジタル技術を最大限に活用していきます。
|
大和ハウスグループの
“将来の夢”
|
|
当社グループは、創業者精神「儲かるからではなく、世の中の役に立つからやる」を原点に、時代背景や社会の変化に合わせて多様化するニーズに対応し、事業を多角化してきました。しかし、急速に進む価値観の変化など、これからの時代は今までの成功体験が通じるとは思えません。そこで「“将来の夢”が人や企業を成長させる」という創業者の想いに立ち返り、100周年を迎える2055年に向けて、どのような社会を創り出したいか、そのために何をなすべきかというテーマを掲げ、若手からベテランまで全従業員参加型の“将来の夢”プロジェクトを立ち上げました。約7万人にのぼるグループ全従業員とともに、1年間かけてこれからの社会課題について話し合い、私たちの存在意義について議論を重ねました。そして導き出された“将来の夢”をパーパスと定義し、今後、当社グループが成長していくための新たな羅針盤としました。
今回、本プロジェクトを通じて、すべての世代の従業員が「社会へ貢献したい」という熱い気持ちと「数字に対する強いこだわり」を持っているという大きな気づきがありました。振り返ってみれば、この2点が、私たちのこれまでの成長を支えてきたのではないかと感じています。
“将来の夢”すなわち「創り出したい社会×当社グループの役割」は、「生きる歓びを分かち合える世界の実現に向けて、再生と循環の社会インフラと生活文化を創造する」ということ。その中心にあるのは、何よりも先ずは顧客であるお客さま、そして従業員や取引先です。私たちを取り巻くすべての人の幸せがあってはじめて自分たちの幸せがあるという考え方です。この“将来の夢”(パーパス)をステークホルダーの皆さまと共有し、実現していくことで、愛される大和ハウスグループを未来につなげ、企業価値の向上を目指していきます。
|
パーパスの実現に向けた
6つのマテリアリティ
|
|
“
将来の夢
”
(パーパス)の実現に向け、「再生と循環を前提とした価値の創造」「デジタルによるリアルの革新」「多様な自分らしい生き方の実現」を当社グループが取るべきアクションと定義し、このたび6つのマテリアリティを特定しました。
①サーキュラーエコノミー&カーボンニュートラル-再生と循環を実現
する環境経営の推進
②地域社会の再生-日本国内における社会課題解決型事業
③グローバリゼーション-海外での社会課題解決型事業の展開
④DE&I(※)-多様な価値観を受容し価値創造に活かす組織文化の醸成
⑤デジタル変革-生き方の革新のためのデジタル技術の最大活用
⑥ガバナンスー未来を創るガバナンス
※ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン:社会の多様性、公平性、包摂性
|
第7次中期経営計画
再生と循環の社会インフラと生活文化の創造に向け、
「持続的成長モデル」を構築する
|
|
第7次中期経営計画では、マテリアリティを念頭に、第8次中期経営計画以降の成長・企業価値の最大化も見据えた持続的成長モデルを構築します。3つの経営方針「収益モデルの進化」「経営効率の向上」「経営基盤の強化」のもと、各重点テーマに取り組みます。
これらの取り組みにより「事業の推進」と「基盤の強化」の好循環をさらに加速させるべく、「事業の推進」においては、請負型・開発型ビジネスを維持しつつ、海外事業とストック事業を拡大させるとともに、「再生・循環」をキーワードとした事業を推進し、持続的な成長を実現する収益モデルへと進化を図ります。「基盤の強化」については、人的資本の価値向上、DXによる顧客体験価値向上と技術基盤の強化、ガバナンスのさらなる強化に努めます。
最終年度の2026年度の業績目標は、売上高5兆5,000億円、営業利益5,000億円、親会社株主に帰属する当期純利益3,400億円とし、引き続きROE13%以上を目指します。また従業員の働きがい実感度を最大化させるとともに、2030年度までの新たなカーボンニュートラル計画を掲げ、環境経営を推進していきます。
なお、7次中計では、期間を5ヵ年に設定しました。当社グループの事業は、投資が不要な請負事業が中心であったところから、不動産開発事業のように先行投資が必要な事業の割合が増加してきています。不動産開発事業は、土地の仕入れから始まり、時間をかけて土地に磨きをかけていくため、結果が出るまでには一定の時間を要します。開発から売却まで高速で回転する収益モデルは、資本効率の向上にはつながりますが、従業員には今まで以上に負荷がかかり、労働人口の減少という観点からも持続性のある働き方が実現できるとは思えません。そこで、従業員や、取引先、お客さま、地域社会といったあらゆるステークホルダーの利益に配慮するステークホルダー資本主義を実現していくためにも、中長期的な価値創造に向けて収益モデルを進化させたいと考えています。“将来の夢”を踏まえ、今一度原点に立ち返り、お客さまに最も満足いただくために提供するべき“価値”は何かを改めて考えるとともに、時間をかけてステークホルダーの皆さまとの関係性を強固にすることで、持続的な成長モデルを構築していきます。
|
マテリアリティに向けた取り組みについて
①サーキュラーエコノミー
&カーボンニュートラル
-再生と循環を実現する
環境経営の推進
|
|
環境課題への取り組み、気候変動への対応は、未来の子どもたちの「生きる」を支える取り組みだと認識しています。そうした考えのもと、環境課題に対しては、いち早く取り組んでおり、2021年8月には、2050年のカーボンニュートラルを目指す方針を公表しています。その実現に向けバックキャスティングし、2030年には、バリューチェーン全体での温室効果ガス排出量を2015年度比で40%削減する目標を掲げました。この目標達成に向け、7次中計では全事業で「カーボンニュートラル戦略」に取り組んでいきます。
まず、2040年に達成を目指すとしておりましたRE100(再生可能エネルギー100%)を17年前倒しし、2023年度の達成を目指すことに変更しました。既に、当社グループの電力使用量の1.3倍となる再生可能エネルギーの発電を行っており、これらの再生可能エネルギー価値を取得(非化石証書を購入)することで達成できる見込みです。私たちは自ら再生可能エネルギーをつくり、それを使う「再生可能エネルギーの自給自足」に取り組み、再生可能エネルギーの普及とRE100の達成を両立します。
一方、新築する自社施設に加え、各事業においてはZEHやZEB(※)の普及を進め、2030年には当社が新たに提供するすべての建物は原則ZEH・ZEBとすることを目指します。また、すべての建物に太陽光パネルの設置も進めていきます。これは、環境付加価値についてしっかりとご説明、ご理解いただいた上で、お客さま自身による設置を提案し、お客さまの事情により設置ができない場合は、当社が屋根をお借りし、自ら設置することで、100%の搭載を目指します。こうして発電した電力を、お客さまに使っていただくことでお客さまの、ひいては世の中の脱炭素化に貢献していきます。このように幅広い取り組みを行うことで、環境への取り組みと企業収益の両立を図り、2050年までにカーボンニュートラルを実現していきます。
※ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、ZEB:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル
|
②地域社会の再生
-日本国内における
社会課題解決型事業
|
|
当社グループは、日本国内において深刻化している少子高齢化、空き家問題、地方や郊外の過疎化を対応すべき課題と認識し、その解決に向けた事業を推進しています。
|
|
|
リブネスタウンプロジェクト
私たちがこれまで開発してきた郊外型住宅団地(ネオポリス)等では、建物の老朽化や少子高齢化などの課題に直面しています。リブネスタウンプロジェクトは、「つくった責任、つかう責任」がなければ新しいまちをつくる資格はないという考えのもと、私たちが改めてまちづくりに関わることで、これらの課題を解決し、まちに活力と魅力を創出したいという想いを込め、「再耕」として、さまざまな実証実験をしながら取り組みを進めています。
「再耕」のためには、まちを支えてきた人々に「ここで過ごせてよかった」、新しい世代には「このまちに移り住みたい」と思ってもらえることが大切です。行政などと連携し、高齢者の健康維持に向けた取り組みや子育て支援の仕組みを既に検討しています。昨年は、コミュニケーションの場の創出に向けて、既存住宅をリノベーションした集会所を設置し、地域のお困りごとやニーズに対応しました。最近ではリモートワークの急速な浸透により、まちが鉄道沿線にある必要性も少なくなっています。社会変化に応じて多様化する価値観に応じて、新しい生き方の提案、新しい市場の創出を図っていきます。既に8ヶ所で進めていますが、今後さらに取り組み先を増やし、世代を超えて幸せが循環するまちづくりを手掛けていきます。
|
|
|
複合型開発
「再生と循環」を実現するためには、地方都市や郊外での地方創生に対して、地域経済の活性化や雇用創出に取り組まなければなりません。事業を通じてその地域のポテンシャルを最大限に引き出すことが、地域の活性化に貢献するものと考えています。これまでも広島や札幌などで住宅や商業施設、ホテルなどの複合再開発を手がけましたが、2021年度は、創業以来、多くの食品工場や冷凍・冷蔵倉庫を提供してきたノウハウを活かし、安全・安心な食の流通の再耕に向けた貢献として、富山県の公設卸売市場の建て替え事業にも着手しました。今後も、当社の強みのひとつであるグループのリソースを活かした複合開発・再開発を強力に推進していきます。
|
|
|
街並みの形成
現在、『再生可能エネルギーを活用したまちづくり』を全国で進めていますが、2021年には、施工から暮らしの電気まで、すべてを再生可能エネルギーでまかなう『実質再生可能エネルギー電気100%のまち「船橋グランオアシス」』が完成しました。
一方、街並み形成においては、今後、物流施設はひとつの重要な要素になると考えています。大型物流施設を建設することで雇用が生まれ、その地域の経済の活性化に貢献することができます。また当社では、開発した物流施設の屋根に太陽光発電システムを設置し、再生可能エネルギー電気を供給することで、環境エネルギー事業の拡大と社会への再生可能エネルギーの普及を同時に進めています。物流施設は、万が一、停電になっても電気を供給することが可能になっていることから、地域の防災拠点として活用する取り組みも進んでいます。
また、6G/7Gに向けたデータセンター整備、植物工場・陸上養殖施設などによる農業や漁業の工業化といった、生活インフラを支える施設開発にも注力していきます。住むだけのまちづくりではなく、社会課題の解決やその地域の特性を活かせるまちづくりを推進し、新しい街並みを形成していきます。
|
③グローバリゼーション
-海外での社会課題解決
型事業の展開
|
|
海外事業においては、国・地域によって異なる社会課題や地域の状況・フェーズに合わせたより価値の高いサービスの提供、国内外のノウハウの共有など、社会課題解決を見据えた地域密着型の事業展開が必要であると考えてきました。例えば、2008年頃から展開してきた中国の分譲マンション事業では、日本式の顧客サービス提供を取り入れ、お客さまの不満やトラブルにすばやくきめ細かく対応してきた実績が高く評価されています。まさしく現地のお客さまニーズを私たちの持つサービスで実現したケースと言えるでしょう。
7次中計では、米国と東アジアを重点領域として位置づけていますが、米国では3社(Stanley Martin、Trumark、CastleRock)の経営方針を尊重しながら、日本の優位性を加味し、事業を展開していきます。特に、現地のニーズに即した高品質な商品を安定的に供給するために、グループ購買の検討や、生産体制の高効率化を推し進めるなど、人手不足を見据えた「工業化」の手法も導入していく予定です。これらの取り組みを通じて生産体制を整備し、供給戸数10,000戸超の達成を目指します。
|
④DE&I-多様な価値観を
受容し価値創造に活かす
組織文化の醸成
|
|
人財および組織体制については、ノウハウの共有や他社との協業による価値創出など、オープンイノベーションも含め、経営基盤の強化を進めていきます。事業領域が多岐にわたり、さらなる成長を目指す当社グループにとって、人財の育成および獲得は最重要課題と認識しています。
人財育成の場としては、2021年10月、みらい価値共創センター『コトクリエ』を奈良県に開所しました。企業理念の第一にある「事業を通じて人を育てること」を具現化する施設として、当社グループ従業員に留まらず、広く地域の皆さまや子供たちが活用できる、社会にオープンな場所としていきます。あらゆる世代がともに学び、考え、お互いに刺激を受け合いながら成長する場となるよう、さまざまなカリキュラムや活動を用意しています。このセンターから未来の価値を共創する「人財」が育ち、よりよい社会づくりに貢献できることを期待しています。
当社グループは、住宅メーカー、不動産デベロッパー、ゼネコンなどさまざまな顔を持っています。他に類を見ないポートフォリオを構築することができたのは、仕事をパッケージ化せず、お客さまそれぞれの課題をきめ細やかに、そして柔軟に解決してきたことによるものです。また、異なる考え方を持つ人財を育成すると同時に、キャリア採用などを通じて多様な経歴を持つ人財の獲得を重視してきた結果とも言えます。さまざまな個性やスキルを持ち寄って会社を発展させ、ステークホルダーの皆さまとのつながりを大切にしながら、時代背景に応じて変化する社会課題やお客さまのニーズにお応えしてきたことは、当社グループの一番大きな財産です。こうした企業風土を守り、磨いていくことが、独自性あふれる商品・サービスを生むために必要なことだと考えています。
また今後は、リーダーとなる人財には、多様な価値観を活かすことのできるマネジメントスキル(対話力・ルール策定力など)の習得が今まで以上に必要になると考えています。グループ会社間での交流も活発化させながら、マネジメント層の多様性確保、すなわち組織としてのダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進していきます。
|
⑤デジタル変革
-生き方の革新のための
デジタル技術の最大活用
|
|
当社グループのデジタル変革とは、お客さまへの提供価値の最大化と、安全性・生産性・品質を確保するものづくりの革新であり、生き方・働き方の革新に向けたデジタル技術の活用を意図しています。喫緊の課題である労働人口の減少、建設業界の厳しさ、労働時間規制に対応していくために、人手やコストをかけないシステム構築に向け、建設現場において最も重要である安全性・生産性・品質を確保しながら、省人化・無人化を進め、業界のリーディングカンパニーとして建設DXを推進していきます。
さらには業務プロセスの革新にデジタル技術を活用することで、新たな付加価値創出も目指していきます。加えて、当社グループが保有する多くのお客さまや建物の情報をビッグデータとして活用することで、当社グループの強みである情報資源のさらなる価値向上を図り、将来的にはお客さま一人ひとりに合わせた生き方・働き方をより豊かにする商品・サービスの提供を目指します。
|
⑥ガバナンス
-未来を創るガバナンス
|
|
事業を通じて人を育て、持続可能な未来をつくるためのガバナンス強化も重要な課題です。次世代の経営人財の拡充に向けては、事業環境の変化に応じた柔軟な経営人財を配置するため、多様性を考慮した戦略的サクセッションプランを実施しています。2020年度から導入したサクセッションプラン「D-Succeed」から、すでに9名を経営人財として、事業所長や執行役員に登用しました。特に事業所長については、これまでは営業部門からの選出が中心でしたが、今回より技術・管理部門からも選出しており、多角的な視点からの事業経営を強化しています。このように事業所経営や、グループ会社社長という経験を積むことで、経営者としてのスキルや視座を高めることは、ひいては将来の経営幹部候補としての経営人財育成にもつながると考えています。
また、シナジーの創出によりグループ全体の成長を加速させるために、グループ会社との経営人財の交流も進めています。2022年4月、グループ会社の社長を大和ハウスの人事系担当役員に起用しましたが、DE&Iの推進につながる変化を期待しています。
2021年4月より導入した事業本部制では、事業本部長への権限移譲を進めて迅速な経営判断をする体制を構築してまいりましたが、当初想定していたよりもスピード感をもって機能しており、徐々に成果が生まれてきています。
|
ステークホルダーの皆さまへ
すべてのステークホルダーの皆さまから愛される存在であり続けます
創業者・石橋信夫の精神・企業理念はこれからも受け継ぎ、実践していくものであり、時代や会社の業態がどんなに変わろうとも、変わることはありません。全従業員が新たな羅針盤(“将来の夢”)が示す未来に向けて取り組み、すべての人の「生きる」を支えながら、これからもお客さまや社会の期待に応え、株主の皆さまの期待にも応える会社へと成長し続け、社会の公器として、社会的な責任・役割を果たしていきます。
<TCFD(気候変動財務情報開示タスクフォース)への対応>
当社グループでは、「気候変動の緩和と適応」を重要な経営課題のひとつに位置づけ、気候変動戦略の遂行に責任をもつ環境担当役員を選任。環境担当役員を委員長とする「全社環境推進委員会」を設置しております。年2回実施する当委員会は、気候変動を含む当社グループの環境活動に関する基本的事項及び環境に関するリスクや機会について審議・決定し、全グループの環境活動を統括しております。
また、中期経営計画に合わせて策定している環境行動計画「エンドレス グリーン プログラム」は、グループ全体の気候変動問題に関する戦略・パフォーマンス目標・計画・リスク管理方針が含まれており、環境経営に関する重要な事項として、取締役会への報告事項としております。なお、計画期間中は、各種管理指標の実績の取りまとめに合わせて、年1回、環境担当役員が取締役会に進捗状況を報告し、適宜、戦略や目標、計画等の見直しを行っております。
2021年度は、取締役会において新・環境行動計画「エンドレス・グリーン・プログラム2026」の基本計画について審議を行い、2026年度環境目標の水準を決議いたしました。
会議体
|
主なメンバー
|
気候変動に関する主な役割
|
開催頻度
|
取締役会
|
取締役、
社外取締役
|
気候変動戦略の監督
|
月1回程度
|
コーポレートガバナンス
委員会
|
代表取締役、社外取締役、
監査役、社外監査役
|
気候変動戦略に関する重要事項について討議のうえ、取締役会に提言
|
年2回程度
|
全社環境推進委員会
|
環境担当役員、
事業本部環境統括責任者、
本社機能部門長
|
気候変動戦略の立案・審議・決定、全社管理指標の進捗管理
|
年2回程度
|
グループ環境経営会議
|
グループ会社環境担当役員
|
気候変動戦略のグループ展開
|
年2回程度
|
事業本部環境委員会
|
事業本部長、環境統括責任者、
環境推進責任者
|
気候変動戦略の実行、個別管理指標の進捗管理
|
年2回程度
|