当社グループの報告セグメントは、ヒューマンソリューション(HS)事業、エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス(EMS)事業、パワーサプライ(PS)事業の3つで構成されています。
製造派遣・製造請負を柱とするHS事業は、当社グループの原点であり、日本マニュファクチャリングサービス株式会社を母体とし、事業を開始しました。事業の裾野をモノづくりへと広げる中、HS事業とシナジーが活かせる技術ノウハウの獲得を目的に、2010年7月に株式会社志摩電子工業およびそのグループ会社を、2011年7月に株式会社テーケィアール(現・株式会社TKR)およびそのグループ会社を経営統合し、EMS事業を発足させました。2014年10月には、開発、設計といった製造における上流プロセス機能および技術力の確保を目的に、パナソニック株式会社(現・パナソニックホールディングス株式会社)から一般電源事業を譲り受け、パワーサプライテクノロジー株式会社においてPS事業を発足させました。これにより、人材派遣および製造請負を展開するHS事業、電子・電気機器の製造受託を行うEMS事業に加え、電源関連製品の開発から設計、製造、販売まで行うメーカー機能としてPS事業を有する、独自性ある事業体となりました。
2017年4月には、持株会社体制へ移行し、HS事業は「日本マニュファクチャリングサービス株式会社」が事業承継し、グループ事業統括・経営管理を担う「nms ホールディングス株式会社」と、個別事業を担う「事業会社」の機能をより明確にした事業構造となっています。
なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これによりインサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
各事業の概要は以下のとおりです。
(1)HS事業
HS事業は、国内/海外におけるマニュファクチャリングサービス全般を日本・中国・ASEAN諸国にて展開しています。お客様のニーズに合わせ、機動的な人材確保に加え、グループ内EMS事業の省力化ノウハウを活かした生産効率向上の複合提案も行っています。また、研修施設や日本語教育システムなどを活用し、外国人材定着支援サービスも展開しています。主な事業内容は以下のとおりです。
国内/海外におけるマニュファクチャリングサービス全般
・製造事業(受託・請負・派遣・紹介)
・生産系エンジニアリング事業(受託・派遣・紹介)
・IT・設計開発エンジニアリング事業(受託・派遣・紹介)
・テクニカルサービス事業(各種リペア・リワーク・解析等/カスタマーサービス全般)
・ロジスティクスサービス事業(3PL/流通加工/派遣)
・外国人技能実習制度に関わる入国後教育研修の受託および実習生受け入れ先への業務支援
・省力化装置事業
また、2019年5月31日付で連結子会社である北京中基衆合国際技術服務有限公司は中基縦合(上海)人力資源服務有限公司に社名を変更、2020年1月4日付で日本マニュファクチャリングサービス株式会社のエンジニア派遣事業をneo テクノロジー株式会社に承継させる吸収分割を実施し、併せて、neo テクノロジー株式会社をnms エンジニアリング株式会社に社名を変更、2021年10月1日付で日本マニュファクチャリングサービス株式会社を存続会社とし、nms ロジスティクス&テクニカルソリューション株式会社を消滅会社とする合併を行っています。
(2)EMS事業
EMS事業は、実装・プレス・成型・完成品組み立て、さらには、試作、部品調達、検査など広範囲にわたるノウハウを有し、高い実装品質と低コストの生産ライン構築で、一貫生産・量産はもちろんのこと、プロセス単体・少量多品種など、お客様のニーズへの機動的な生産対応を行っています。海外においては、中国、マレーシア、ベトナムに生産拠点を展開しており、2018年12月には米国・テキサス州に拠点を設立、2019年3月31日にはソニー株式会社(現・ソニーグループ株式会社)から同社米国法人Sony Electronics Inc.の事業部門Sony Service and Operations of Americasの機能および事業、ならびにメキシコ生産拠点を事業譲受するなど、グローバル事業体制の拡充を図っています。主な事業内容は以下のとおりです。
・電子機器製造受託サービス(基板実装、基板組立、簡易プレス、樹脂成型、組立 等)
・電子機器修理サービス
・車載関連機器・部品の設計・開発・製造
・お客様とのシェアリングビジネス、これにかかる設計・開発・営業
・スタートアップソリューション事業
・3Dプリンター事業(設計および製造、販売、修理、保守)
なお、事業譲受完了に伴い、メキシコ生産拠点はTKR de México S.A. de C.V.に社名変更しました。
また、国内事業の基盤強化を目的として、2021年1月1日をもって、株式会社テーケィアールを存続会社とし、テーケィアールマニュファクチャリングジャパンを消滅会社とする合併を行い、併せて、株式会社テーケィアールは株式会社TKRに社名変更しています。
(3)PS事業
PS事業は、電源専業メーカーとして、「安全・安心」を追求した電源・電源関連部品をお客様に提供しています。日本および中国において拠点展開する一方、新たな事業の柱として、主軸の電源・電源関連部品に加え、クルマや産業機器類の「電動化」に対応するEV関連製品を開発し、新規分野への参入を行っています。主な事業内容は以下のとおりです。
・カスタム電源(スイッチング電源、高圧電源)の開発・設計・製造・販売
・マグネットロールの開発・設計・製造・販売
・各種トランス(スイッチングトランス、高圧トランス)の開発・設計・製造・販売
・電池マネジメントシステム関連製品の開発・設計・製造・販売
なお、PS事業における販売体制一本化を目的として、2020年7月1日にPower Supply Technology(Hong Kong) Co., Limitedを設立、TKR Hong Kong LimitedからPS事業の販売機能および資産を譲受し、2021年1月より事業を開始しております。
以下に、各事業の事業系統図を記載いたします。
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