当連結会計年度の当グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2021年12月31日)現在において当グループが判断したものであります。
また、当グループは、食品事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に記載された区分ごとの状況については、記載を省略しております。
当グループは、継続して経常損失を計上していることから、利益剰余金が減少傾向にありますが、当面の資金の手当はできております。また工場の土地・設備などの資産は自社の所有であり、資産は潤沢である中で、自社の強みを生かしたジャンルでの売上確保・利益確保により財政状態を良化できると考えております。
当連結会計年度末の資産合計は18,009百万円となり前連結会計年度末より528百万円減少しました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ現金及び預金の減少などにより、残高5,691百万円と前連結会計年度末より168百万円減少しました。
有形固定資産は、減価償却費などにより、残高7,829百万円と前連結会計年度末より194百万円減少しました。
投資その他の資産は、残高4,421百万円となり前連結会計年度末より158百万円減少しました。
当連結会計年度末の負債合計は10,523百万円となり前連結会計年度末より163百万円増加しました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ短期借入金等の増加などにより、残高6,943百万円と前連結会計年度末より533百万円増加しました。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ長期借入金の減少などにより、残高3,580百万円と前連結会計年度末より369百万円減少しました。
当連結会計年度末の純資産合計は7,485百万円となり前連結会計年度末より692百万円減少しました。前連結会計年度末に比べ、利益剰余金の減少などによります。
当連結会計年度(2021年1月1日~2021年12月31日)において、売上高では、主軸であるテレビアニメキャラクターの商品は複数のキャンペーンが奏功し、前年を上回る結果となりました。
また、プライベートブランド(PB)商品及び業務用食材パンにおいては、コンビニエンスストア向け調理用パンやハンバーガーショップ向けバンズが好調に推移したほか、全国展開するチェーンとの新たに取引が開始されるなど、未だコロナ禍における人流の回復が思わしくない中で売上増加となり、将来的にも安定した売上確保が見込まれることとなりました。
更に、新領域の商品群(ロングライフ商品のパン、OEM商品の冷凍ケーキ、冷凍ピザ生地など)については、新たに習得した技術と新しい設備をもって、通年生産可能な取引先の獲得や品数及び生産ラインを拡充することができ、売上が伸長しました。
一方、NB商品では、同業他社との競合が一層厳しくなっているドラッグストア及びスーパーマーケットにおいて大幅な売上減少となり、売上全体の足枷となりました。
以上の結果、当連結会計年度のパン部門の売上高は17,475百万円と前連結会計年度に比べ180百万円の減収、和洋菓子部門の売上高は3,901百万円と同比315百万円の増収、その他の売上高は、主に子会社における菓子類の販売が低調に推移したことで2,486百万円と同比292百万円の減収となりました。
よって、当連結会計年度の売上高は23,864百万円で、前連結会計年度比157百万円の減収(0.7%減)、営業損益は、原材料費の効率的運用による抑制、販売管理費では物流コストの低減に努めましたが、原材料価格及び電気・ガス料単価の高騰などにより、633百万円の損失(前連結会計年度は462百万円の営業損失)、経常損益は、賃貸収入など営業外収益233百万円、支払利息など営業外費用123百万円を計上した結果523百万円の損失(前連結会計年度は354百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損益は、減損損失による特別損失176百万円を計上した結果739百万円の損失(前連結会計年度は368百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当連結会計年度の売上高は23,864百万円(前連結会計年度24,021百万円)と前連結会計年度に比べ0.7%の減収となりました。
営業損益は、原材料費の効率的運用による抑制、販売管理費では物流コストの低減に努めましたが、抑制施策を上回る原材料費の高騰や売上の減少影響により、633百万円の損失(前連結会計年度462百万円の損失)を計上いたしました。
しかしながら、2021年度の基本方針「NBを磨き、新しい価値を創る」に挙げたとおり、当社の強みであるキャラクターパンや業務用商品において一定の売上拡大を達成し、冷凍洋菓子、ロングライフ商品など新領域のジャンルで新たな販路も獲得できております。
コロナ禍において、パン市場の大きな拡大は期待できない中、当グループが目指すべき方向性は正しいと判断しており、引き続き原材料費の高騰、物流コストの増加は続く見込みではありますが、2022年連結会計年度においては「収益認識に関する会計基準」等を適用した上で、売上高23,800百万円を確保し、値引のコントロール、物流費削減、生産性向上、より付加価値のあり製品の創造により、営業損失を500百万円に止めることを目指してまいります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績を単一セグメント内の部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度において受注実績は、金額に重要性がないため記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績を単一セグメント内の部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ567百万円減少し、1,316百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動の資金収支は、税金等調整前当期純損失699百万円の計上及び売上債権の増加179百万円などにより10百万円の資金の減少となりました。
なお、前連結会計年度に比べ243百万円の収入の減少となりました。
当連結会計年度における投資活動の資金収支は、有形固定資産の取得による支出487百万円などにより646百万円の支出となりました。
なお、前連結会計年度に比べ109百万円の支出の増加となりました。
当連結会計年度における財務活動の資金収支は、短期借入金による収入400百万円、社債の償還による支出188百万円などにより88百万円の収入となりました。
なお、前連結会計年度に比べ198百万円の収入の減少となりました。
当グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための原材料の購入、商品の仕入、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業経費によるものであります。営業経費の主なものは、委託運送費、広告宣伝費などであります。
また、当グループは、生産設備の合理化・更新など継続的に設備投資を実施しております。
重要な資本的支出の予定はありませんが、生産設備の更新等586百万円の設備投資を計画しております。
これらの資金需要につきましては、自己資金、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて充当する予定であります。
当グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産、負債の金額、及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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