研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社は、「糖を基盤とした事業を通じて人々の健やかな生活に貢献する」という使命のもと、「糖を科学する技術」をコア・コンピタンスとし「素材を活かす技術」及び「機能を発揮させる技術」の構築に取組んでまいりました。また、CO2排出量の削減をはじめ脱プラスチックや食品廃棄物の発生抑制の取組みや有効活用等、サステナブルな社会の実現へ向けた研究開発も積極的に実施しております。

様々な分野の研究開発を実施するにあたり、基礎研究と応用研究の2つの領域ごとに研究テーマを設定することで、研究開発の質的向上及び効率化を目指しております。

 

(1) 基礎研究領域における取組み

「機能を発揮させる技術」について、外部研究機関との共同研究などを通して、オープンイノベーションを積極的に推進してまいりました。昨年は医学系大学との共同研究により新型コロナウイルスの不活性化研究を行い、柿渋を含む飴を舐めた際の唾液を採取し試験管の中で新型コロナウイルスと反応させた結果、ウイルスの感染性を99.9%以上失わせることに成功いたしました。また、企業との共同研究によりプラズマ乳酸菌の機能を活かした当社初の機能性表示食品である「ピュレグミiМUSEプラズマ乳酸菌」をブランドコラボレーション商品として発売いたしました。

 

(2) 応用研究領域における取組み

「素材を活かす技術」については、当社が長年培ってきたキャンディの配合技術や製法技術をさらに深耕することにより、飴においては珈琲原料の産地ごとの風香味やミルクとの相性にこだわり、香料を使用しなくても濃厚で豊かな味わいを実現した「金のミルク カフェラテ」を発売いたしました。また、飴の中心部に濃厚な完熟ぶどうのジュレを多量封入した「じゅるる完熟ぶどう」を発売いたしました。

一方、グミにおいては、生地に微細な空気を閉じ込めることにより、ふわふわとした食感で口溶けに優れたマシュマロ製法を確立し、「マロッシュ」をはじめとした様々な商品を発売いたしました。特に「マロッシュ」は日本食糧新聞社の第40回食品ヒット大賞「優秀ヒット賞」を受賞し、お客様からの高い評価を得ることができました。

また、オンラインショップ「Kanro POCKeT」専用商品の開発にあたり、“脳”をテーマとしてeスポーツプレイヤーと共同開発を行った「BRAON(ブレオン)グミ」を発売いたしました。日々脳を酷使するeスポーツプレイヤーを糖の力でサポートするべき「速攻」と「持続」に着目し、糖の配合技術により小粒で歯切れのよい食感のグミで、プレイ中の糖分補給を可能にしました。脳で戦う人のパフォーマンスをサポートする“ブレインフード”としました。

 

(3) サステナビリティに関する取組み

「持続可能な開発目標(SDGs)」を基本とした全社的な活動の下、フードロス削減を目的とした原料・配合及び包材の見直しによる賞味期限の延長や、リサイクル可能なモノマテリアルのパッケージの採用等を実施し、更なる検討を継続しております。また、生産時に発生する廃棄物系バイオマスをエタノールへ変換し、エタノールスプレー等に再利用する取組みや、果汁の搾汁時に発生する残渣を利用したキャンディの開発などを他企業の協力を得ながら進めております。さらに、キャンディの用途開発として、脱プラスチックを目的としたキャンディストローの開発を他企業との協業にて進めており、あらゆる方面で環境負荷低減に努めております。

なお、当事業年度における研究開発費の総額は、710百万円であります。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得