課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

当社グループは、「創造と革新」を経営理念に掲げ、「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」ことをパーパスとして、企業活動を実践しています。

当社グループは、経営理念、パーパス、ビジョン、バリューの4つの要素で構成される「ヒビノグループ理念体系」を定めています。この「ヒビノグループ理念体系」に基づく企業活動を通じて、あらゆるステークホルダーとのコミュニケーションを深め、世界的な社会課題の解決につながる価値創造に取り組むことにより、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ります。

そのために、コーポレートガバナンスの充実を重要な経営課題の一つと位置づけ、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に賛同し、透明性・公正性を担保しつつ、迅速・果断な意思決定を行う仕組みの充実に努めています。

 

[ヒビノグループ理念体系]

経営理念:経営の根本的な考え方、創業の精神

「創造と革新(Creation & Innovation)」

 

パーパス:企業使命、存在意義

「音と映像で、世界に感動をクリエイトする」

 

ビジョン:ありたい姿、経営目標

「世界のヒビノへ」

音響と映像を中心に、販売・施工及びサービスを組み合わせたヒビノ独自のビジネスモデルを、アジア、北米、欧州の各地域に展開し、世界トップレベルのAV&ITグループを目指します。

 

バリュー:価値観、心構え

「ヒビノ10訓」

01 クオリティを最優先!

02 安全第一 現場事故、交通事故ゼロ!

03 現場主義経営 現場の意見を尊重!

04 とことんこだわるプロ集団!

05 業界初の製品、商品、サービスで常に先駆け!

06 お客様に感謝され、信頼度ナンバーワン!

07 オンリーワン ヒビノグループにしかできないことにこだわる!

08 大きな仕事にチャレンジ 目指せ世界ナンバーワン!

09 イノベーション 進化し続ける会社!

10 健康経営 心身が資本!健康が一番!

 

「ヒビノグループ行動規範」

「ヒビノグループ行動規範」については、当社ホームページをご覧ください。

https://www.hibino.co.jp/company/philosophy.html

 

(2) 中期経営計画「ビジョン2020」の振り返り

中期経営計画「ビジョン2020」(2019年3月期~2022年3月期)では、経営の基本戦略である「ハニカム型経営」と「イノベーション」を推し進めながら、5つの経営課題「東京オリンピック・パラリンピック需要の取り込み」「業界トップの維持・シェア向上」「ものづくり事業の強化」「グローバル展開の強化」「新規事業の開発」に対応してきました。M&Aによる事業拡大を進め、建築音響分野の強化とアジア展開の進展が図れたほか、東京オリンピック・パラリンピック特需を確実に取り込みました。新型コロナの影響が残る中で、最終年度の売上高計画450億円に対して未達となりましたが、過去最高売上高を更新、また利益計画15億円を達成しました。

「人が集まるところにヒビノあり」というビジネスフィールドがコロナ禍では脅威となり、収益基盤のさらなる強化と多様化が急務であると認識しています。

 

 

(単位:百万円)

 

2018年5月

策定当初定量計画

2021年5月

見直し後定量計画

2022年3月期

実績

見直し後計画比

売上高

50,000

45,000

42,426

△5.7%

経常利益

2,700

1,500

1,921

+28.1%

※ 新型コロナウイルス感染症の拡大によって事業環境が激変し、当社グループの事業活動に甚大な影響が生じたことから、中期経営計画期間中に見直しを行いました。対象期間を1年間延長し、最終年度を2022年3月期に変更したうえで、定量計画を下方修正しています。

 

(3) 中期経営計画「ビジョン2025」

当社グループを取り巻く経営環境は、ウィズコロナ・アフターコロナにおける人々のライフスタイルや価値観の多様化、デジタル技術の加速度的な進展、サステナビリティに対する意識の高まり、またウクライナ情勢を含む地政学リスクの増大など、日々変化し、複雑さ・不確実さが増しています。一方で、大阪・関西万博の開催や都市再開発、メディア関連企業による投資の活発化、バーチャルプロダクション市場の拡大など、具体的なビジネスチャンスが生まれています。

このような状況のもと当社グループは、グループビジョン「世界のヒビノへ」を実現するためのマイルストーンとして、2023年3月期から2026年3月期までの4ヵ年を対象とした新たな中期経営計画「ビジョン2025」を策定しました。

 

① 期間

2023年3月期から2026年3月期

 

② 中期経営方針

イ.持続的成長を可能とする経営体質の構築

2つの成長戦略「ハニカム型経営」及び「イノベーション」への取り組みによって、持続的成長を可能とする経営体質を構築していきます。

 

ロ.健全経営の確立

適正な利益、財務の安定、人的資本の向上の好循環サイクルによる健全経営を確立していきます。

 

③ 中期成長戦略(経営の基本戦略)

イ.新領域への挑戦によるハニカム型経営の高度化

グループ内に収益を生み出す事業を多数有することで、外部環境の変化に強い事業構造を構築します。M&Aも活用しながら新領域に挑戦、事業領域を拡大し、ナンバーワンの技術やオンリーワンのビジネスモデルを持つ事業の集合体を形成するとともに、事業間連携によるシナジーを創出していきます。

 

ロ.イノベーションによる新規事業の創造と既存事業の革新

イノベーションが全従業員に浸透し日常的な活動となるべく、新アイデア提案制度を設け推進しています。外部の企業、研究機関、行政との連携(オープンイノベーション)も積極的に活用しながら、新規事業の創造と既存事業の革新に取り組みます。

 

④ 主要な経営課題

イ.高収益体質への変革

全部門共通の「一人当たり経常利益」最低目標値を設定し、部門ごとに収益力の向上を図りながら、ワンストップソリューション機能の強化と組織の最適化により、グループ総合力を発揮していきます。また、大阪・関西万博、メディア関連及び都市再開発の特需案件について、着実に受注・遂行していきます。

 

ロ.未来事業の創造

「騒音対策」と「バーチャルプロダクション」を戦略事業分野と位置づけ育成を図るとともに、新たなものづくりに挑戦します。また、ECを強化しB to Cビジネスの拡大を図ります。グローバル展開においては、海外M&Aを活用した世界4極体制(日本、アジア、北米、欧州)を確立し、海外売上高比率30%を目標とします。

 

 

ハ.DXの推進

ビジネスDXでは、部門ごとにデジタルイノベーションに取り組み、既存事業の高度化及び新規事業の創造を実現していきます。業務プロセスDXでは、グランドデザインに基づくグループ全体最適を追求しながら、バックオフィス効率化及び顧客関係強化を実現していきます。

 

ニ.サステナビリティマネジメントの推進

4つのマテリアリティを設定し、SDGsの達成に資する取り組みを推進します。音と映像に関する価値提供を通じて、音楽文化、映像文化、エンターテインメントの発展と安全・安心な社会の実現に貢献します。会社とともに成長し、持続可能な社会に貢献する人材を育成するとともに、一人ひとりが健康で安心して働ける職場環境を構築していきます。また、廃棄物削減や省力化等に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献します。

 

⑤ 財務目標

売上高 (2026年3月期):750億円、海外売上高比率30%以上

経常利益(2026年3月期):45億円(過去最高益の更新)、経常利益率6%

自己資本比率      :30%以上、目標40%

 

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