文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、2023年3月期より「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する。」というパーパスを制定しました。これまで各事業個別に戦略策定を行ってきましたが、今後は、パーパスに基づき、DXプラットフォーム事業及びインベストメント事業において事業間連携を強化することにより、そのシナジーを創出してまいります。
これにより、中長期にわたって当社の独自性のある強みを築き、企業価値の最大化を目指してまいります。
(2) 経営環境
当社グループが事業を展開するインターネット市場は、技術革新やスマートデバイス(スマートフォン・タブレット)の普及に伴い急速に進歩を続け、多くの参入企業によって新技術・新サービスが常に生み出されております。今後もテクノロジーの進化によって大きな変化が周期的に起きていくものと予想しております。
なお、当社グループが手掛ける各事業を取り巻く市場の中でもDXプラットフォーム事業及びインベストメント事業に関する市場については、それぞれ下記のとおり見立てております。
① DXプラットフォーム事業
国内のDXを目的とするICT投資額は拡大を続けており、2030年には2019年の約3.8倍もの規模になると予測されております(※)。このような状況の中、デジタルトランスフォーメーション(DX)により拡大するデジタル人材及びサービスの需要に対して供給が不足しており、そのニーズは増加していくことが想定されます。
※2020年9月㈱富士キメラ総研公表「2020 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」
② インベストメント事業
国内スタートアップの資金調達額は、中長期で増加傾向が続いております。また、国内スタートアップの資金調達額や、新規上場数及びM&A件数は増加を続けており、有望なスタートアップへの投資機会及び新規上場によるエグジットの機会は増加していくことが想定されます。
(3) 経営戦略等
当社グループは、DXプラットフォーム事業及びインベストメント事業の事業間連携を強化することで、中長期にわたって独自性のある強みを築き、企業価値の最大化を目指してまいります。
DXプラットフォーム事業及びインベストメント事業については、事業間連携を強化することでシナジーの創出を図ってまいります。具体的には、DXプラットフォーム事業においてデジタル人材を育成し、育成したデジタル人材と企業のマッチングを行うことに注力してまいります。そして、インベストメント事業の投資先に対して、成長に資するデジタル人材のマッチングを行うことで、投資先のバリューアップを図ってまいります。
そのため、DXプラットフォーム事業、インベストメント事業のそれぞれで個別成長を図りつつ、デジタル人材と企業のマッチング領域で新規事業開発を行い、連携をさらに強化してまいります。
アドテクノロジー事業及びコンテンツ事業につきましては、引き続き安定的な収益基盤を形成し、収益創出を継続してまいります。
(4)対処すべき課題
当社グループは、DXプラットフォーム事業及びインベストメント事業で相互に連携を図りながら、そのシナジーによって当社グループならではの強みを創出します。
上記を踏まえ、当社グループでは、以下の事項を対処すべき課題として、取り組んでまいります。
① 新規事業の成長及び新規投資の加速
市場の成熟、競争環境の高度化に伴い、変化に対応した新たなサービスへの事業投資を継続していくこと、また、新たな価値を提供するスタートアップ企業への投資機会をタイムリーに捉えていくことが、当社グループの企業価値向上のための重要な課題であると考えております。今後も、既存事業の成長に加え、新規事業の育成を行ってまいります。
② 人材育成・組織体制の強化
持続的な成長を実現するためには、人材育成及び組織体制の強化が重要な課題であると考えております。そのため、社員のチャレンジ意欲を引き出す人事制度の導入や権限委譲の促進等の人材育成と、それを支える組織体制の強化に取り組んでまいります。
③ グループ経営における効率的な経営資源の活用
当社は、2022年3月31日時点において、12社の連結子会社(事業会社11社及びファンド1社)と1社の持分法適用会社(事業会社1社)を保有しております。グループ内各事業のシナジー効果を最大限発揮し、グループ全体の事業成長を最大化させるために、効率的に経営資源の活用を行ってまいります。
④ 内部統制及びコンプライアンス体制の整備
当社グループは、事業環境の変化に適応して継続的な成長をしていくためには、内部統制及びコンプライアンス体制の強化が重要な課題であると認識しております。財務報告の適正性の確保、情報セキュリティの向上、個人情報の保護、リスク管理等の内部統制及びコンプライアンス体制につきまして、より実効性の高い体制となるよう適宜見直し・改善を行い、強化を図ってまいります。
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