業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当連結会計年度における日本経済は、断続的な新型コロナウイルス感染症対策措置が続く中で、一部に持ち直しの動きは見られたものの、総じて厳しい状況が続きました。足もとでは、ロシアのウクライナ侵攻等による原材料価格の上昇や供給面での制約、金融資本市場の変動等による景気の下振れリスクが懸念されています。

世界経済は、国・地域により状況は異なるものの、感染抑制と経済活動の両立により、緩やかな回復基調となりました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・資源・穀物価格の急騰に加え、サプライチェーン(供給網)混乱の長期化懸念、世界的なインフレ懸念・金利上昇、欧州・中国をはじめとする世界的な景気減速懸念等、先行き不透明感が強まっています。

このような環境下、当社グループにおいては、今年度より新たにスタートさせた中期経営計画「Value Up+」(2021年度-2024年度)における「“植物のチカラ®”を価値創造の原点に社会との多様な共有価値の創造を通じて、持続的な成長を目指す」方針のもと、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた新しい生活様式や消費行動に対応しつつ、経営目標の実現に向けた具体的な取り組みを進めてきました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、以下のとおりとなりました。なお、新たな収益認識基準の適用による売上高減少の影響額は56億95百万円であり、連結財務諸表の損益に与える影響は軽微であります。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

 当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

前期比

売上高

336,306

432,778

+96,471

128.7%

営業利益

12,324

11,670

△654

94.7%

経常利益

13,836

12,648

△1,187

91.4%

親会社株主に帰属する

当期純利益

9,244

8,595

△649

93.0%

 

 

 ②財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ523億52百万円増加し、3,445億6百万円となりました。主な要因は、売上債権が198億20百万円、棚卸資産が246億57百万円、有形固定資産が2億81百万円、投資有価証券が8億76百万円増加したことであります。
 負債は、前連結会計年度末に比べ412億98百万円増加し、1,801億92百万円となりました。主な要因は、仕入債務が58億70百万円、短期借入金が259億59百万円、長期借入金が123億89百万円増加したことであります。
 純資産は、前連結会計年度末に比べ110億54百万円増加し、1,643億14百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が40億61百万円、自己株式が30億9百万円、為替換算調整勘定が31億98百万円増加したことであります。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

 当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

資産合計

292,154

344,506

+52,352

負債合計

138,894

180,192

+41,298

純資産合計

153,259

164,314

+11,054

 

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13億81百万円減少し、78億75百万円となりました。

 

〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕

営業活動によるキャッシュ・フローは、266億31百万円の支出となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益120億95百万円、減価償却費88億76百万円、仕入債務の増加50億18百万円によるキャッシュの増加および売上債権の増加189億20百万円、棚卸資産の増加226億81百万円、法人税等の支払額35億38百万円によるキャッシュの減少であります。

 

〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕

投資活動によるキャッシュ・フローは、93億27百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出101億38百万円によるキャッシュの減少であります。

 

〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕

財務活動によるキャッシュ・フローは、344億73百万円の収入となりました。主な内訳は、短期借入金の純増240億80百万円、長期借入による収入188億70百万円によるキャッシュの増加および長期借入金の返済による支出51億44百万円、配当金の支払27億59百万円によるキャッシュの減少であります。

 

 

 

前連結会計年度
(百万円)

当連結会計年度
(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

6,340

△26,631

投資活動によるキャッシュ・フロー

△14,626

△9,327

財務活動によるキャッシュ・フロー

△5,814

34,473

現金及び現金同等物の増減額(△減少)

△14,295

△1,381

現金及び現金同等物の期末残高

9,256

7,875

 

 

 

(3)生産、受注及び販売の実績

当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報」の「1 報告セグメントの概要  (2)報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比

油脂

事業

油脂・油糧

205,747

149.1%

加工油脂

91,302

164.9%

小計

297,050

153.6%

加工食品・素材事業

40,931

109.3%

ファインケミカル事業

14,754

125.9%

その他

1,856

77.7%

合計

354,593

144.8%

 

(注)  金額は、原価計算に利用した価格等により算定しております。

 

② 受注実績

当社グループでは、主として計画に基づく生産を行っているため、記載を省略しております。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比

油脂

事業

油脂・油糧

267,840

126.0%

加工油脂

87,186

162.6%

小計

355,026

133.4%

加工食品・素材事業

58,185

109.5%

ファインケミカル事業

17,003

119.8%

その他

2,563

90.4%

合計

432,778

128.7%

 

(注) 当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方針を変更しております。各セグメントに与える影響は軽微であります。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 会計方針の変更」の「収益認識に関する会計基準等の適用」をご参照ください。

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 経営成績および財政状態の分析

当連結会計年度における経営成績および財政状態の分析につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。

 

② セグメントごとの財政状態及び経営成績の分析

セグメント別の資産では、前連結会計年度末に比べ油脂事業において513億31百万円増加、加工食品・素材事業において1億16百万円増加、ファインケミカル事業において20億85百万円増加、その他の事業において6億95百万円減少しました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用し、収益認識に関する会計処理方針を変更しております。各セグメントに与える影響は軽微であります。

 

 ・売上高

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

前期比

油脂

事業

油脂・油糧

212,514

267,840

+55,325

126.0%

加工油脂

53,617

87,186

+33,568

162.6%

小計

266,132

355,026

+88,894

133.4%

加工食品・素材事業

53,146

58,185

+5,038

109.5%

ファインケミカル事業

14,194

17,003

+2,808

119.8%

その他

2,834

2,563

△270

90.4%

合計

336,306

432,778

+96,471

128.7%

 

 

・【参考】売上高(単体)

 

前事業年度

(百万円)

当事業年度

(百万円)

増減額

(百万円)

前期比

油脂

事業

油脂・油糧

182,700

236,444

+53,743

129.4%

業務用・加工用

70,591

98,027

+27,436

138.9%

ホームユース

57,095

60,144

+3,049

105.3%

油糧

55,013

78,271

+23,258

142.3%

加工油脂

8,463

9,936

+1,473

117.4%

小計

191,164

246,381

+55,216

128.9%

加工食品・素材事業

18,164

17,509

△655

96.4%

ファインケミカル事業

4,560

5,598

+1,037

122.8%

その他

340

338

△2

99.4%

合計

214,230

269,826

+55,596

126.0%

 

 

・営業利益

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

前期比

油脂

事業

 油脂・油糧

9,548

4,716

△4,831

49.4%

 加工油脂

870

4,258

+3,387

489.3%

小計

10,419

8,975

△1,444

86.1%

加工食品・素材事業

1,810

1,672

△138

92.4%

ファインケミカル事業

792

1,336

+544

168.7%

その他

△28

351

+380

セグメント間消去・調整

△668

△665

+2

合計

12,324

11,670

△654

94.7%

 

 

 

セグメント別の概況

≪油脂事業≫

売上高は、原料価格高騰等を背景とした油脂販売価格の改定、ミールの販売単価上昇と販売数量の増加等により増収となりました。一方、営業利益は、原料価格高騰等の影響が大きく、減益となりました。

 

[原料の調達環境]

原料の調達面では、主要原料相場が前期に対して大幅に上昇し、またドル円相場も前期に対して円安ドル高で推移したことから、大豆価格、菜種価格ともに前期を大きく上回りました。

<主要原料相場>

大豆相場は、中国の旺盛な買付などによる米国産の需給逼迫とバイオ燃料需要の増加期待等を背景に、5月中旬には1ブッシェルあたり16米ドル台まで上昇しました。その後、米国産の豊作や南米産の順調な作付を受けて11月には11米ドル台まで値を下げましたが、年明け後南米の減産懸念が高まると再び上昇に転じ、更にロシアのウクライナ侵攻による穀物の供給不安の高まりにより2012年以来となる17米ドル台まで上昇し、前期比で大幅な高値推移となりました。

菜種相場は、欧州産菜種減産の影響による世界需給の引き締まりやバイオ燃料需要の増加期待等から5月には1トンあたり1,000カナダドルと史上最高値を更新しました。その後もカナダの高温乾燥による大減産や品質悪化による世界需給の逼迫を背景に高値推移が続き、更にロシアのウクライナ侵攻による穀物の供給不安の高まりにより3月には1,100カナダドル台と再び史上最高値を更新し、前期比で大幅な高値推移となりました。

<為替相場>

ドル円相場は、米国経済の回復期待による米国長期金利上昇により年前半から円安ドル高基調で推移し、年後半には米国における金融緩和縮小や利上げ期待の高まりなどを背景に116円台までドル上昇となりました。更に年明けには実需面での円安圧力も重なり、貿易赤字が大幅に拡大したことなどにより、3月には2016年以来の120円台までドル上昇となったことから、前期に対して円安ドル高水準となりました。

 

[ミールの販売]

大豆ミールは、配合飼料生産量がほぼ前期並みで推移する中、搾油量の回復に伴い、販売拡大に努めました。結果、販売数量は増加し、また大豆やコーンの世界需給逼迫などを背景とした飼料原料価格上昇に伴う販売単価の上昇により、増収となりました。菜種ミールは、搾油量の増加および配合飼料配合率上昇による販売数量増加と飼料原料価格上昇に伴う販売価格上昇により、増収となりました。

 

[油脂・加工油脂の販売]

<油脂>

油脂については、業務用・加工用・ホームユースにおいて、コストの急激な上昇の背景を取引先へ丁寧に説明することで、段階的な販売価格の改定を実現しました。

業務用・加工用の販売数量は、前期に新型コロナウイルス感染症の影響で大きく減少した需要が緩やかな回復基調になる中で、「ニーズ協働発掘型」営業を展開し、長持ち機能等を付加した「機能フライ油」や「日清炊飯油」等の機能性油脂を含む「付加価値型商品群」の提案を通じた拡販や新規顧客開拓に努めたことで増加しました。

ホームユースの販売数量は、前期の内食需要増加を背景とした大幅な販売伸長の反動により減少しましたが、家庭用市場の継続的な拡大に向けて、ごま油やオリーブオイルなどの付加価値品の拡販や、「かけるオイル」、「味付けオイル」といった市場育成、新需要創造に努めました。

以上の結果、油脂全体の売上高は増収となりましたが、営業利益は原料価格高騰等の影響が大きく、減益となりました。

<加工油脂>

海外加工油脂については、マレーシアのIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.において、パーム油相場の高騰に伴う販売価格の上昇や、販売数量が増加したこと等により、売上高は増収となりました。また、販売単価の上昇、販売数量の回復に加え、パーム油取引の時価評価の影響等により、営業利益は増益となりました。

 

国内加工油脂については、コストの急激な上昇に対して、取引先への丁寧な説明を通じて販売価格の改定を実現しました。また、前期に新型コロナウイルス感染症の影響で大きく減少した需要が緩やかな回復基調になる中で、新商品提案等による既存顧客への販売拡大や新規顧客開拓に努めたことで販売数量が増加し、売上高は増収となりました。営業利益は原料価格高騰の影響が大きく、減益となりました。

 

≪加工食品・素材事業≫

販売数量増や適正価格での販売により、売上高は増収となりましたが、営業利益は原料価格高騰等の影響を受け、減益となりました。

 

チョコレートについては、大東カカオ㈱において、土産物を中心とした菓子需要が低迷する中で、既存顧客への販売拡大や新規顧客開拓に努めたことで販売数量は増加しました。シンガポールのT.&C. Manufacturing Co., Pte.Ltd.においては、日本国内における調整品から国産バターや脱脂粉乳使用への切り替えの影響を受けて、製菓原料等(調製品)の販売数量が減少しました。インドネシアのPT Indoagri Daitocacaoにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により遅れていた新規顧客との取引がスタートしたこともあり、販売数量が増加しました。これらの結果、チョコレート全体で、売上高は増収となり、営業利益も増益となりました。

調味料については、「日清ドレッシングダイエット」などの主力商品に加え、「日清アマニ油ドレッシング」、「日清えごま油ドレッシング」ならびに「日清MCTドレッシングソース」等、食用油の健康性を訴求した商品ラインナップ拡充による拡販に努めました。この結果、販売数量増により売上高は増収となりましたが、主に原料価格高騰の影響により営業利益は減益となりました。

機能素材・食品については、MCTオイルHCシリーズの機能性表示食品(BMIが高めの方の体脂肪やウエストサイズを減らす)へのリニューアルや、TVCMやSNSを活用したメディア戦略と店頭での販促活動とを連携させたコミュニケーション活動の展開により拡販に努めました。この結果、販売数量が増加し、売上高は増収となりましたが、営業利益は原料価格高騰等の影響が大きく減益となりました。

大豆素材・食品については、原料価格高騰等に伴う食品大豆および醸造用ミールにおける販売価格改定に努めるとともに、大豆たん白における新商品発売による拡販により、売上高は増収となり、営業利益も増益となりました。

 

≪ファインケミカル事業≫

需要回復に伴う販売数量増と価格改定により、売上高は増収、営業利益も増益となりました。

 

ファインケミカル製品は、国内・海外における化粧品原料の需要回復、クレンジングを中心としたスキンケア用途での新規需要獲得による海外向け販売の伸長、ならびにコストに見合った適正価格での販売により、売上高は増収、営業利益も増益となりました。

環境・衛生は、コロナ禍が継続する中で、アルコール製剤が堅調に推移したことから売上高は前期並みとなりましたが、利益率の高い製品の販売減少と原材料価格の高騰により、営業利益は減益となりました。

 

≪その他≫

情報システムをはじめその他の事業セグメントでは、売上高は減収となりましたが、営業利益は増益となりました。

 

≪地域別売上高≫

マレーシア、中国等のアジア向け売上高は前期比148.8%の545億23百万円となり、欧州、米国等のその他地域への売上高についても、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.における欧州、米国向けの販売が増加したこと等から、前期比178.2%の397億30百万円となりました。なお、連結売上高に占める海外売上高の割合は、前期に比べ4.3ポイント増加し21.8%となりました

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度に比べ13億81百万円減少して78億75百万円となりました。当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加や棚卸資産の増加によるキャッシュの減少により266億31百万円の支出(前連結会計年度は63億40百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などによるキャッシュの減少により93億27百万円の支出(前連結会計年度は146億26百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増、長期借入による収入などによるキャッシュの増加により344億73百万円の収入(前連結会計年度は58億14百万円の支出)となりました。

 当社グループの資金運営は、事業活動にかかる運転資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としております。また、資金調達方法として、当社取引銀行5行との間でシンジケーション方式により総額100億円のコミットメントライン契約を締結しており、資金の流動性は確保しております。

 当社と国内子会社10社の間で「キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)」を構築しており、当該システムを利用し効率的な資金配分を行っております。

 設備資金、投融資資金等の長期的な資金需要については、金融市場動向、既存の社債の償還時期および借入金の返済時期等も総合的に勘案し、社債および借入金等による資金調達を行っております。

 今後の重要な資金の支出予定としては、横浜磯子事業場におけるインキュベーションセンター設立とマレーシアのIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.における生産設備増強を予定しております。

 

当連結会計年度末の有利子負債の内訳は次のとおりであります。

当連結会計年度(2022年3月31日)

 

1年以内

(百万円)

1年超

(百万円)

短期借入金

28,790

社債

20,000

長期借入金

6,580

38,195

リース債務

427

3,837

合計

35,798

62,032

 

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

 

なお、経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等およびその達成状況については、「第2  事業の状況  1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (2) 中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題  <目標とする経営指標>」に記載しております。

 

 

(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表等の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。

 

① 繰延税金資産

当社グループは、将来の課税所得見込額等に基づいて回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。

なお、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得等の見積りによるものであるため、その見積りの前提に変更が生じた場合は、繰延税金資産の計上に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 退職給付債務及び退職給付費用

当社グループは、退職給付債務および費用について、昇給率、退職率等の基礎率及び割引率を用いて計算しております。

なお、これらの前提に変動があった場合には、退職給付債務および費用に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 固定資産の減損

当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価について、事業部等を基礎としてグルーピングされた資産グループごとの収益性の評価及び回収可能価額の算定を行い、収益性が著しく低下している資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額することとしております。

なお、市場環境等の変化により収益性が著しく低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。

 

当連結会計年度の連結財務諸表を作成するにあたって行った会計上の見積りのうち、当該会計上の見積りが当連結会計年度の翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあると判断したものはありません。

 

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