課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、「お米のチカラで、くらし豊かに」を企業コンセプトとし、1947年の創立以来、米の精米副産物としての米糠から、食用油脂をはじめ脱脂糠、脂肪酸、ワックス、せっけん等様々な関連製品を生産し、貴重な国産資源である米糠の高度利用に努めてまいりました。

 今後とも、消費者の皆様に安全で高品質な製品を提供し続けるとともに、強固なガバナンスの構築、より一層のコンプライアンスの徹底に取り組み、すべてのステークホルダー(利害関係者)への貢献を果たしてまいります。

 

(2)経営戦略

 当社の祖業であるこめ油は、従来より加工食品の揚げ油や学校給食などの業務用途で広く使用されております。近年は一般消費者からの認知度が高まっていることから、家庭用こめ油の拡販に向け、それを支える原料調達、生産の増強にも取り組む方針です。

 家庭用こめ油については、近年その風味の良さや含有成分などから注目を集め、量販店での取扱いも年々増加しておりますが、市場の拡大から大手メーカーの参入も相次ぎ、競争が激化しております。こうした中、当社では原料として国産米糠を使用することで、輸入原料を使用した食用油が多数を占める中、数少ない国産原料使用の食用油として差別化を図っております。また、多様な用途に応える幅広い容量ラインアップを取り揃えることで、こめ油の万能性を活かした新たなニーズ喚起を図っております。

 業務用食用油については、こめ油の拡販を進めるとともに、食用油市場で大きなシェアを占めるナタネ油の精製は工場稼働率に大きく影響するため、ナタネ油の販売を採算性を重視しつつ積極的に行うことで、収益性と工場稼働率の向上を図ってまいります。

 

(3)経営環境および会社の対処すべき課題

 食用油業界を取り巻く経営環境は、近年の国内の人口動態を受けて食用油需要が伸び悩んでいたところに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により外食や給食向けの需要が急減しており、家庭内調理向けの需要増加はあるものの、未だ感染収束の目途が立たない中、今後も厳しい経営環境が続くと予想されます。

 当社グループといたしましては、まずは従業員の安全確保に注力することで工場操業を継続し、家庭内調理需要の高まりに応えるべく安定供給に努めてまいります。

 また、懸案事項である工場の操業度改善に引き続き取り組むとともに、こめ油の更なる拡販を進めるための原料調達量増加、老朽化の進んでいる工場設備の更新および生産効率向上など、採算性の改善と競争力の向上を進めてまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、事業の安定性を重視しており、早期の営業利益黒字化により、財務体質の強化に努めてまいります。

 

 

 

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