有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
●製品品質について
当社グループは「幸福感を味わえる商品の提供」を経営理念とし、お客様やご家族のすべての方が元気に暮らせるために品質を第一に「安全・安心・信頼」できる企業、新しい価値を創出しほっとするおいしさと今までにない楽しさを提供する企業をめざしております。近年は食品の安全性や健康に対するお客様の関心も高く、健康被害に及ぶ製品の欠陥(異物混入・製品表示違い・アレルギー物質混入など)が発生した場合、また製品に欠陥がなくてもSNS等の風評により製品のブランド価値や企業イメージが毀損した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは食品安全システム(FSSC22000)の管理手法を取り入れたグループの品質管理体制の拡充、食品安全方針の策定、トレーサビリティ管理の徹底を図り、またWEBサイトや製品パッケージを通じてのお客様とのコミュニケーションを図り、適時情報開示を実施し、お客様が将来にわたり、安心して当社グループ製品を使っていただけるよう食品安全を最優先に企業活動を取り組んでまいります。
●原材料調達について
主力製品であるソースは、世界各国から調達している野菜果実、香辛料などを主要原料としています。これらの原材料については世界経済の回復に伴う需要拡大や原油高、天候不順による穀物相場の上昇など複数の要因でコスト高の状態が続いております。包装資材についても原油高等により値上りが続き、いずれもさらに上昇することが懸念されております。加えて紛争等の影響から調達そのものが困難になってきている原材料もあり、さらには、各国の人権問題への配慮も不可欠な要素となっております。これらの状況がより厳しさを増し、さらに地球温暖化に伴う環境規制強化による供給の減少などが発生した場合には原材料の変更を余儀なくされることにより品質や製品価格などへの影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは国際情勢・市況情報など原材料調達に係る情報を常に把握し、変化に素早く対応できる体制を構築し、原材料の産地や調達先を分散化することで安定的に調達できるよう購買体制の強化に努めてまいります。
●災害・事故・パンデミックについて
当社グループは製造拠点、事業所を各地に有しており、自然災害による生産設備の重大な被害、工場の操業停止、生産能力低下や設備の毀損、サプライチェーンの寸断による原材料の供給不能などにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。大規模な地震や台風等の自然災害、また、火災や事故などの緊急事態に備え、危機管理規程の制定、危機管理委員会によるBCP・リスクマネジメント計画の整備及び定期的な見直しを実施しております。また、新型コロナウィルス感染症の世界的な拡大などのパンデミックは市場動向やライフスタイルに変化をもたらす可能性があります。当社グループは、まずは社員の安全を確保するために在宅勤務・時差出勤の推奨、衛生管理の徹底及び関連教育の実施、予防対策マニュアル策定などを実施し、感染拡大を抑え、お客様へ製品を安定的にお届けすることを優先し、マーケティング戦略をタイムリーに見直すことにより環境の変化に対応した製品を提供していけるよう努めてまいります。
●ビジネスモデルの変革について
デジタル技術を含む急速な技術革新や社会構造の変化、消費者の価値観・ライフスタイルの変化、新規企業の参入や競合の台頭、法的規制などの様々な外部環境の加速度的な変化への対応が遅れた場合、製品価値の毀損、ブランド価値の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではマーケティング力を強化し、従来のビジネスモデルにこだわらないITを活用した新しい売り方への挑戦、当社グループならではの付加価値を加えた商品開発の推進、「ファンづくり」のための広報・プロモーションの運営、SNS等を活用した消費者向けプロモーションの展開などに取り組んでおります。また、生産・調達・物流部門においてはDX化による生産性向上を推進しております。
●情報システムについて
当社グループは多くの業務をコンピューターで処理・管理をしております。近年サイバー攻撃は巧妙化し高度化しており、当社グループが不正アクセスやサイバー攻撃を受け、重要なシステムの障害や機密情報の流出が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。情報システムの運用にあたり、コンピューターウィルス対策や情報管理の徹底、基幹業務システムのデータセンターへの委託、ファイアウォールの設置、「情報管理規程」「電子機密情報取扱規則」「経営機密情報管理規則」の制定など対策を講じております。
●環境負荷低減について
脱炭素社会に向けた取り組みが世界的に進む中、これらの対応が遅れている企業は市場から淘汰されてゆくリスクを認識しております。当社グループでは環境マネジメントシステム(EMS)推進体制を構築し、電気使用量、ガス使用量、重油使用量及び廃棄物の削減、ガソリン車からハイブリッド車への移行などを徹底し、CO2の削減に取り組んでおります。2021年12月には「ブルドックソースグループSDGs宣言」を制定しました。今後はSDGs宣言にかかげた6つのテーマと具体的な施策を中心に本格的に取り組んでまいります。
●コンプライアンス・訴訟について
当社グループは「コーポレート・ガバナンス方針」を策定し、企業価値の向上に努めておりますが、役員や社員によるコンプライアンス違反や不祥事、訴訟の提起、輸出先国や事業展開国における法律違反などが発生した場合、社会的評価や企業価値・イメージの低下によりお客様の信頼を失い、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。コーポレート・ガバナンスをさらに強化し、業務執行機能を充実させプライム市場に対応したガバナンスに継続的に取り組むためリーガル・ガバナンス室を新たに設けガバナンスコードに対応した体制作りを遂行いたします。また、取締役会は、環境変化に即応出来るよう執行役員制を導入するとともに、コーポレート・ガバナンスをより強固なものとするために「危機管理委員会」「安全衛生委員会」「内部統制監査委員会」「食品安全推進委員会」の4つの委員会を設置しております。さらに、透明性の高い経営の確保のため、監査等委員を含む取締役6名のうち半数の3名が独立社外取締役で構成されております。2021年12月に役員の指名、報酬等に関する手続きの公正性・透明性・客観性を確保するために指名報酬委員会を設置いたしました。
●法的規制について
当社グループは食品衛生法、日本農林規格等に関する法律(JAS法)、製造物責任法、食品表示法、環境・リサイクル関連法規、金融商品取引法、不当景品類及び不当表示防止法などの法的規制を受けております。これらの法的規制などを遵守すべく体制を整備しておりますが、これらの法令に関わる規制の強化や変更、予期しえない新たな規制が制定された場合は企業活動が制限されます。また、食中毒等の事故が起きた場合は食品衛生法の規定に基づき、食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取り消し等の処分を受けるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは食品製造販売に関しては、食品衛生法の法的規制の適用を受け、以下の食品営業許可を取得しており、今後も「コーポレート・ガバナンス方針」に則り、行動規範の遵守を推進してまいります。
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