以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因になる可能性があると考えられる主な項目を記載しております。当社グループといたしましては、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる場合には、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの基幹事業は、富裕層の個人顧客に収益不動産を販売し、販売後のプロパティマネジメント等を受託することにより、販売収益とフィー収入を得るビジネスモデルであり、富裕層顧客の大きな資産をお預かりするという意味において、顧客との信頼関係が事業推進の大前提となります。したがいまして、仮に何らかの原因により当社がその社会的評判や信頼を損なうに至った場合、顧客との関係性を毀損し、事業推進に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、管理業務を受託している賃貸マンションやオフィスビル、商業施設のオーナー及び入居者、収益不動産の売主及び買主等の個人情報を保有しており、今後も当社グループの業務の拡大に伴い保有する個人情報が増加することが予想されます。当社グループといたしましては、これら個人情報を正確かつ最新の内容に保つよう努めるとともに、内部の情報管理体制の徹底により個人情報の保護に注力しております。しかしながら、不測の事態により個人情報の漏洩等があった場合、損害賠償や信用低下等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3) 災害の発生及び地域偏在について
当社グループが保有または管理している収益不動産は、経済規模や顧客ニーズを考慮に入れ、国内においては首都圏、海外においては米国ロサンゼルスを中心に所在していますが、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループのコア事業である収益不動産販売事業は、億円単位の収益不動産の仕入が起点となるビジネスモデルであるため、資金調達力を高い水準に保っておく必要があります。世界経済に影響を及ぼすような政治的あるいは軍事的な緊張が生じた場合、資本市場及び金融機関が一斉にリスクオフとなり、当社の資金調達力が大きく低下する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの各事業においては、設計・施工上の問題に起因する瑕疵等により不具合が生じた場合は、間接損害を含め、損害賠償等による費用発生又は当社グループの商品・サービスに対する信用の失墜などの可能性も考えられ、その場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向及び地価動向等の経済情勢の影響を受けやすく、当社グループにおいてもこれらの経済情勢の変化により各事業の業績は影響を受けます。当社グループでは、不動産にかかるリスクの軽減と同時に、収益の極大化を図ることができるよう市況の動きに注意を払っておりますが、不動産市況が当社グループの予測を超え、想定した以上の資産価値の下落を生じるような事態になった場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、国内外において、法令に基づく許認可や、各種の税法及び外国為替管理の規制等の適用を受けております。当社グループは、法的規制の遵守を徹底しており、現時点において当該許認可の取消し等の事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由により、当該許認可が取消され又はそれらの更新が認められない場合等には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、業績が影響を受ける可能性があります。また、今後の法律改正又は規制の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。なお、当社グループが取得している許認可等は次のとおりです。
当社グループの各事業は、不動産及びその周辺事業はもとより、各種事業領域における専門性の高い知識と豊富な経験を有する人材によって成り立っており、人材こそが当社グループの経営資源の核となるものであります。したがいまして、代表取締役をはじめ各部門を管掌する取締役及び部門長等の特定の幹部人材が、何らかの理由により業務遂行が不可能または困難となり適切な人材が適時に代替できない場合、また当社グループが求める人材の確保・育成が充分にできない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、収益不動産の取得等のための資金を金融機関からの借入により調達しており、連結貸借対照表における有利子負債残高は、2019年3月期末において、連結総資産の約5割を占めます。市場金利が上昇する局面においては支払利息等の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループは資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資実行を受けた後に各プロジェクトを進行させております。しかしながら、事業着手時期の遅延、もしくは何らかの理由により計画どおりの資金調達ができなかった場合等には、当社グループの事業展開が影響を受ける可能性があります。また、有利子負債の主な返済原資は収益不動産の売却代金ですが、売却時期や売却金額等の条件が想定から悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当社グループの各事業においては、建築工事、内装工事、改修工事について、所定の審査を経た協力会社に施工協力をお願いしております。しかしながら、協力会社が予期せぬ業績不振や事故等により事業を停止した場合は、代替措置に伴う追加の費用発生やサービス提供の遅延も考えられ、その場合には、当社グループの業績等が影響を受ける可能性があります。
(11) 海外事業に対するリスクについて
当社グループは、米国のロサンゼルスに拠点を置き、主に日本国内の投資家を対象顧客として、不動産販売事業行っております。ロサンゼルスの不動産業界は、米国の着実な景気回復に伴い、中古住宅の価格は引き続き高水準であり、在庫も安定しておりますが、日本国内の投資家が所有する海外不動産に対する税制が見直されることがあった場合には、投資に対する魅力が減少し、当社グループの米国での事業に影響が及ぼす可能性があります。
当社グループでは、米国ロサンゼルスを拠点として収益不動産事業を行っており、外貨建の取引については、先物為替予約などのデリバティブを活用したヘッジ取引により、為替変動リスクの軽減に努めております。また、当社の海外における不動産投資については、為替変動により、海外不動産の評価額や期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
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